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- 00月00日生 00歳
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【ホームルーム】委員決定っ！ 普通科篇
そんな騒ぎがあったことを知るよしもなく、こちらホームルーム終了後の３組では。
クラスの委員も無事決まり、教室は元通りの雰囲気を取り戻していた。
秋月 かなたは、自分の図書委員就任をメールで、１組の春日 はるかに報告中。
クラスの隅っこの暗がりでは、あの桜崎 巴が、新風紀委員のうちの２人に近付いて、何やら怪しげな取引を持ちかけている。
「なぁ……風紀委員になるのはいいが、是非ともあたしにあれこれ指図するのはよしておくれよ？
その代わり、何かあんたらに不都合な問題が起ったら、場合によっちゃあたしのせいにしてもいいからさ」
思わぬ成り行きに顔を見合わせる、カスク・クーパースと佐久間 堂鉄の２人。
この取引に乗るかどうかは、今後の２人の目的次第だろう。
一方、反対側の窓際の席では、椿 美咲紀、普堂 しおり、朱鷺峰 揺炎の女子３人が集まり、今朝のテレビねここの占いコーナーの話で、盛り上がっていたりする。
「今朝の占い、ラッキーアイテムはお菓子だったの。これ、結構当たるのよ？」
猫目をくりくり輝かせて、さっきから言い張っているのは椿美咲紀である。
「えっ、何なに、お菓子が何だって？」
そこに通りがかった雨崎 荒太郎と雪見 大福の男子２人も、話の輪に混ざった。
「あっ、こいつ大福ね。幼馴染で、小学校からの腐れ縁」
「雪見……大福……」
あれれ？と、ポニーテールごと小首をかしげる美咲紀。
「ん？ だいふくじゃなくて、ゆきみはるとしでーす。食べ物じゃないよー！！？」
と雪見のボサボサ頭を、ばしばしと叩く荒太郎。「やめろよー」とか言ってる雪見、どうやらこの２人の力関係が、だんだん女子たちにも分かってきたみたい。
「ゴメン私も、雪見君のこと、ずっとだいふくって読んでた……」
とぺろりと舌を出し、自己申告する普堂しおり。
「そういえば中二のときもコイツ、好きな子に名前からかわれたんだよなぁー。
そうだ！ 占いやってるなら、こいつにいつ彼女ができるか、占ってやってよー」
「ばばば馬鹿、いきなり何言ってんだよコータロー」
「あ、ゴメン。私、占いは見るのが専門で、やり方までは、よく知らないの……」
と美咲紀が困っていると、
「占いならそこそこ得意だと自負しているぞ」
と相楽 茉莉花が話に加わってきた。
「特に得意なのは西洋占星術だが、タロット占い、数秘術なども相応の知識はある」
こうして茉莉花が、雪見の恋愛運を占うことになった。
「あっ、じゃあさじゃあさ、あたしにカードだけ切らせて！」
と朱鷺峰 揺炎が、茉莉花の手からタロットカードをひったくる。
学級委員の選挙があるなら、と思い付いたイタズラがホームルームでは試せなくって、ちょうどムズムズしていたところだったのだ。
（うふふ、コレよこれ。いい物があるじゃないの～。
ちょっとイタズラしちゃえっ！）
何喰わぬ顔でシャッフルしたカードを茉莉花に戻し、その５秒後……
「うわっ！？」
「きゃっ！！」
机の上に並べようとした茉莉花の手の中で、ぶわっと四方に風が吹いた。
「えっ、何？」
（よし……ろっこんの実験成功！）
内心でガッツポーズをしながらも、机の外に散らばったタロットカードを、みんなといっしょにきゃあきゃあと追いかける朱鷺峰。
「あっ、コータロー。１枚外に飛んでったぞ」
「よっしゃ、まかせなさーい！」
雨崎 荒太郎が窓の外に身を乗り出した瞬間……
「…………ええっ？」
ひらひらと空中を飛ぶタロットカードといっしょに、ふわりと荒太郎が空に舞い上がった！
「うわぁー！？ どうなってんのー！？」
それほど高度こそないものの、みるみる眼下を遠ざかっていく地面。
いったい何が起こったのか荒太郎が理解するヒマもなく、次の瞬間には、校庭の桜並木の１本に頭から突っ込んでいた。
「イテテ……あわわわ」
枝の１本に逆さまに引っ掛かりながら、呆然としている荒太郎。
その様子をチチ、チチと眺めながら、再び桜から飛び立っていく数匹のスズメの群れ。
「僕……いま、飛んだよ……な？ ……うわわわ、すげー！ すげー！」
そう、夢ではなかった証拠に。
荒太郎のその手にはしっかりと、あのタロットカードの１枚が握られているのであった。
ちなみにこれは後日談となるが、荒太郎の初めてのろっこん発動は、たまたま余所見をしていて誰一人、目撃した友人たちはいなかった。
クラスメイトたちには、春の強いつむじ風でも吹いたんだろうと言われて、それでお終い……
（それでも、またいつか、絶対に）
この大空を飛んでやろうと、固く決意する荒太郎なのであった。
クラスの委員も無事決まり、教室は元通りの雰囲気を取り戻していた。
