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<七福猫シリーズ>寿老猫を探せ編
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壬生 由貴奈
の手のひらの中にも、つやつやふっくらとした光る桃がころり。
「へぇ、さっきの鹿とかも寿老猫様の仕業なんだ……あっ、この桃おいしい」
恵比寿猫からのメッセージをキャッチした由貴奈は、早速桃をもしゃもしゃ食べる。すると。
『御主人。御主人だけおいしいもの食べるのずるい。私にもくれ』
現れた中学生くらいの女の子が、ずずいっ! と手のひらを広げた。
ちょっと生意気で、食いしん坊な感じの女の子の髪には、クッキーを模した髪飾り。
ふわりと裾が広がったガーリーなワンピースも、クッキー柄だ。
意匠のどの部分のクッキーにも、由貴奈には見覚えがある。
「おー、
うちが作ったクッキー
がバディになったんだ。よろしくねぇ。……うーん、それにしても……」
『それにしても、何だ?』
「いや、クッキーのバディって、こう、クッキーでできた謎の生物! みたいなのを想像してたというか……」
女の子――由貴奈のバディは大きな目をぱちぱちとさせた。
そのあとで、いかにも楽しそうにころころと笑う。
『それも、面白かったかもしれないな! でもそれじゃ、鹿なんかよりよっぽど目立つぞ』
「ふふ、言われてみれば、そうだねぇ」
『納得したところで、御主人、桃をくれ。私は腹が減ったぞ』
「あ……ごめん、話の間に食べちゃった」
ガーン! という効果音が聞こえそうな顔になるバディ。
ちょっと待ってねぇ、と、由貴奈は自身の荷物から、クッキーの残りを取り出した。
「はい、これ……って、これじゃ、共食いになっちゃうか」
『いや、食べるぞ。早くくれ』
由貴奈が手渡したクッキーをばくばくとバディは貪る。
その勢いに、「見た目は女の子でもモンスターだ……」と思ったのは口には出さずに、
「なんかきみって、ちょっぴり生意気なやつだよねぇ、このこのー」
なんて、由貴奈はバディをつんつん。
バディが、ちょっと難しい顔になって、身を捩る。
『ひゃめほっへほひゅひん……ふぁ! ふるほ!』
「え? 何?」
口いっぱいにクッキーが詰まっているせいで、何を言っているのか全然わからない。
もぐもぐごっくんとしたあとで、バディは由貴奈の背後に迫っていた何かをがしと掴んだ。
そうしてそのまま、それを口の中へと放り込む。
「あ、病の気……食べちゃうんだ……」
『むぐむぐ……御主人、助けてやったんだから恩に着てもいいんだぞ』
やっぱり生意気だなぁ……と由貴奈がこっそり思っていたところへ、
「危ない!」
と、声が降った。
現れた小学校3年生くらいの男の子が、『任せて!』とひょいと身軽に跳んで病の気を蹴り飛ばす。
来た道を振り返った男の子が、
『おねえちゃん! ボク、頑張ったよ!』
なんて、無邪気に手を振った。
「うん、すごかったよ、時太郎!」
男の子――バディの時太郎の元へと追い付いて、
佐藤 瀬莉
はにっこりと笑う。
「助かったよぉ。ありがとうねぇ」
「無事でよかったぁ……全く、ご近所さんでこんな事件が起こるなんて、困っちゃうよ!」
むうと唇を尖らせる瀬莉は、それでもしゃんと落ち着いている。
何せ瀬莉は、七福猫絡みの事件に関わるのは、もうこれで4度目なのだ。
「あたし、寿老猫さんを探して星ヶ丘を回ってたの。こっちは、懐中時計の時太郎」
ぺこりと、時太郎がお利口さんに頭を下げる。
「石像が置いてありそうなところってどこかなって、ずっと考えてたんだ。それで、気付いたらここまで」
「何か、思いついた?」
「その辺に無造作に転がってるんじゃなくて、景色に溶け込むみたいに潜んでるんじゃないかなって」
でもそれ以上はわからないから虱潰しなのだと、ちょっと疲れた感じのため息を吐く瀬莉。
ふむ、と、由貴奈は口元に手を宛がった。
「じゃあ……うちと一緒に来てみる?」
「え? 心当たりがあるの?」
「いや、なんとなーくなんだけど、思いつく場所を幾つか回ってみよっかなぁって思ってるんだよねぇ」
由貴奈が指で数えながら何箇所か場所の名前を挙げるのに、
「あたしも、まだそこは見てないや!」
一緒に行きたい! と、瀬莉が声を明るくする。
「じゃあ、行こっか。病の気もなるべく倒したいけど……」
風邪を引いちゃわないよう程々にねぇ、と、由貴奈はふんわかと微笑した。
環 的子
は、バディという言葉の響きに、ふにゃ、と口元を緩めた。
「バディ……相棒、か。んへへ」
