＜七福猫シリーズ＞寿老猫を探せ編｜リアクション

＜七福猫シリーズ＞寿老猫を探せ編

　カプセルギアの姿に戻ったイサリビ丸を手に、漁良太は、
「くー！　楽しかったー！」
　なんて、花丸の笑顔を作る。
　そうして、疲れた顔をしているタイラ・トラントゥールへと、
「タイラ！　ちょっと寄り道しちゃったけど、カプギアバトルしようぜ！」
　と、光が散るような声を投げた。
　そう、元々２人は、タイラの家でカプセルギアを戦わせる予定だったのだ。
「博士も、バトルするよな！」
「え？　僕もいいの？」
「これも何かの縁だ。博士も、バトル仲間として歓迎しよう」
　目をぱちくりさせる深谷博士へと、タイラが言う。
　博士の顔に、あっという間に笑顔の花が咲いた。
「うん、バトルしよう！」
　新しい友達に、興味深いカプセルギア。
　今日は、なんて素敵な日なんだろう！

　環的子は、常の姿に戻ったネオムを優しく手のひらに包み、胸元へとそっと添える。
（ありがとう、ネオム）
　この気持ちが、どうか伝わりますように。
　そして、これから先も、隣に在り続けられますようにと、願って。

　新田亮のハンマーグローブには、また、新しい傷が増えた。
「……俺は今後も、寝子島を守り続ける。だから拳、また一緒に戦ってくれるよな」
　勿論や、と、今はもう聞こえないはずの声が響いた気がして、亮は薄く口元を緩めるのだった。

　憧れのヒロイン（のフィギュア）との邂逅を思い出す度、落合まゆらの胸はときめいた。
（やっぱり、素敵だったなぁ……）
　ミスティックアリアの温度が、まだ手のひらに残っている気がする。
「よーし、明日からもボイストレーニング、頑張るわよー！」
　宣言して、まゆらは、ぐっと握った拳を天に突き上げた。

　そうして、後日。
　星ヶ丘霊園裏に、小振りの、けれど品のいいお社が作られた。
　寿老猫は今はそこで、幸せそうに目を細めて、寝子島の人々を見守っている。

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あとがき

担当マスター：巴めろ
ファンレターはマスターページから！

お世話になっております、ゲームマスターの巴めろです。
まずは、ご参加くださった皆様、本当にありがとうございました！

ＰＣ様方の活躍によって、無事、寿老猫も発見されました！
七福猫シリーズの物語は、今後も他のマスターさんによって紡がれていきます。
この先どんなことが起こるのか、私もとても楽しみです！

寿老猫編は、七福神の寿老人といえば……と、
鹿！　桃！　バトル！　バディ！　と想像を膨らませてこのような内容になりました。
鹿や桃はともかく、何でバトル？　何でバディ？　な感じですが、
前者は神話における桃の、後者は寿老人の立ち位置からの連想です。
由来はともあれ、バトルも、バディと過ごす時間も、
お楽しみいただけましたら、とてもとても嬉しいです。

また、寿老猫のお社は、星ヶ丘霊園の裏手（マップのＣ－８辺り）に建てられました。
セカンドマップ掲載まで、暫しお待ちくださいませ。

重ねてになりますが、ご参加くださった皆様に心からの感謝を。
この度も、本当にありがとうございました！

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