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<七福猫シリーズ>寿老猫を探せ編
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桃を齧った
新田 亮
は、傷だらけの大男と対峙していた。
大男――拳(ケン)と名乗った――は、楽しげに口元を吊り上げる。
『まさか、亮と話ができる日が来るとはなぁ。全く、おもろい場所やな、ここは』
「ああ、人を退屈させることを知らない島だ。だが……」
『わかっとるわかっとる。この事件をほったらかしにはできん……やろ?』
眼差しを鋭くする拳へと、亮はこくと頷くことで応じた。
拳は、亮が愛用しているハンマーグローブが人の姿を得たものだ。
身体が傷だらけなのは、そのハンマーグローブを、亮が戦いで使い続けた結果。
故に、亮は、拳の身体の傷を見た時、罪悪感のようなものを覚えたのだが、
(今は、あれこれ言っている場合じゃないな)
と、自身に言い聞かせて、病の気との戦いに臨もうとしていた。
『お。早速来よったわ』
拳が言って、亮の背中をぽんと叩く。
途端――亮の身体は、ぽう、と淡い光を帯びた。
「これは……」
『亮もアレに触れるようにした。俺の力を分け合う形になるんが難点やけど、見てるだけはじれったいやろ?』
「……流石、俺のことをよくわかってるな」
少し笑って、亮は己の手のひらを握る。
いつも自身に力を貸してくれている、拳らしい必殺技だと思いながら。
『ほな……行くで!』
「俺のやることは変わらない……頼りにしてるぞ、バディ!」
現れた病の気は、どうやらかなりの大物のようだ。
軽自動車ほどの大きさがあり、多くの個体と異なって、戦意を剥き出しにしている。
淀んだ靄のように見える身体から、ぶわ、と触手のようなものが幾らもとび出した。
前に立った拳が綺麗な右ストレートを迫る触手に決める中、亮は肺いっぱいに空気を吸い込み、息を止める。
(――発動! 倍化!)
頭の中で唱えれば、跳ね上がる亮の身体能力。
拳の背を借り跳び上がった亮は、襲い来る触手を足場に、本体に向かって駆けた。
危険を感じたらしい病の気が、全ての触手を亮へと集める。
ぎゅる、と巻き付く触手に、拘束される左腕。
『亮!』
拳が叫ぶ。
しかし、亮は慌てることなく、空いている右手でその触手をがしと掴んだ。
(常よりは威力が劣るが……拳と俺の力、見せてやる!)
ぐん! とハンマー投げの要領で力を込めれば、さして重量はないらしい本体が、
――ズドン!
と、近くの壁に思い切り良く叩き付けられた。
ふっとようやく息をして、「今だ!」と拳に向かって全力で伝える。
そうして、荒くなった息を何とか整え、再びのろっこん発動。
亮と拳の魂を込めた攻撃が、巨大な病の気を打ち倒す――。
「……やった、な」
『ったく、無茶しよって、肝が冷えたわ。……ま、結果オーライやけどな』
視線を合わせて、どちらからともなく、小さく笑い合う。
首をコキと鳴らして、『ほな、次行こか』と拳が言った。
「ああ……」
とは応じながらも、やはりどうしても、拳の傷のことを考えてしまう亮。
そんな亮の気持ちを察したらしく、『あのな、亮』と拳が口を開いた。
『俺の、この身体中の傷は、島を守る為に負った……言わば勲章や』
「拳……」
『自分の寿命を縮めることになっても、俺はこれからも、戦いを辞めるつもりは無い』
――せやから、いつもの姿に戻っても、俺を存分に使ってくれや。
手渡された言葉を、胸の奥に噛み締める。そして、
「ああ。この先もよろしく頼む、拳」
と、亮は確かに頷いた。
用事をこなす為に星ヶ丘を訪れた
落合 まゆら
は、光る桃を手に、
「……えっ?」
と、暫し呆然とした。
自身のすぐ傍を鹿が駆け抜けていき、何事かと思った時には、既に手の中に桃が握られていたのだ。
目を白黒させていたまゆらの頭に追い討ちのように響いたのは、お爺さん――恵比寿猫の声。
「……つまり、七福猫のうちの一匹、寿老猫の仕業ってことなのね……」
と、まゆらはまだ半分は夢を見ているような気持ちで、けれど確かに事情を把握した。
