【中間テスト】モヒカン悪魔はテストが嫌いなようです。｜リアクション

【中間テスト】モヒカン悪魔はテストが嫌いなようです。

◆タイムリープ３日目

「またテスト前日に戻ってる……！」
　起床した水上桜は頭を掻きむしっていた。
「やっぱりか、やっぱりまたか……！」
　奥歯を噛み締めて怒りを露わにする。
「また『フツウ』な出来事かっ！」
　１日目は夢だと思って丸一日寝ていた。
　２日目は現実逃避で丸一日放心していた。
　そして３日目、ようやく現実と直視した。
「このクサレ神魂がァーッ！！」
　まず彼女がとった行動は、『呪詛』の言葉と共に枕へ渾身のグーパンチを見舞う事だった。
「もう勘弁して！　もれいびになってからというもの、ちっともいいことがありゃしない！　神魂現象だか何だか知らないけど、それに巻き込まれては毎回その解決に駆り出されて四苦八苦！　うんざりよ！！」
　高校入試を間近に控えた時にも容赦なく襲い掛かってきたので、水上は『フツウ』なんて大っ嫌いになってしまった。
「ああ、もう！　さっさとジェロニモとやらを捕まえて、無限ループを終わらせるに限る。そうしないとせっかく勉強したことが無駄になる！」
　そうだ、ここで『呪詛』を吐いていても、また『前日がやってくる』のだ。
　とてつもなく不本意であるが、水上もまた事件解決へ乗り出す。
　まずは情報収集。
　ＳＮＳアプリ『ねこったー』を起ち上げ、めぼしい情報がないかをつぶさに確認。
　すると、龍目のメッセージが拡散されているではないか。
　恐らく、異変に気付かぬ者たちが面白半分で拡散したのだろう。
「寝子高ね……。絶対に見付けて無限ループを止めてみせる……」
　かなり頭に血が上っている水上、制服に着替えると凄まじい形相のまま桜花寮を飛び出していった。

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