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五月病は恋の始まり
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ああ、やだやだ。
七枷 陣
は大あくびした。
身分ばかりは晴れて二年生、でも心はすっかり曇り空、新年度の軽い興奮と小さな驚きは、訪れると同時に靴音高く立ち去り、今や陣のところに残っているのは、ゴールデンウイーク疲れからくる倦怠感ばかりであった。
「不毛を絵に描いたようになってきたな」
ぶつぶつ言いながら寝ぐせ頭でパソコンを立ち上げ、しばらくねこったーでだらだらネガティブ愚痴発言を垂れ流していた陣だが、書けば書くほど気分は沈むし、そもそも楽しくもなんともない。諦めてコーンフレークの朝食を取り外出することにした。
こんな休日に行くところといえば、ひとつしか思いつかない。
やがて、陣はゲームショップ『クラン=G』のガラス戸をぐいと押し開けている。
「三佐倉てんちょーちーっす」
あいよ、とオランウータン似の店長が顔を上げるかと思いきや、三つ編み眼鏡の大人しそうな少女が無言で頭を下げた。
店長の娘
千絵
だった。緑色のエプロンを巻いている。彼女はたしか小学生だったはずだ。
「あ……ども」
「来週まで父……店長はアメリカのゲームショーに行っています」
とだけ告げて、千絵は店の奥に姿を消した。ぽってり店長の遺伝子が入っているとは思えぬほど細身で、うるさいくらいよくしゃべる父親とは、これまた正反対に無口な少女である。
今日は娘さんが店番か。
だったらやめておこうかな、と陣は最初思った。今日は誕生月に一回だけ使える10%割引券で、トレーディングカードゲーム『A Tale of the Sky(TOS)』のブースターBOXを買うつもりだったのである。店長の前で箱を開け、レアカードが出たら自慢することまで考えていたのだ。千絵が相手ではそういう楽しみはなくなる。
でも手ぶらで帰るわけにもいかんしなあ。
仕方なく陣は千絵を呼び、割引券でBOXを購入した。
買ってみればやはりホクホク顔になる。店内隅、無人のデュエルスペースを借り受けて、陣はおごそかに開封の儀を開始するのであった。
「来た来た!」
開始早々登場したのは〈跳弾〉のカードだった。極端な性能のキャラにしか使えないため使い手を選ぶ一枚だが、前から欲しかった一枚である。
幸先が良かったのだろう、今回のBOXの中身は大変に満足のいくものだった。小躍りしたくなるほどの充実度だ。
開けたカードの仕分け作業に入る。コモン、アンコモン、レア、と大ざっぱにわけ、レアのなかでもランク分けする。BOX開封時に一番楽しい作業がこれかもしれない。
そのとき、
「いいの入ってるじゃない」
と聞き覚えのある声がして、陣の目の前、よりによって『レア』の山に誰かの手が伸びた。
◆ ◆ ◆
そろそろ夕食の準備をしなければ、と
伊崎 朔秀
は考える
住み込みで仕えている家の夕飯だ。すなわちこれは仕事である。
幼い頃より賀陽家に仕え、いまでは非の打ち所なき家政夫として、掃除洗濯家人の送り迎え、場合によっては身辺警護と、一通りをそつなくこなすプロフェッショナルな朔秀だが、そんな彼にも苦手分野というものはある。
夕食の準備だ。
ただし料理そのものは得意だ。あり得ないことだが明日退職して、小粋なビストロ『Sakusyu's Kitchen』でも開こうものなら、それで十分に稼げるほどの力量はある。
朔秀が苦手なのは献立を考えることなのだった。彼は超がつくほど偏食家で、嫌いな食材が入っている料理は味見すらしない。自分自身はたとえバリエーションが乏しくとも、食べられるものだけ食べていれば満足なのだった。
ところが世の人間の大半はそうではないようだ。昨日と同じものはもちろん、最悪一週間前と同じ料理でも「前作ったばっかりじゃん」などと言う。前に食べて気に入ったのなら、今度も安心だとは思わないのだろうか。
というわけで今夜の食事についても決められず、朔秀は主人の判断を仰いだ。
「……さて、今晩は何を作りましょうか」
しかし主人からもその妻からも、判で押したように同じ回答が返ってきた。
朔秀がもっとも恐れている回答だ。
それは、
「なんでもいい」
であった。
困った。
せめて姫に食べたいものを聞くことができればよかったのだが、どうも彼女は忙しいようで、その望みはかなわなかった。
だから、やっぱり、困った。
――ふむ、いつもなら「なんでもいい」と言われても特に迷うこともないのですがね……。
こういうことはままある。人生はクロスカントリー、山あり谷あり「なんでもいい」あり、だ。いつだってどうにか彼は、こんなクライシスは乗り越えてきたのだ。
ところが今日に限って、ぱっと思考が閃かない。
どうしたことだろう。
忙しかった春も終わりに近づき、気が緩んできたというのか。
もしかしたら、これが世に言う五月病、なのか。
わからない。わからないが、解決せねばなるまい。
朔秀は出かける支度をはじめた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
15人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年02月18日
参加申し込みの期限
2018年02月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年02月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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