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ゼリンといっしょ
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旧市街を二人が並んで歩いていた。
古尾 桐子
は赤いショート。前髪を適当に分けていた。黒いTシャツにオーバーオールの組み合わせで、大きく腕を振る姿が腕白を思わせた。
花ノ木 麗
は白いロング。大きなリボンでツーサイドアップにしていた。絵本に登場するお姫様のような白いドレスを着て控え目に歩く。
桐子は周囲を窺う。
「日曜日の朝は人が少ないッスね~」
「私はきりちゃんがいれば、それでいいかな」
麗は大きな赤い瞳を細めて言った。
「なんか照れるッスね! じゃあ、二人でカクレンボでもするッスか」
「それはちょっと。ひとりで遊んでいるみたいになっちゃうし」
「それもそうッスね。お、あれは」
考える前に桐子は飛び出した。民家の前に置かれた自転車の裏側に回り込む。
青色の丸い物体が潜んでいた。頭頂の部分が尖っていて角のように見える。
「ファンタジーっぽいッス! 角なのに柔らかそうで……ゼリンッスか。ペットなんッスね、なるほど」
頭の中の声に頷く。
「ペットなら触っても平気ッスね」
取り敢えず、しゃがんだ。ゼリンの円らな目を見る。
「何もこわくないッスよ。ウチとゼリンは今から友達ッス」
笑みを浮かべてゼリンの角を指で押した。ほとんど抵抗なく横に曲がった。
「柔らかいッス! 青いプルプルボディが最高ッス! かっちょえーッスよ!」
ゼリンは微妙に身体を揺らした。その反応に桐子は立ち上がった。
「うららー! すごいものを見つけたッス!」
「すごいって、これのことかな」
麗の側にもゼリンがいた。薄い桃色の身体で猫耳のような突起が見える。
「わー、かわいいネコちゃんみたいー♪」
手で招くと大人しく従う。ソックスの上から頬擦りするような仕草をした。
「甘えてるのかな。抱っこしてほしいの?」
中腰となって軽く両腕を広げる。ぷるぷると震えてぴょんと跳んだ。
麗はゼリンを胸で受け止めた。
「もう、ぷるぷるしてかわいいー。なでなでしてあげるね」
猫耳が伏せられた。滑らかな表面を掌で撫でる。
「これ、ゼリンっていうらしいッス!」
桐子はゼリンを抱えた状態で走ってきた。
「ゼリーみたいに、ぷるぷるしてるから?」
「ゼリーっぽいッスね! 空から落っこちてきた天界のペットらしいッスよ。おもりを任されたッス」
「それなら今日はいっしょに遊べるね……なんか、きりちゃんの、かっこいい」
「青いボディにピンとした角が最高ッス! そっちの子は大人しそうでかわいいッスね」
「そっちの青い子。少し触ってもいい?」
「いいッスよ」
桐子は身体を寄せた。麗は青い艶やかな頭に触れた。
「なんか、ひんやりして気持ちいいね。色も違うし、人間みたいに個性とかもあるのかな」
「あるかもしれないッスね!」
二人が話し込んでいると一人の少年が現れた。手には棒状のアイスを持っていた。歩きながら先端の部分を齧る。
「この子、お腹が空いているのかも」
麗が胸に抱いたゼリンは少年をじっと見る。柔らかい身体を捩じって目で追い掛けた。
「そうみたいッスね」
桐子のゼリンも少年に注目していた。無意識の様子で口が開く。
「うらら、この近くに駄菓子屋があったッス! ゼリンにごちそうするッスよ!」
「でも、なにをあげたらいいのかなー」
「ウチの子は青いッス! ラムネが合いそうな気がするッスよ!」
桐子の抱えたゼリンが弾むような動きを見せた。
「ラムネ、しゅわしゅわでおいしいよね~」
二人は笑顔となって歩き出した。
表通りから少し奥に入ったところに駄菓子屋はひっそりと存在した。木造の平屋建てで硝子戸の向こうには細々とした商品が三段の棚に詰め込まれていた。
「ここで大人しく待ってるッスよ」
桐子は抱えていたゼリンを足元に置いた。麗のゼリンと横並びに引っ付ける。
「行くッス」
ガタガタと音をさせて硝子戸を開ける。漂う甘い香りに大きく息を吸った。
「おばちゃーん、キンキンに冷えたラムネを四本くれーッス!」
「朝っぱらから元気だねぇ」
奥の暖簾を片手で掻き分けてふくよかな中年女性が現れた。ガラスケースを開けて四本のラムネを取り出した。
「私も、払うから、ね……」
桐子の後ろにいた麗がか細い声で言った。
「心配はいらないッス」
笑顔で振り返る桐子に麗はツーサイドアップの髪を震わせた。
「そんなの、悪いよ。私も少しなら、持ってるから」
