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Let’s! Miracle Tea Party!
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館をさ迷うにつれ
弥逢 遊琳
は、心が荒んでいくのを感じていた。いったいどうしてこんな目に、とついつい恨み言が胸に浮かんでしまう。
そんな風に広間をさ迷う、遊琳に奏で続けるピアノからふと顔を上げて気が付いた、
アケーチ・タッマーキ
はおや、と目を見張った。
名も知らぬ、初めて会った彼に興味を覚えたのは、その思いつめた表情のせいか。なんとなく手を止めて、それから改めて弾き始めたのはまったく別の曲。
そんな――荒んだ耳にも届いた『きらきら星』をもちろん、遊琳も知っていた。その綺麗な、誠実な響きが知らず、心に染みる。
音楽専攻の友人も多い遊琳だから、音が嘘を吐かないのはよく分かっていた。それに何より遊琳は、この曲のお遊びにも子守歌にもなる風合いが、昔から好きだったから。
ふらふらとピアノに近寄っていたのだと、気が付いたのはアケーチが最後の一音を奏で終え、その響きの余韻が空間に溶けて消えてからだった。八、と気づくと少し離れた場所から
青山 絢
が、ぱちぱちと拍手をしている。
「お上手ですね」
絢の言葉にアケーチは、優雅に礼をして見せた。それからにっこりと、優雅に如才なく微笑みかける。
「不思議なところでお会いするものですね。そのドレス、たいそうお似合いですよ」
「え……!? あ、ありがとうございます……」
そうして向けられたストレートな賞賛に、絢は戸惑いながら礼を言う。いつの間にか着ていたこのドレスは、確かに結構な代物だとは思うけれども、あまりに馴染みがなさ過ぎて、似合ってるかどうかはよく解らなかったので。
これ似合ってるのね、とドレスを見下ろしてから、はた、と気付いて遊琳の方へと視線を向けた。――アケーチの連れだろうか。
「そちらは、えぇと……?」
「ああ。――はじめまして。私、アケーチと申します」
「……初めまして……遊琳だよ。弥逢遊琳」
「遊琳さん。素敵なお名前ですね、ふふ……!」
絢の視線に言わんとすることを察し、軽く首を振ってから、アケーチは優雅にそう礼をした。いきなり矛先が向けられて、遊琳も戸惑いながらそう応える。
そうしてから、あ、と自身の格好を思い出してバツの悪い表情を浮かべたが、幸いと言うべきか、絢に気にした様子はなかった。それじゃ、と軽い会釈をして絢は2人に背を向けて、さて次はどこに行こうかと思案を巡らせる。
顔見知りのアケーチがピアノを弾いていたから、驚いてその演奏に聞き入ってしまっていたけれど、そういえば喉が渇いたな、と思う。すると『どうぞ、マドモアゼル』と目の前に、アイスティーのグラスが差し出された。
思わずそれを受け取ってしまってから、あの、と顔を上げたがもうそこには誰も居ない。少し迷ってから喉の渇きに負け、一口含めば上品な味わいの紅茶が、適度に冷やされて喉を滑り落ちていく。
それに、まだ残っていた警戒心も少しずつ溶けていくのが分かった。落ち着いて辺りを見回してみれば、美味しそうなマフィンやケーキなどが『ご自由に』と並べられている。
まずは、あれを適当に食べよう。そうして他にも種類があるのなら、色々な紅茶を飲んでみたい。
そんな風に広間を泳ぎだした絢を見送って、アケーチは優雅な笑みを湛え遊琳へと向き直った。まっすぐに向けられた眼差しに何となくバツの悪さを覚え、あの、と俯く。
「邪魔をするつもりじゃなかったんだけど……綺麗な音だったから」
「邪魔だなどと、とんでもない! むしろ弾き甲斐があったというものです」
「弾き甲斐……?」
思いがけない言葉に首を傾げる、遊琳にアケーチはええ、と大真面目に頷いた。それから軽く、首を傾げる。
「もし、お1人でしたら……お隣、よろしいでしょうか?」
「1人ではあるけど……そちらこそいいのかい、見た目にも場違いなのが隣に居ても」
先ほどの絢のドレスを思い出し、遊琳はまた少し皮肉な気持ちでそう言った。もちろん彼女は悪くない、遊琳の勝手な劣等感だ。
だがアケーチは、その言葉にきょとん、と目を丸くした。
「場違い、ですか? 和の装いも素晴らしいと思うのですが……!? むしろ、私のような羽根の生えた人間こそ場違いかもしれませんよ、ふふ」
ほら、と背中を指さして天使の羽根を誇示するアケーチに、何か変な人だな……と遊琳は毒気を抜かれる。それが嫌というわけじゃないけれど、何と言うか、調子が狂う。
