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<零神探訪>紅燈火街(レッドランタン・タウン)
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●大通り
見知らぬ街を歩くのに、地図があるのとないのとでは雲泥の差だった。
ガイドのドアンの地図と、それを共有してくれた修の機転に感謝しつつ、
桜庭 円
、
小山内 海
、
ブリジット・アーチャー
の三人は、提灯に見つからぬよう猫が歩くような家々の間隙を縫って、大通りに舞い戻った。
「今の道はオッケーね。皆にも連絡しておきましょう」
ブリジットは通信機で道順を連絡する。
これでほかのメンバーも、大通りまでの安全なショートカットルートを辿ることができるだろう。
幸い、大通りの人々は未だ異変に気付いていないようであった。この街に来た時と変わらぬ平和な喧噪が、いや、夜を迎えいっそう異国情緒の増した喧噪がそこにはある。頭上にぶら下がっている赤い提灯を見上げても、可笑しなところは見られない。ごく普通の、風に揺れる紙製の提灯だ。芯の部分が明るく揺らめくのが外から見ても分かるので、中にある光源は、電球ではなく蝋燭なのであろう。
『困ったね。いきなり たいへんな状況だし、梨香さんも いなくなっちゃった』
海がスケッチブックに書き綴る。幼いころに病気で声を失った海は、もっぱら筆談用スケッチブックと筆記用具で友人たちとコミュニケーションを取る。円もブリジットも、このスケッチブックを使った海の会話に慣れており、彼女たちの間に不自由はない。
「……ともかく、」とブリジットは言った。
「寝子島ならともかく、現実の世界でランタンのお化けが人を襲うとかハロウィンじゃないんだから、中国四千年の歴史でも記録ないんじゃない? かなりの異常事態よ」
ブリジットは、人を喰らう提灯とはドローンのようなものではないかと推測している。どこかにあのランタンを制御してる人がいるはずだから、見つけだしてやめさせる。それできっと万事解決のはずだ。
ブリジットは試しに通信機で梨香を呼び出してみる。
「……やっぱり駄目だわ。うんともすんとも言わない。私たちが転送されたことと、この混乱が無関係とは思えないし、梨香からも話を聞きたいのに……梨香だけ転送されなかったとは思えないから、たぶん途中ではぐれたということよね。しかも、よくない状態に陥ってる。通信に答えないならそういう状況ってことよね」
「そうだねー。さっきリンコさんに、梨香先輩が何時から居なかったか知ってる、って聞いてみたら、この街に来た直後はいたって言うんだよね。でも、そのあと何処で居なくなったかはわからないって。いくらなんでも、トイレとか買い物とかなら声をかけると思うし……まさか、人さらいにあったとか?」
円が人差し指を立てる。
たしかに街の治安はそう良くはなさそうだ。
しかし、隠れ家で魂を喰らう提灯の話を聞いたばかりであったから、海は、人さらい、というのはなんとなく腑に落ちなかった。
『やっぱり、提灯にやられちゃったのかな? あれ? でも体はのこるはずだよね?』
「たしかに。魂を取られたとしても、肉体の方はその場に残ってる筈。つまり――」
『この街の どこかに たおれてる、かも』
「そゆこと。そんなときはー」
『そんなときは?』
「街の人に聞き込みしよう!」
◇
「この小物いいですねー、ジャパニーズマネーおっけー?」
肩に茶トラの猫にゃーくんを乗せた円は、雑多な土産物の露店の前で、中華服を着て両手を袖の中に入れたポーズのくるみ割り人形を選んでいた。ジャパニーズマネーはおっけーではなかったが、近くに両替所があるという。
「じゃ、それください! あとチャイナ服ほしい! 赤いやつ! あと青龍刀も欲しい! にゃーくんには中華風チョッキを買ってあげよう! 安くしてよー」
楽し気に揺れる緑の髪を、少し離れたところで見守っていたブリジットは、海に囁く。
「ねえ海」
『なに?』
「あの子……ただ買い物したいだけじゃないわよね?」
『ちがう と おもうけど……』
「それともう一つ気になってることがあるの。どういうわけか、言葉、それなりに通じてない?」
ユチェンとの出会いのとき、どうしてユチェンが日本語の会話を聞きとって助けを求めて来たのか疑問に思っていたのだが、自分たちもなぜかこの街の人たちの言っていることがわかるし、話も通じているのだ。円に至っては、店主と値切り交渉までしている。
「これも異変に絡むナニカなの?」
『わからないけど、そうなのかも』
ブリジットは、小さくため息を吐く。
「ユチェンについても怪しいわ。良すぎるタイミングで出てきて情報をチラつかせて協力を要請してくるような奴はだいたい途中で裏切るってグランパも言ってた」
『私はそこまでとは思わないけど』
と、書いたところでスケッチブックを捲り、海は目を輝かせて次のページにこう書く。
『みて。かわいい小物 売ってる』
「海まで……」
『ごめん。今はそうじゃないね』
笑って、ふと、カンフーグッズショップの看板に目を留めた。
