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ねこのまつりでつかまえて
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やがて陽が沈む頃、ゆっくりと祭の会場入りしたカップルがあった。
北条 冬華
と、寄り添うように
桜 月
、腕を絡め合って、互いの体温を掌で感じあう。
太陽は西の彼方に入りつつあるものの、真昼の熱はまだ、シーサイドタウンに残っているように冬華は思った。
当然といえば当然かもしれませんね。
もうじき、春も終わりですもの。
寝子島高校に入学して二度目の夏が、もうそこまで来ている。
だからこの衣装も寒くはなかった。
月が、冬華のためにデザインしてくれたコスチュームである。
ソフトなボンデージと呼ぶのがぴったりだろう。トータルカラーは黒、フェイクレザーのビニール製で、エナメルの光沢は夜になるほど映える。胴はコルセットになっており、もともとスタイル抜群の冬華のくびれを、これ以上ないほどに強調していた。締め上げられたことでいちだんと盛り上がる胸元は、編み目調で飾られ扇情的だ。やはりレザー調のタイトスカートを合わせており、スリットが深いので脚の長さが引き立つ。
季節外れのロングコートをここまで羽織ってきたものの、シーサイドタウンの地を踏むや、冬華はこれを脱ぎ去っている。だからいまは白い肩が丸出しだ。頭に猫耳、腰に尾をつけ、セクシーすぎる黒猫(Chat noir)の誕生とあいなった。
私の中で許せるギリギリのラインの露出――熱っぽい瞳で、月は冬華を見あげて思う。
この服装だ。否応なく周囲の視線は冬華に集まるが月は平気だった。どんなに冬華の外側を見られようとも、中身を知っているのは私だけという自信があるから。
そんな月は銀髪を活かした白猫に扮している。着物をベースにしてはいるが、ぐっとアレンジした短い丈から、白い素足がつきだしていた。猫耳に加えて猫の手袋もしている。帯に手挟んだ扇子が、歩みに合わせて静かに揺れる。
「いつも夜はほぼ一人で散歩に出てるから、隣に冬華が居てくれるのは嬉しい」
と言って月は冬華の腕に我が腕を巻き付ける。ぎゅーっと、抱きつくようにして。
ほぼ、と月が言ったのは、ときとして彼女は『ろっこん』による影を呼び出し、随行をさせることがあるからだ。『ろっこん』の像とて己の一部なのだから、単身であることに変わりはないのだけれど。
「ふふっ、月さんは甘えん坊ですね……」
冬華はいつだって、そんな月を受け入れるのだ。
「もしかして、こうやってると歩きにくい?」
「私はいいですよ。月さんの温かさを感じますわ」
やがて宵闇が訪れ、街灯が影を生じさせる。
冬華と月の影は、一体となって賑わいのなかを歩み始めていた。
◇◇◇
グレーの猫ぬいぐるみを腕に抱き、恵御納夏朝は路上パフォーマーを眺めたり、露店をのぞいたりして楽しく過ごしていた。
そんなおり、彼女は思わぬ知人に遭遇したのである。
ただしくは、『知猫』か。
「あ、テオ君だ」
顔の毛並みが八の字のように割れている、通称『ハチワレ』模様のハンサムな猫、テオこと
テオドロス・バルツァ
を見つけたのだった。
テオは通りの片隅、電柱代わりのコンソールボックスの上にちんまりと座している。祭の賑わいを見ても「へー」と言う程度の冷めた表情をしていた。そのくせ移動する気はないようで、その場所から一センチも動かない。
「テオ君、こんにちは」
そっと近づいて猫の目線に身をかがめ、夏朝はテオに声をかけた。
ところがテオはあいかわらず、愛嬌という概念を持ち合わせていない様子で、じろっと夏朝に一瞥をくれただけだった。
逃げる様子も邪険にするそぶりもなかったので、夏朝はもう少し近づいてみた。小さくてもテオは獅子のような風格がある。その威厳を傷つけぬよう気をつけつつ、夏朝は呼びかけてみるのである。
「猫まつり……楽しんでるかな?」
関係ないね――とここでようやくテオは『言葉』を返してきた。といっても声ではなく、思念を心に直接投げ込んでくるという一種の念話である。
――人間が勝手にやってるだけだろ。猫からすりゃ迷惑なだけだ。
そうは言いながらこうして飽かず眺めているのだから、テオはテオなりに猫まつりに興味があるのではないか。といってもそれを指摘して怒らせるような真似を夏朝はしない。
かわりに、
「よかったら、1つ食べる?」
猫まつりのお土産に、と露店で購入した猫おやつを差し出した。
噛みごたえのあるジャーキータイプ、ビーフとササミの混合だ。
ふん、とテオは鼻を鳴らした。
「気に入らなかった?」
――気に入らんとは言ってない。
つつっとおやつに近寄ると、くんくんと嗅いでからテオはこれをかじるのである。まあ、悪くはないな、というテオの声が聞こえた。これはきっと、彼による最上級の褒め言葉だろう。
「猫おやつ食べる間だけ、一緒にいていいかな?」
夏朝が問いかけるもテオは返事をしなかった。一心に食べている。
黙示の了承というやつだろう。
夏朝の存在がないかのように、ただテオは黙々とおやつを口にしていた。めりめりと音を立ててかじっている。
そんな彼の横顔に夏朝は呼びかけた。
「いつもありがとう。これからも……よろしく」
テオはやっぱり無視していた。
なのにおやつを平らげるや否、
――そのオモチャはなんだ?
と、夏朝のラッキーキャットに顔を向けている。
「この猫さん? この猫さんはね……」
夏朝は微笑した。今日はもうしばらく、一緒にいてくれるらしい。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年04月09日
参加申し込みの期限
2018年04月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年04月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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