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<零神探訪>紅燈火街(レッドランタン・タウン)
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●燐光
幾つもの息切れに交じって、闇の中で燐寸を擦る音がした。
天井から下げられた土瓶型のオイルランプに火が灯り、ユチェンの顔が浮かび上がる。あらためて見ると、目鼻立ちは整っており、少年ながら意思の強そうなしっかりした眉をしていた。
「ここは?」
亮の問いに、ユチェンは、
「隠れ家。仲間たちで使ってる」
と簡潔に答える。
ユチェンは肩を貸していた男の子を部屋の隅に横たえさせると、皆にも適当に座るよう促した。
お化け提灯たちには、閉ざされた戸を開ける力はないらしい。
格子窓越しに見える赤い灯火を気にしながらも、一同は、ようやく一息つく。
息を整えた
八神 修
が、オイルランプの灯りを頼りに暗がりの中を見渡した。
「で、今回は誰がこっちに飛ばされてきたんだ?」
突然のことで、仲間の把握をし切れていなかったのだ。
隣には、よく見知った
恵御納 夏朝
の顔があった。
「夏夜、だよ……よろしく」
そう自己紹介したので、もう一つの人格である夏夜の状態であるようだった。
リンコの助けも得て確認したところによると、R&Rとエージェント契約をしていて今回飛ばされて来た者は、修と夏夜のほかに、
音海 なぎさ
、
サキリ・デイジーカッター
、
桜庭 円
、
伏見 真
、
ブリジット・アーチャー
、
夜海霧 楓
、それから
朝鳥 さゆる
。
円の友人で
小山内 海
と、前回の落神神社探索にも加わった
御剣 刀
、観光しに来たはずがすっかり巻き込まれてしまった
神薙 焔
と、脅えた様子のツアーガイドの女性がいる。
「そっちは?」
楓が、部屋の一方に固まって、R&Rとは一線引いた気配を醸し出している一団を見た。
如月 庚
、
屋敷野 梢
、
志波 武道
、
新田 亮
の四名である。
「
Leidenschaft(ライデンシャフト)
」
庚は
リンコ・ヘミングウェイ
を見据え、ぶっきらぼうに答えた。
「あんたんとこのボスから、うちに依頼があった。傘下には入らねぇが目的は同じだ。うちはうちで独自に動かせて貰うが……ま、悪く思うな」
この古びた家屋に集ったのはこれで全部。
口火を切ったのは、ツアーガイドの女性だった。
「あの、いったい何が起こってますか? 提灯が襲って来て、ツアー客の皆さんがばたばた倒れて……」
言葉に詰まって鼻を啜り始めたガイドの背を焔が優しく撫でる。
「そういえばガイドさん、名前は?」
「
ドアン
です」
彼女は名前の書かれたツアーバッチを皆に見せた。
「何が起こってるのかってぇ質問だが……そいつに答えるのはちと難しいな」庚が言った。「知りてぇのは俺たちも同じだ」
「とはいえ、状況を整理することはできる」
修が言った。
この街では異変が起こっている。それは確かだ。
街を象徴する真っ赤な中国提灯が人を喰らう現象だ。
喰われた人の肉体は意識を失ってその場に倒れ、喰ったほうの提灯には影が映り込む。提灯の中で踊る小人の影のような、……いや、まるで牢獄から出してくれと必死に訴える囚人のような姿の影が。
もう一つ分かっていることは、影入りの提灯を倒せば、喰われた人の意識は戻るということだ。
要するに、提灯に映り込んだ人の影は、魂のようなものなのではないかという推測が成り立つ。
『ユチェン君、こういうことってよくあるの?』
海が訊ねると、ユチェンは首を横に振る。
「路地裏で妙な場所や最近気になった事は?」
サキリの問いにも、ユチェンは同様に首を横に振った。
修は顎を摩る。灰色の脳細胞を働かせているときにする仕草だ。
「神像が盗られ、俺達がこの街に飛ばされた。と同時に異変とはね。原因を解消すれば真実も見えるだろう。誰かの企みか零神の作用か、それとも……」
「おい、ユチェン」
庚が鋭く少年の名を呼んだ。
「てめぇ、ほんとうに申海波老人を知ってるんだろうな」
ユチェンは無言で頷く。
「その顔、信じるぜ。……で、だ。あとで揉め事にならねえように、しっかり取り決めをしておきてえ。俺たちは提灯騒動を解決する。てめぇは俺らの助力と引き換えに、俺らを申海波老人と引き合わせる。情報を寄こすだけでなく、実際に会えるように手配するってことだ。……できるか」
庚の視線に負けることなく、ユチェンはもう一度無言で頷いた。
「わかった、交渉成立だ。Leidenschaftはこの騒動の解決に手を貸す」
梢と武道と亮も、リーダーの言葉への同意を込めて頷く。
「交渉上手ね。その条件、R&Rについても同様ってことにさせてもらうわよ」
リンコがすかさず言った。ユチェンは、LeidenschaftやらR&Rやらについてはよくわからない様子だったが、「街と仲間を助けてくれたら、ハボ爺に会わせる」という点においては明確に了承した。
