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向こう側での落し物
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仙藤 紫
と
仙藤 蒼
は旧市街にある自宅で出かける準備をしていた。
紫が鏡の前で前髪をいじっていると、蒼の顔が鏡に映り込んだ。
「お姉ちゃん、次鏡貸して」
「ええ。ちょっと待って」
紫がそう言った時、二人の目の前が真っ白になった。一瞬だけ気が遠くなり、
「あれ?」
「今の何?」
妙な違和感に包まれる自室に立っていた。確かにそこは自宅の一室だったが、言い知れぬ不安が襲ってきた。
「あっ」
「ど、どうしたの?」
蒼は人差し指で窓とクロゼットを示す。
「逆になってる。す、凄い。これって、そう、この前ゲームで出てきた反転世界とそっくり!」
蒼が騒ぎだした意味がわからず、紫は改めて窓とクロゼットを見る。
「あ……」
「わかった?」
妹の反転という言葉、まさにそうだった。窓の位置とクロゼットの位置が変わっており、いつの間にか鏡に背中を向けている。間取りと家具の配置が完全になっていた。
「もしかして、鏡の世界かな? そうだったら……ワクワクするわね」
完全に新しいゲームをプレイし始める前の葵のテンションだった。
紫は小さく息を吐いた。
「夢、ではなさそうね。一体どういう現象なの?」
最初こそ戸惑っていたものの、すでに紫は脱出のためにどうすれば良いか、と思考を巡らせていた。
ひとまず、鏡に触れてみたが、それはただの鏡であり、その向こうに見慣れた自宅の一室が広がっていた。
「外へ出てみましょうか」
「うん、賛成」
紫と蒼はお互いに頷いて、玄関から外へと出てみた。晴れ渡った空の下、いつもの街は完全に反転していた。頭が混乱しそうである。
「ねぇ、やけに静かじゃない? なんかこう、人の気配がないっていうか」
「ええ、まったく、しないわね」
と、その時。住宅街の通りの向こうから歩いてくる影が見えた。
それは近づいて来るにつれ、縦長になってきて、目の前で立ち止まった時には見上げるほどだった。
「おや、こんにちは、お嬢さん方」
そう言って帽子を取り、挨拶をしたのはかなり長身の男性、ノッポさんだ。
紫と蒼はしばし、呆然と見上げていたが、
「あっ、ごめんなさい。改めてこんにちは。それであなた誰?」
蒼は挨拶と同時にそう問うた。
「蒼、もう少し柔らかい聞き方をして」
「お姉ちゃんも気になるでしょ?」
紫は否定はしなかった。
「元気なお嬢さんだ。……実はこの街で落とし物をしてしまって、探しているのですよ」
「何を、落としたの?」
紫が問うと、彼はため息を吐いた。
「財布です」
「それは大変ね……」
「見つからないと困るよね」
そこでノッポさんに頼まれた。財布を一緒に探してほしいという。聞くところによると、財布が見つかった暁には、元の世界へ帰れるようにしてくれるという。
乗らない手はないだろう。
二人は彼が立ち寄った場所を探すことに。
「よろしくお願いします」
頭が下げるノッポさんとわかれ、蒼は歩き出した。紫も続く。
「まず、神社に行かない? 百パーセント直感だけど」
「直感、なのね」
とはいえ、妹の意見に異論はない。二人は神社へと向かうことにした。
「見慣れた町が少しでも変わると、こんなにも不安になるのね。さっきから精神的に安定しないわ」
「ゲームだと思えば良いのよ。鏡の世界で落とし物を探せ! なんて、クエストの一つね」
「そうね」
「お姉ちゃん、今、ちょっと呆れなかった?」
「気のせいよ」
人気のない反転した街を歩いていると知っているはずの神社への道も迷いそうになる。
「ふーん。ご近所さんが左右に反転しているだけなのに、これはこれでなかなかの異世界感なので、ちょっと得したかなって感じ?」
「何ぶつぶつ言ってるの?」
「こっちの話」
蒼は楽しげに言う。
やがて神社へと到着した。
「え?」
「あ?」
神社の入り口で出会ったのは新田樹だった。
「それじゃ、私は急ぐのでこれで」
彼女は笑顔で会釈だけして、去って行ってしまった。
「あの子……普通の人間?」
紫が不安げに言う。
「こんな世界じゃわからないよね」
そんな話をしながら神社の敷地内へ。
「それじゃ、隅から隅まで、探してみよ。お姉ちゃんは?」
「私にも考えがあるわ」
「了解。じゃあ、先行くよ」
蒼が駆けて行くのを見送り、紫は神社の敷地内へ視線を滑らせた。
ここへ来て財布を取り出す局面といえば、賽銭を投じる時と、お札などを購入する際。男性の場合、ラフな服装の場合はズボンの尻ポケットに入れることが多い。大抵、それでよく落としたりする。
「着てる服からして、ノッポさんは尻ポケットに財布を無造作に突っ込むようなタイプではないわよね。だったら最初取り出した財布を内ポケットへ戻したが、何かのはずみで落としてしまった。それに気づけなかったのかもしれないわ」
紫はまっすぐ賽銭箱の近くへと歩み寄った。
財布を取り出す動作をして、お参りをする一連の流れを再現して見る。
しかし、地面に財布は落ちていない。
「お守りを買ったっていう話は聞いてないのよね……」
紫が考え込んでいると、蒼がとある木を見上げていた。
「どう? 木の上が何かある?」
「いや、ほら、ノッポさんて背が高いから」
紫ははっとした。
「確かにそうね。彼は長身で、だからここで財布を落としたのなら」
彼のポケットに入り損ねた財布は高い位置から落下した可能性が高い。
紫はその周りを調べてから、賽銭箱の中を覗いてみた。
「あったわ」
賽銭箱の少し奥、特徴的なそれが挟まっていたのだ。
駆け寄ってきた蒼が両手を合わせる。
「やった! さすがお姉ちゃん」
「蒼のヒントも中々よかったわよ」
こうして財布を見つけた仙藤姉妹はノッポさんにそれを届け、無事元の世界へ戻れたのだった。
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あとがき
担当マスター:
高城ヒト
ファンレターはマスターページから!
高城ヒトです。
鏡の向こう側での落とし物探し、お疲れ様でした!
脈絡のない展開、変な生き物、とんでもない世界から無事全員脱出できたようで何よりです。
ノッポさんも喜んで、旅立っていきましたのでご安心下さい。
PCさんの対応は個性的で面白く、リアクションは楽しんで書かせていただきました。
ご参加ありがとうございました。また機会がありましたらお会いしましょう!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
高城ヒト
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
8人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年04月15日
参加申し込みの期限
2018年04月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年04月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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