「ふふふ、今日のウチは小金持ちッス!」
オーバーオールの胸のポケットから一枚の千円札を摘まみ出す。ヒラヒラとさせて女性に手渡した。
「お釣りはいらない、なんてことは言わないッス!」
「当たり前だよ。はい、まずはラムネ」
ビニール袋に入れた商品を先に渡す。女性は重そうな身体でレジに引き返し、お釣りを手に戻ってきた。
「落とすんじゃないよ」
「わかったッス」
桐子は元気に店を出る。麗は女性に向かって小さく頭を下げた。
店を出るとゼリン達が出迎えてくれた。
「大人しくしてたみたいッスね」
「ねえ、きりちゃん。ベンチに座って飲もうよ」
「いいッスね!」
二人は店の前に置かれたベンチに並んで座った。ゼリンは足元にいて期待するような目で見ていた。
「こうやって開けて飲むッスよ」
桐子は一本のラムネを手にした。蓋の部分を勢いよく平手で叩いた。瓶の中に白い泡が発生して噴き出す前に素早く咥える。
「零さないで飲むのにコツがいるッス!」
瓶の中のビー玉をくびれた部分に挟ませる。瓶底を空に捧げるようにして飲んだ。
その隣で麗は怖々と蓋の上を叩いた。力が弱く、一回では成功しなかった。何回も試して開けた。
「わ、わわ」
慌てて咥えたが少し溢れた。瓶の表面を伝い、滴となって地面を濡らす。桃色のゼリンが口を開けて受け止める。
一瞬、金平糖のような形となった。すぐに丸みを取り戻し、麗の脹脛の辺りに身体を摺り寄せてきた。
「もしかして、おいしかったのかなぁ」
「きっと、そうッスよ!」
二人は新たなラムネを取り出して同時に開けた。足元のゼリンの口に瓶を押し込む。
青いゼリンは桐子と同じように豪快に中身を飲み干した。その隣で桃色のゼリンは瓶を咥えた状態で上下に動かす。中身は少しずつ、減っていった。
麗は柔らかい表情で見詰めていた。
「味わって飲んでいるみたい。耳が垂れて、なんかかわいい~」
「ウチの子は良い飲みっぷりッス! どんな駄菓子もバリバリ食べそうッスね!」
桐子は立ち上がった。空になった瓶を外にあった黄色いケースに収めた。突撃とばかりに駄菓子屋へと舞い戻る。
「きりちゃん、待って。今度は私が買うから」
開いた硝子戸に麗も飛び込んでいった。
二人は買えるだけの駄菓子を手にして戻ってきた。揃ってベンチに座ると、完全に打ち解けたゼリンが膝の上に飛び乗ってきた。
「私はヨーグルトのお菓子を買ってきたよ~。あーん、してねー」
プラスチックのスプーンで小さな容器の中身を掬い取り、ゼリンの口元に持っていく。控え目に開いた口でスプーンの先端を咥えた。柔らかそうに口を動かし、蕩けたような姿になった。
「ウチのゼリンはなんでも食べるッス! 食いしん坊ッス!」
言いながら桐子も負けずにスナック菓子を頬張る。
麗は横目で見て笑った。
「同じゼリンでも、だいぶ、違うね……」
言葉が少し遅くなる。麗の頭が上下に揺れていた。瞼が落ちそうになっていて合間に強い瞬きを繰り返す。
「ウチも眠気がきたッス。こんな時は寝子島神社ッス。いいところがあるッスよ」
「……うん、そこに、行く」
二人はゼリンを胸に抱えて立ち上がった。
ふらふらとした様子で二人は石段を上がる。
右手にある耳福池に桐子が麗を連れていった。
「ここッス。静かで、風が気持ち良くて、寝るには最高の、ところッスよ」
「そう、ね。いいかも。ゼリンもいっしょに、いいよね……」
麗は草むらに腰を下ろした。ゆっくりと横に倒れていく。先回りしたゼリンが頭を優しく受け止めた。
「ああー……最高の、クッション……」
「ウチも、お願いするッス」
桐子は胡坐を掻いた状態から後ろに倒れ込んだ。ゼリンは身体を細長くして枕の役割を果たす。
「頭がひんやりして、これはもう、たまらないッスよ~……」
仰向けの姿でゼリンの頭を緩やかに撫でる。その手がぱたりと止まった。
二人は穏やかな寝息を立てていた。
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3人まで
シナリオジャンル
コメディ
動物・自然
オールジャンル
定員
20人
参加キャラクター数
13人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年05月02日
参加申し込みの期限
2018年05月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年05月09日 11時00分
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