コートごと膝を抱えて話を聞いていたなぎさが、眼鏡の奥から穏やかな眼差しでユチェンに話しかける。
「他にも仲間がいるって言ってたけど、『仲間』について教えてもらえる? この場所についても」
ユチェン曰く。
仲間とは、遊び仲間であり家族ともいえる間柄の子どもたちのことだという。親のない子は珍しくなく、子ども同士小グループを作って互いに助け合っているのだそうだ。ユチェンの仲間は、部屋の隅に寝ているユチェンと同じ年頃の男の子
ジンアン
のほかに、8才の男の子
フェン
と、フェンの弟で5才の
ミン
。
「それから――
メイユ
」
メイユ。
その名を呼ぶとき、ユチェンの顔がわずかに泣きそうに歪んだ。
なぎさが、メイユについて聞いていいものか迷っていると、部屋の奥に寝ていたジンアンが身を起こした。
「ユチェン。助けてほしいなら、情報は正しく伝えなきゃ」
「ジンアン……」
「ここはオレたち仲間の隠れ家。メイユは一つ年上の女の子で、ぼくたちのリーダーだった」
ランプの火が揺らぐ。微妙な違和感を感じつつ、それを明確に捉えられない。
「確認するよ。ユチェンの仲間は全部で五人。ボクたちはフェン、ミン、メイユを助ければいいのかな」
「メイユは……オレたちを、もう仲間と思ってないかも」
なぎさはその瞬間、違和感の原因に思い当たった。
リーダー“だった”。
過去形。つまり今はもう、そうではない、ということを意味している。
ユチェンが視線を落とし、それきり黙り込んでしまったので、なぎさは困ってジンアンを見た。
ジンアンはすこし言いにくそうに口を開く。
「メイユは……ひと月前に、
紅火楼
に上がったんだ」
「紅火楼?」
「男が女を買うところ。もう子どもじゃいられないって言ってた」
夏夜が忌々しそうに顔を背ける。子どもの口から語られるそういう話は聞いていて辛い。
しかし今は、見ず知らずの少女の人生に想いを馳せている暇はない。
ユチェンは何か振り払うように頭を振り、毅然と顔を上げた。
「今は、フェンとミンを一番に助けたい。それから街を。街が無事なら……メイユもきっと大丈夫」
その後、リンコの鶴の一声で、この場所を拠点とすることになった。
「ジンアンには休息が必要だし、フェンやミンを助け出したときに匿う場所が必要でしょ。こっちも梨香のことが心配だし……ああ、全くどこ行っちゃったのよ!」
「あのう……」
ガイドのドアンがおずおずと申し出る。
「皆さんが出かけている間、私がここでジンアン君を見ています。その代わりと言っては何なのですが、私のツアー客の皆さんを助けていただけないでしょうか。お客さんたちがまだあの路地裏に倒れているかと思うと、気が気じゃなくて……。何もお礼はできませんが、この街のことなら聞いてください。ガイドですから」
ガイドにとって地図は必携の品である。修はさっそく、彼女からこの街の地図を借り受けた。
「地図は、こういう街では位置や方向を見失い易いから必須だ」
その地図は裏路地まで正確に描かれており、とても役に立ちそうだった。
ユチェンに、現在地やユチェンと出会った場所に印をつけてもらう。
その地図を携帯で撮って、皆へメールで送信して共有する。
「これでかなり動き易くなるはずだ」
それから修は、申老人の写真を所望したが、ユチェンは持っていなかった。
「彼は、写真なんか撮らせないでしょうね」
リンコが言う。
「知ってるのか」
「昔ね。用心深い男よ。商売柄、そうじゃなきゃ信頼されないし、生き残れもしない」
「なるほど。写真はあきらめよう。その代わり、どんな容貌か話してくれないか」
「飄々としたジジイよ。小柄で、顎ひげを蓄えてた。昔はね」
それからリンコは通信機を必要とする皆に配る。ドアンにも一つ預け、連絡を取り合うことが可能となった。
「あとは、武器になるモノが欲しい」
修の最後の要望を聞き、ユチェンは立ち上がった。
「この並びに、知り合いの店がある。必要な人は、ついてきて」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
前回シナリオ
R&R Agency:file2-01:落神伝説レポート
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
バトル
神話・伝説
定員
15人
参加キャラクター数
17人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年05月13日
参加申し込みの期限
2018年05月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年05月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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