そもそも羽根は場違いなのだろうか――場違いとか、そういう問題なのだろうか? 彼の羽根は良く似合っているし、神魂ごとに巻き込まれて翼で空を翔けた事もあるからむしろ、良い意味で彼の翼は気になるのだけれど。
そんな風にやや混乱しながら考える、遊琳の内心などお構いなしといった風情でアケーチは、それに、と作務衣をうっとりと見ながら言った。
「私、和のテイストが大好きなのです。和菓子や……特にあんみつが大好物なのです」
「和菓子? そこにあったよ……此処には似合わないかもしれないけど」
「なんと……! それはぜひ頂きたいものですね……!」
遊琳の言葉を聞いた瞬間、嬉しげに目を輝かせてきょろきょろ辺りを見回し始めたアケーチに、変な人、とまた思う。彼の言葉はどれもこれも、心底からそう思っているのが伺えて、だから何だか調子が狂うのだ。
そんな、不思議な2人組が生まれた広間の反対側では、
鴻上 彰尋
が保護者――もとい
獅子目 悠月
と共に、豪奢な窓の向こうの景色をワクワクと眺めていた。不思議な屋敷の外に広がる庭と思しき空間は、やはり不思議な雰囲気がある。
明らかに人工のものではない、さりとて月や星とも思えぬ光の浮かぶ、緑の回廊。淡い光を受けて咲く花は見覚えのないものばかりで、不思議な情緒に溢れている。
楽しげに窓の外を見つめる彰尋を、壁にもたれて眺めていた悠月もまた、ひょい、と窓の外を覗いてふぅん、と唸った。なるほど、確かにここは見知らぬ異世界にも思える。
さて、これは夢か幻か、はたまたいつもの不可思議現象か。そんなことを考えながら広間へと視線を戻した悠月は、いつの間にか増えていたお菓子に「お」と声を上げた。
「鴻上。あっちにガトーショコラがあるぞ」
「え?」
「いつだったか頼んでいたから好きかと思ったが……違ったか?」
「え……えぇと! それは……」
思いがけない方向からそう尋ねられて、思わず狼狽してしまう彰尋である。確かにお菓子ならチョコ系が好きなのだけれど、彰尋にとってガトーショコラが特別なのは、それが好きな子の好きな物でもあるからで。
とはいえ、さすがにその理由をそのまま告げるのは、なかなか恥ずかしいものである。ゆえに頬を赤くして慌てながらも口ごもる、彰尋の様子に悠月がふぅん、と鼻を鳴らした。
気付かれたのか!? とまたドキドキするが、幸いそうではないらしい。悠月はそれ以上ガトーショコラの話題には触れることなく、慣れた様子でアンティークなソファに腰を掛け、来いよ、と窓に張り付いたままの彰尋を手招きした。
「ほら、こういう茶器や家具の感覚は使ってみないと解らないだろう」
「あ、うん……確かに」
そう言いながら見えない給仕を受け、白磁のティーカップで紅茶を飲む、悠月に頷いて彰尋もその隣にちょこんと座る。どうぞ、と誰かに差し出されたティーカップを悠月の様子を思い出しながら受け取り、こくり、と一口。
ふう、と人心地着いてから、子供っぽくはしゃぎ過ぎたかな、とほっとしたため息と共に吐き出した。
「けど、こういう世界ってちょっと憧れがあったからだと思う。幼い時に夢見たおとぎの世界や、大人の世界みたいなそんな感じかな。だから、付き合ってくれて感謝してるよ」
「そうか、おとぎの世界……」
「うん。……あ、悠月君だとこういう世界はもしかしたら身近なのかな?」
こっくりと頷いてから、はたと気付いて問いかける。悠月は星ヶ丘寮の住人だし、何やらとても慣れた様子だし、珍しくはないのかもしれない。
そう聞いた、彰尋に悠月はひょいと肩を竦める。確かに身近と言えば身近だと、また実家の事が脳裏を掠めた。
けれども、と思う。彰尋と覗いた窓の外を思い起こす。
「ああいう風景とか――こういう賑やかで、心から楽しそうな雰囲気とか。確かにそういう物はおとぎの世界みたいだな」
「そっか」
そうして呟いた悠月に、こく、と紅茶をまた飲みながら彰尋は小さく頷いた。ちらり、視線の端に悠月の横顔を捉えながら。
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担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
定員
15人
参加キャラクター数
9人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年04月24日
参加申し込みの期限
2018年05月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年05月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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