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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
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白い光を追いかけて ～妖精の森の大冒険！？～
●モズ！ モズ！ モズ！（１）
自身が妖精へと変じてしまったことに戸惑いを覚えていた優木 遥斗だったが、
「うわああああ！？」
叫び声を上げながら、目の前をクラスメイトたる野菜原 ユウと白い光が通り過ぎるのを目にすれば、
「これは……放ってはおけないな。野菜原、助太刀させてもらう！」
と、ユウ達を追ってきた殺気立つモズ達の前に、竹刀を構えて立ち塞がった。
（このちんまりした竹刀でどこまでやれるか……いや、やってみるしかない）
両手でしかと握った竹刀を、「うおおーーっ！」と勢い良く振り下ろす。
瞬間、強い風が巻き起こってモズ達を翻弄し、シルフの魔法が呼ぶかまいたちがその身体を傷つけた。
何とか体勢を立て直しながら、１匹のモズが鳴き声を上げようとした、その瞬間。
「おうりゃあーー！！」
遥斗は先んじて、己の方が叫び声を放った。
寸の間怯んだモズ達は、けれど再び、遥斗に襲いかかろうとし――、
「はーっはっはっはっは！！ さぁ、神々しい僕を見よ！！」
突如襲い来た強く眩しい光を前に、くらり、バランスを崩す羽目に。
びゅん！ とがむしゃらに向かってきた１匹を、
「そう焦らないで、僕の美しさ、堪能してほしいな！」
と、シルフの魔法が生む突風でもみくちゃにしたのは花椿 涼太郎だ。
堪能できたかい？ と零せば収まる光も、涼太郎が、皆を守らんと発したもの。
遥斗が、細く息を吐いた。
「援軍か。助かる」
「当たり前のことをしたまでさ！ 野菜原くん達も、君も、放ってはおけないからね！」
言って、涼太郎は艶やかな黒髪をかき上げる。
「野菜原！ 今のうちに白い光を保護してくれ！」
「あ、ああ、だけど……」
「心配はいらないよ！ 僕の美しさは無敵だからね☆」
遥斗と涼太郎に促されて、白い光を連れて逃げ出すユウ。
勿論、ユウ達を追いかける個体も多数いたが、
「さて……寝子島の美の妖精がまさに妖精と化した歴史的瞬間、とくとご覧に入れるよ☆」
ビシィ！ と決められた麗しいポーズ（涼太郎基準）が、
――な、何だこいつ……！
的に、残ったモズ達をざわめかせる。
なお、この段階ではまだ、２人は互いの顔を確認していないのだった。スイカ？ 何のことでしょうね！
ユウくん！ と名を呼んで、鬼河内 萌はユウの傍らへと舞い降りた。
ユウが、ぎょっとした顔になって、萌の手を掴む。
「何してんだお前！ 危ないだろ！？」
行くぞ！ と手を引かれるのは中々においしい状況な気もするが、ユウのすぐ近くに浮かぶ白い光を目に、
（この白い光を取り込めば、ボクも『もれいび』になれるのかなぁ？）
なんて、萌は結構アグレッシブなことを考えているのだった。
ウィル・オ・ウィスプの能力で白い光に取り憑けないか？ とも思案したが、
――パチンッ！
試そうとしても、何かに弾かれたような感覚が襲うだけだ。
「……相手が妖精じゃないから？ うむむむむ……」
「おい！ 何ぶつぶつ言ってんだよ！ っ、来るぞ！」
モズ達が襲い来ようとしたその途端、萌の顔のすぐ横を、小さな火球が横切った。
それは１匹の羽を直撃し、何事かと、モズ達の注意が萌達から逸れる。
続けて火球を飛ばしながら、アリス・ミーティアは白い光へと声をかけた。
「もう大丈夫！ ほら、私が守ってあげる！」
空いている方の手を差し出せば、白い光は慌ててアリスの手の中へと収まる。
それを確かめて、アリスはもう一度だけ火球を放つや、くるりと身を翻した。
木々の合間を縫うようにして飛び、「行こう！」と萌やユウを先導するも、
「う～、しつこいよ～！」