海には<アクセラレイトライン>という筆記具で空間に線を引くことでそのラインに乗せて物体を射出させることができるろっこんが備わっている。普段の戦いでは、その力を使って石などを射出させ敵に立ち向かうのだが、今回の相手は紙の提灯だ。拳銃の弾が貫通して小さな穴があくだけになってしまうのと同じで、提灯相手の戦いには向かないかも、という危惧がある。皆といっしょに裏通りの武器屋に行かなかったこともあり、ここで何か手に入れておきたい。
『ブリちゃん、このお店、見てもいい? 武器になるものがほしくって』
「カンフーショップ? いいわよ」
お買い物を楽しんでいる――ようにしか見えない――円に一声かけ、海とブリジットは映画に出てくるようなカンフースーツやカンフーシューズが並ぶ店内に足を踏み入れる。
ブリジットはあまり迷わず、バットを手に取った。
「武器は銃、といいたいところだけど、ランタン相手に撃ってもね。ここは……振り回して叩けるか斬れる武器の方がよさそう。やっぱり私的にはバットかな。バットとかゴルフクラブとか、ゾンビパニック映画とかだとよく生存者が武器にしてるし、結構使えそうな気がする」
『そんなのも 売ってるんだね』
海はしばらく迷っていたが、最終的に長さ50センチほどの三本の棒を短い鎖でつないだ武器を手に取った。
『……あ、これとかよさそう。この三節棍くださいな』
買うついでに梨香のことも聞いてみる。この店の主人はとくに何も知らないようだ。
店を出ると、円の緑の髪が見えなくなっていた。
「聞き込みしながら歩いてみましょ。そのうち会えるわよ」
『そうだね。あっ、ブリちゃん、あっちのお店も見ていい?』
「海もけっこう楽しんでるわね」
小走りに駆けてゆく海の背に苦笑。こんなときだけれど、友人との買い物はやっぱり楽しい。
海はスケッチブックに梨香の似顔絵を描いて、チャイナドレスの露店の主に見せた。
『こんなかんじの お団子頭の女の子見なかった? 何か知ってたら教えてくれないかな』
「どうだったかな、見たような見ないような……」
『思い出して。この青いチャイナ服も買うからさ』
◇
同じころ。
Leidenschaftのメンバーも大通りをそぞろ歩いていた。
屋敷野 梢
は中華風のコスチュームに着替え、髪も左右お団子に結ってご満悦である。
「どーですか。こんな所でもおしゃれに気を遣う、女子力の塊! 惚れてもいいんですよ?」
梢の衣装は、金と黒を基調としたセパレートタイプで、腰に巻いた二本のベルトと、太ももの付け根で揺れる蝶のアクセサリーがアクセントだ。手甲を嵌めた拳をもう一方の手のひらに当てて中華なポーズを決める。
どやっ!
惚れてまうやろ!?
と思いきや。
Leidenschaftのリーダー
如月 庚
の反応は薄い。
「……はいはい、似合ってる似合ってる」
「隣にこんなに可愛い女の子がいるのなんですかその反応は」
梢はムッとして、手にしていた虫取り網を庚の頭にすっぽり被せる。
ちなみにこの虫取り網、柄は軽量金属製、網は着脱可能な優れものである。
庚はやれやれ、と網の中から顔を出してなおざりな賛辞を述べた。
「コズエサマウツクシイ、サイコーデス」
「棒読みありがとうございます」
ぐぬぬ、と歯ぎしり交じりの笑みを浮かべて梢は庚の腕を抓る。
「……」
庚は無言で梢の胸のあたりに一瞬目をやった。梢はそれを見逃さなかった。
「なにか?」
「いや」
「さっきそこで買った、この切れ味抜群な中華包丁の試し切りがしたくなってきましたが、なにか?」
夫婦漫才めいた梢と庚のやりとりを見て、後ろからついてゆく
新田 亮
と
志波 武道
は苦笑い。
「屋敷野の武器は虫取り網と包丁か」
「そういう新田くんの武器は? 武器屋には行かなかったよね」
「俺はこの二本の警棒があればいい」
「そっか。新田君、強化系のろっこんだもんな。俺はどうしようかな。俺のろっこんは麻痺だから肉体を持たない提灯相手には効かないだろう……かといって物騒すぎる武器は抵抗あるし……」
言いながらあたりを見渡すと、いい匂いの屋台が目に入る。
鉢巻をしたおじさんが、汗をぬぐいながら片手持ちの大きな鉄鍋を揺すっている。
真っ赤なとろみのあるタレの中に浮かぶ緑の小葱と純白の豆腐。麻婆豆腐だ。
その瞬間、武道の頭に電球が灯った。
「……コレダ!」
おじさんはいぶかし気に聞き返した。
「麻婆豆腐買うか?」
「ハイ! 今作ってる麻婆豆腐、全部買います! だから、その鉄鍋、貸してください!」
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担当ゲームマスター
笈地 行
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シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
バトル
神話・伝説
定員
15人
参加キャラクター数
17人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年05月13日
参加申し込みの期限
2018年05月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年05月20日 11時00分
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