人目に付かない建物の陰で、ぱく、と桃を齧る。
現れる相手は、顔を見るまでもなく心でわかっていた。
(こたえて、
ネオム
)
口の中に清々しい甘みが広がったのと、傍らに気配を感じたのはほぼ同時。
気配の方へとぱっと顔を遣って、的子は「ネオム!」と表情を華やがせた。
2メートルを超す長身を持った異形が、男性寄りの、中性的な声を漏らす。
『マトコ、私のこの姿は……何か異変が起こったのか?』
「驚かせてごめんね、ネオム。実は……」
状況を軽く説明すれば、ネオムは得心したように尾を緩く揺らした。
『成る程……ありがとう、マトコ。把握したよ。任せて。排除と殲滅は得意分野だ』
「えへへ、やっぱりネオムは頼もしいなぁ。それじゃあ、行こう!」
言って、的子はネオムの先に立ち、更に人気の少ない路地裏へと。
ギアのままの姿ではあるが、フォルムだけを見れば、ネオムは人型に近い。
街中でも見咎められる可能性は低いが、何気ない選択もまた、的子の心遣いだろうか。
じきに――そんな的子達の前に、病の気が現れる。
「いた! ネオム! 触手を避けて、右!」
的子の指示に、ネオムは的確に従った。
病の気が伸ばした身体の一部を、するりと避ける。
相手に生まれる隙。
的子の判断通り、右側はがら空きだ。
ネオムの拳が、ぶん、と唸る。
病の気の捉えどころのないような身体がぐにゃ、と凹んだところへ、薙ぐような尾の追撃。
流れる水の如き動きの前に、病の気はあっという間に消え失せた。……が、しかし。
「っ、危な……!」
いつの間にか、背後から迫っていた新たな個体。
ぶわ、と幾らも伸びた触手が、ネオムへと一度に襲い来るその目前に、
『マトコ!』
ネオムの制止の声も虚しく、的子がぱっと庇い立った。
『ギ……ギチッ、ガアァ!』
瞬間、ネオムの右の手のひらから照射されるは、必殺技のプラズマカノン。
病の気が、存在の痕跡すら残さずに消えてなくなる。
辺りの安全を確認したネオムは、僅か躊躇ったあと、的子を抱き上げて座れる場所までの移動を試みた。
暫くのあと、病の気の気配のない公園で、ベンチに並んで腰を下ろす的子とネオム。
辺りを、どこか重いような沈黙が満たした。
『……ギアを庇うギアマスターがどこにいるんだ。無茶をしないで』
ぽつ、と先に言葉を零したのは、ネオムの方。
しゅんと俯いて、的子が応じる。
「ごめん。咄嗟に体が動いて……で、でも、私なら平気だし」
顔を上げ、ぐっと両の拳を握って眩しいような笑顔をネオムに向ける的子。
ネオムは、すぐには返す言葉を用意できなかった。
何故自分は、的子に無茶をしないでほしいのか。それを考える。
(気遣い? 優しさ? ……違う)
違う、そうではないのだ。
ネオムは自身の想いを、小さく小さく、音にして紡いだ。
『……あなたが倒れても、普段の私では、あなたを支える事ができないから』
言いながら、なんて身勝手なのだろうと思う。なんて暗い想いなのだろうか。なのに。
(ああ、そうか。ネオムが悲しくなるんだね)
的子は、ネオムの言葉をそう理解した。そして、真面目な声音で、言う。
「じゃあ、なるべく気を付ける」
的子の手が、ネオムの手に重なった。
ネオムの苦しみが、的子にはちゃんと伝わってきたのだ。
『グゥ……』
ネオムの喉を、少し乱れた、低い声が揺らす。
(あなたは私の真意を理解した上で、尚も受け止めるのか)
的子の言葉を受け取って、ネオムは愕然としていた。
(私は、私を律する。そう決めた筈だ。なのに……)
手に、《相棒》の手の温度を感じる。じきに、
「行こっか」
と、的子が言って、立ち上がった。
今度は無理しないから、と、真っ直ぐに付け足して。
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担当ゲームマスター
巴めろ
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
バトル
神話・伝説
定員
10人
参加キャラクター数
12人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年06月23日
参加申し込みの期限
2018年06月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年06月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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