そうなれば、手のひらの中の桃をどうにかしないわけにはいかない。
食べて事態を収束させよということは、食べても問題なしということのはずだが、
(……本当に大丈夫かな)
なんて、半信半疑にならずにはいられないまゆら。
暫しの逡巡のあと――それでもまゆらは、《桃を食べる》という選択をした。
ぱくり。もぐもぐ。口の中に、清涼感のある甘みが広がる。
「あ、美味しい。いい感じの甘さよね」
『本当? まゆらがそう言うなら、私も食べてみたかったな』
すぐ近くで声がして、まゆらは声の方へとがばと振り向いた。
そうしてそのまま、寸の間言葉を失う。
そこに立ちまゆらに笑顔を向けていたのは、彼女が声優を目指すきっかけになったアニメの主役だったのだ。
「ま……魔法少女ミスティックアリア……!」
『ふふ、正確には、ミスティックアリアのフィギュアなんだけど』
フィギュアだと言われても、耳を揺らす心地良い声は間違いなくミスティックアリアのそれだ。
愛らしい笑顔だって、見ているだけでドキッとするほど。
アニメの放送は数年前だったが、その声も、笑顔も、まゆらには忘れようがなかった。
『私が、まゆらのバディ。ねえ、まゆら、私に力を貸してくれる?』
一緒に戦ってほしいの、なんて憧れのヒロインに言われては、「YES」以外の答えが見つからない。
こくこくと頷くまゆらを見て、ミスティックアリアはにこっとした。
『ありがとう、まゆら。さあ、行きましょう!』
ミスティックアリアの髪や衣装が翻るのに見惚れながら、まゆらは彼女の後に続く。
暫くは夢見心地でいたまゆらだったが、
「な……何これ!?」
もやもやとした黒っぽい塊が辺りに揺らめいているのを見て、ハッと我に返った。
『あれが病の気よ。まゆら、準備はいい?』
ミスティックアリアの言葉を耳に、まゆらは一つ息を吐く。
そうして、しっかりと頷いた。
「大丈夫。だって、ミスティックアリアと一緒なら負けない気がするもの。そうでしょ?」
『当然よ! まゆらと私の力、奴らに見せてあげましょう』
寿老猫のことはともかく、あんな険呑なものが跳梁跋扈しているのは捨て置けない!
まゆらのそんな想いを汲んだみたいに、ミスティックアリアが、呼び出した魔法のステッキを構える。
病の気達が俄かに殺気立ったが、まゆらは慌てなかった。
(だって、あたしにはミスティックアリアがついてる!)
ミスティックアリアの必殺技だって、まゆらはばっちり覚えている。
そして、そう、こんな風に敵に囲まれた時だって、ミスティックアリアは少しも怯まないのだ。
「ミスティックアリア! 病の気を浄化して!」
『任せて、まゆら! ……食らいなさい! ミスティック・スプリング・シャワー!』
降り注ぐは、邪なるものを浄化する聖なる光のシャワー。
アニメで見たそのままの神々しい眩さが、辺りを満たす。
光の中に、病の気達が溶けていくのが、微かに見えた。
やがて光が収まれば、辺りに立っているのは、まゆらとミスティックアリアのみ。
「とりあえず数は減らせたけど……これでいいよね?」
『勿論よ! 全部、まゆらが力を貸してくれたお陰。本当にありがとう!』
憧れのヒロインに優しく手を握られて、まゆらは、少しはにかむように笑顔の花を咲かせた。
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担当ゲームマスター
巴めろ
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
バトル
神話・伝説
定員
10人
参加キャラクター数
12人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年06月23日
参加申し込みの期限
2018年06月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年06月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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