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【静と動】
「……そう」
その言葉は、今までの説明におけるリアクションの中で、一番シンプルだった。
今までめためたに文句を言われても、全く動じない宇宙人たちであったが、逆はほんの少しながらも、その驚きを隠せない。
「大丈夫ですか?」
「ですか?」
驚きと共に、少しの不安で問い掛ける宇宙人に、
三宅 葉月
は頷くように軽く顎を引いてみせた──
葉月は、直前まで空を見ていた。
眠れない夜には、時折見晴らしの良い星ヶ丘寮の住まいから、空に瞬く星を見上げる事がある。星を大きく煌めかせた夜空は、いつも美しく葉月を包んで──包むどころか、宇宙人たちによって、この度見事に誘拐騒ぎにまで発展したのである。
それだけでも驚きであるというのに、その姿からしてビックリの宇宙人たちの要求は、攫われた人々の要求の若干斜め上を行っていた。
驚いてもいいし、怒ってもいい。そんな状況下での、動揺のどの字もありはしない、ほぼ無言の理解と頷き。
──その身姿にアンティークドールを思わせ纏う雰囲気と心積もり。それはまるで、何事にも動じない鋼の魂というよりは、決して折れることのない樹齢数百年を思わせる樹木を静かに代弁する森の精霊を彷彿とさせた。
そろそろ舞台も終盤である。手の空いた宇宙人たちが、葉月を衣装置き場まで案内する。
今、会場はこれでもかと言うほどに盛り上がって手の付けられない状態なのが伝わって来る。
それを静かに見つめている少女が、モニターへと拍手している光景を目にしながら、つられて葉月もそのモニターを目に留めた。
「われわれは、一度もりあがるとモデルさんに触りたくなることがわかったので。さっき緊急会議を開いて、盛り上がった後はクールタイムを置くことになったのです」
「のです」
「モデルさんに、無理やり触っちゃだめです」
「だめです」
どうやら宇宙人なりに学習をしているらしい。
葉月はそれを聞きながら、それに無言ながらも雰囲気でほんの僅か肯定の意を示した。ステージではウォーキングとアピールがある。確かにその都度邪魔が入れば、まともに自分の芸術を表現しそれを見せる事が困難になってしまう。
そうして、目の前に置かれたストッキング群の中。それらをじっと見つめていた葉月は、一着の黒のストッキングを選び取った。
それを基軸にイメージする──本来ならば、全て自分で衣装を自作したいのだけれども、宇宙人に聞いたところ服はあっても布自体はあまりないと言われ、実際に別室の保管庫へ案内してもらい見せてもらったが、本当に数が少なく琴線に触れる布はなかった。
仕方ないので、改めてストッキングをじっと見つめる──そうして少しずつ、確実に。葉月は自分のイメージに合う衣装を選び取っていった。
「……」
最後に、鏡に映る自分の姿を確認する。
硬い生地で織り上げられた、オリーブドラブを示す軍服色のダブルポケットシャツ。
スカートは極めて丈の短い、段差の入った二段ドレープの黒。素肌には合わせるように漆黒のストッキングタイツで揃え、伸びた足の先には重厚そうなヒールブーツで収めきる。
そして、折り返された襟袖と縫い文様の入ったショートネクタイの黒が、流れる波のように背後を流れる烏の濡れ羽色の髪と相まって、全身を引き締めた。
「ご希望のもの、これでいいですか?」
「いいですか?」
宇宙人たちか声が掛かる。タコとイカが持ってきたものは、一組の銀色を塗した二丁拳銃だった。
「音が出ます」
「でます」
「かこいいバキューン音、出ます」
「かこいい音、出ます」
「……そう」
葉月が鏡に向かい、鏡向こうの自分に向かい銃を発砲した。
すると、鏡が割れていないことが不思議に思われるほどの派手さを伴った音が、ステージ始まりの合図を知らせるかのように、楽屋内に響き渡った──
クールタイムを経て落ち着いたステージに、一音、ヒールの音が響き渡った。
観衆が一斉に舞台の方へ向き直る。葉月は、早すぎず、そして遅すぎることもない自然な足取りでウォーキングを開始した。
薄暗がりの緑を示す照明の中を歩く。その姿はヒールの音がして尚しなやかであり、目に映る姿からは品を感じさせ──まるで天然の森の中に住まう伝承に出てきそうな物静かな黒豹を思わせた。
その独特な雰囲気を、会場は静かに見守った。否、観察すれば葉月の優美さに既に虜になっている宇宙人が沢山いることを確認できたかも知れない。
後舞台中央、後は張り出した前舞台へ歩きアピール……そこで、葉月は突如前舞台へ向かい駆け出した。
「──!?」
タコイカたちの視線が一斉に葉月の後を追うように動く。
そして、前舞台中央にて、葉月は両手の拳銃を真上に向けて二丁同時に発射した!
一丁でも楽屋全体に響いた音が、今、ステージ上で爆音となって観客を襲う。
宇宙人たちが目を白黒させている。しかし葉月は休む暇を与えることなく、それを合図に、少し前のステージで使用されたリアルなシルエットによる仮想敵を、なぎ倒し始めた。
見ているタコとイカの目が追い付かない。しかし、それでいいのだ。追い付いたときには、豪快に、華麗に、仮想敵を仕留めていく葉月の姿がそこにある──!
煌めく拳銃のグリップで仮想敵を殴り付ければ、舞台に銀の煌めきが走る。
まるで滝の氷柱のように細く伸びる足から繰り出されたヒールブーツの踵落としには、完璧なまでに観客の心を魅了した。
「きゃーっ」
「ときめき……!」
その演舞にも似た動きでありながら、一撃一撃で確実に仮想敵を屠っていく様は、あまりにも凶悪であり。そして、常にその『絵』に収まる、計算され尽くしたストッキングとの構図は、デザインの黄金比を思わせる程に完璧なものであった。
最後の一体を仕留めると同時に、会場には残された葉月の姿と共に、完全に静寂が訪れた。
葉月が、本当に『何事もなかった』かのように背を向ける。
「かこいいー!」
「ときめきー!」
そして、完全に魅了されていた観衆は、その後ろ姿に惜しみない拍手を送り続けた──
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担当ゲームマスター
冬眠
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
SF・ファンタジー
お色気
定員
1000人
参加キャラクター数
29人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年05月08日
参加申し込みの期限
2018年05月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年05月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
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