秋月 かなたは、自分の図書委員就任をメールで、１組の春日 はるかに報告中。
クラスの隅っこの暗がりでは、あの桜崎 巴が、新風紀委員のうちの２人に近付いて、何やら怪しげな取引を持ちかけている。
「なぁ……風紀委員になるのはいいが、是非ともあたしにあれこれ指図するのはよしておくれよ？
その代わり、何かあんたらに不都合な問題が起ったら、場合によっちゃあたしのせいにしてもいいからさ」
思わぬ成り行きに顔を見合わせる、カスク・クーパースと佐久間 堂鉄の２人。
この取引に乗るかどうかは、今後の２人の目的次第だろう。
一方、反対側の窓際の席では、椿 美咲紀、普堂 しおり、朱鷺峰 揺炎の女子３人が集まり、今朝のテレビねここの占いコーナーの話で、盛り上がっていたりする。
「今朝の占い、ラッキーアイテムはお菓子だったの。これ、結構当たるのよ？」
猫目をくりくり輝かせて、さっきから言い張っているのは椿美咲紀である。
「えっ、何なに、お菓子が何だって？」
そこに通りがかった雨崎 荒太郎と雪見 大福の男子２人も、話の輪に混ざった。
「あっ、こいつ大福ね。幼馴染で、小学校からの腐れ縁」
「雪見……大福……」
あれれ？と、ポニーテールごと小首をかしげる美咲紀。
「ん？ だいふくじゃなくて、ゆきみはるとしでーす。食べ物じゃないよー！！？」
と雪見のボサボサ頭を、ばしばしと叩く荒太郎。「やめろよー」とか言ってる雪見、どうやらこの２人の力関係が、だんだん女子たちにも分かってきたみたい。
「ゴメン私も、雪見君のこと、ずっとだいふくって読んでた……」
とぺろりと舌を出し、自己申告する普堂しおり。
「そういえば中二のときもコイツ、好きな子に名前からかわれたんだよなぁー。
そうだ！ 占いやってるなら、こいつにいつ彼女ができるか、占ってやってよー」
「ばばば馬鹿、いきなり何言ってんだよコータロー」
「あ、ゴメン。私、占いは見るのが専門で、やり方までは、よく知らないの……」
と美咲紀が困っていると、
「占いならそこそこ得意だと自負しているぞ」
と相楽 茉莉花が話に加わってきた。
「特に得意なのは西洋占星術だが、タロット占い、数秘術なども相応の知識はある」
こうして茉莉花が、雪見の恋愛運を占うことになった。
「あっ、じゃあさじゃあさ、あたしにカードだけ切らせて！」
と朱鷺峰 揺炎が、茉莉花の手からタロットカードをひったくる。
学級委員の選挙があるなら、と思い付いたイタズラがホームルームでは試せなくって、ちょうどムズムズしていたところだったのだ。
（うふふ、コレよこれ。いい物があるじゃないの～。
ちょっとイタズラしちゃえっ！）
何喰わぬ顔でシャッフルしたカードを茉莉花に戻し、その５秒後……
「うわっ！？」
「きゃっ！！」
机の上に並べようとした茉莉花の手の中で、ぶわっと四方に風が吹いた。
「えっ、何？」
（よし……ろっこんの実験成功！）
内心でガッツポーズをしながらも、机の外に散らばったタロットカードを、みんなといっしょにきゃあきゃあと追いかける朱鷺峰。
「あっ、コータロー。１枚外に飛んでったぞ」
「よっしゃ、まかせなさーい！」
雨崎 荒太郎が窓の外に身を乗り出した瞬間……
「…………ええっ？」
ひらひらと空中を飛ぶタロットカードといっしょに、ふわりと荒太郎が空に舞い上がった！
「うわぁー！？ どうなってんのー！？」
それほど高度こそないものの、みるみる眼下を遠ざかっていく地面。
いったい何が起こったのか荒太郎が理解するヒマもなく、次の瞬間には、校庭の桜並木の１本に頭から突っ込んでいた。
「イテテ……あわわわ」
枝の１本に逆さまに引っ掛かりながら、呆然としている荒太郎。
その様子をチチ、チチと眺めながら、再び桜から飛び立っていく数匹のスズメの群れ。
「僕……いま、飛んだよ……な？ ……うわわわ、すげー！ すげー！」
そう、夢ではなかった証拠に。
荒太郎のその手にはしっかりと、あのタロットカードの１枚が握られているのであった。
ちなみにこれは後日談となるが、荒太郎の初めてのろっこん発動は、たまたま余所見をしていて誰一人、目撃した友人たちはいなかった。
クラスメイトたちには、春の強いつむじ風でも吹いたんだろうと言われて、それでお終い……
（それでも、またいつか、絶対に）
この大空を飛んでやろうと、固く決意する荒太郎なのであった。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2012年11月23日
- 参加申し込みの期限
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- 2012年11月30日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2012年11月30日 11時00分