モズ達は、少しずつ数を減らしながらも、無理矢理にアリス達を追いかけてくる。
「そうだ！ ……えっと」
「俺か？ 俺は野菜原ユウだ」
「私はアリス。よろしくね。それで、相談なんだけど……魔法で、モズの意識を逸らせないかな？」
「そりゃいいけど……具体的には何すりゃいいんだ？」
「ユウくん！ それなら、モズの鳴き声を出してよ！」
首を傾けるユウへと、萌が声を投げる。
「モズは本当は単独行動を好むから、鳴き真似で険悪な雰囲気にすれば、同士討ちを狙えるかも！」
「わ、すごいね！ ねえ、それできる？」
「わかんねーけど……やってみるしかねぇ！」
叫んで、ユウはパックの魔法を発動させた。
辺りにモズの鳴き声が響き――途端、幾らかのモズ達は、互いに互いを傷つけ始める。
「やった！ 今のうちに、急ごう！」
アリスの言葉に頷き、一行は枝々の隙間を抜けるのだった。
自身が妖精へと変じてしまったことに戸惑いを覚えていた優木 遥斗だったが、
「うわああああ！？」
叫び声を上げながら、目の前をクラスメイトたる野菜原 ユウと白い光が通り過ぎるのを目にすれば、
「これは……放ってはおけないな。野菜原、助太刀させてもらう！」
と、ユウ達を追ってきた殺気立つモズ達の前に、竹刀を構えて立ち塞がった。
（このちんまりした竹刀でどこまでやれるか……いや、やってみるしかない）
両手でしかと握った竹刀を、「うおおーーっ！」と勢い良く振り下ろす。
瞬間、強い風が巻き起こってモズ達を翻弄し、シルフの魔法が呼ぶかまいたちがその身体を傷つけた。
何とか体勢を立て直しながら、１匹のモズが鳴き声を上げようとした、その瞬間。
「おうりゃあーー！！」
遥斗は先んじて、己の方が叫び声を放った。
寸の間怯んだモズ達は、けれど再び、遥斗に襲いかかろうとし――、
「はーっはっはっはっは！！ さぁ、神々しい僕を見よ！！」
突如襲い来た強く眩しい光を前に、くらり、バランスを崩す羽目に。
びゅん！ とがむしゃらに向かってきた１匹を、
「そう焦らないで、僕の美しさ、堪能してほしいな！」
と、シルフの魔法が生む突風でもみくちゃにしたのは花椿 涼太郎だ。
堪能できたかい？ と零せば収まる光も、涼太郎が、皆を守らんと発したもの。
遥斗が、細く息を吐いた。
「援軍か。助かる」
「当たり前のことをしたまでさ！ 野菜原くん達も、君も、放ってはおけないからね！」
言って、涼太郎は艶やかな黒髪をかき上げる。
「野菜原！ 今のうちに白い光を保護してくれ！」
「あ、ああ、だけど……」
「心配はいらないよ！ 僕の美しさは無敵だからね☆」
遥斗と涼太郎に促されて、白い光を連れて逃げ出すユウ。
勿論、ユウ達を追いかける個体も多数いたが、
「さて……寝子島の美の妖精がまさに妖精と化した歴史的瞬間、とくとご覧に入れるよ☆」
ビシィ！ と決められた麗しいポーズ（涼太郎基準）が、
――な、何だこいつ……！
的に、残ったモズ達をざわめかせる。
なお、この段階ではまだ、２人は互いの顔を確認していないのだった。スイカ？ 何のことでしょうね！
ユウくん！ と名を呼んで、鬼河内 萌はユウの傍らへと舞い降りた。
ユウが、ぎょっとした顔になって、萌の手を掴む。
「何してんだお前！ 危ないだろ！？」
行くぞ！ と手を引かれるのは中々においしい状況な気もするが、ユウのすぐ近くに浮かぶ白い光を目に、
（この白い光を取り込めば、ボクも『もれいび』になれるのかなぁ？）
なんて、萌は結構アグレッシブなことを考えているのだった。
ウィル・オ・ウィスプの能力で白い光に取り憑けないか？ とも思案したが、
――パチンッ！
試そうとしても、何かに弾かれたような感覚が襲うだけだ。
「……相手が妖精じゃないから？ うむむむむ……」
「おい！ 何ぶつぶつ言ってんだよ！ っ、来るぞ！」
モズ達が襲い来ようとしたその途端、萌の顔のすぐ横を、小さな火球が横切った。
それは１匹の羽を直撃し、何事かと、モズ達の注意が萌達から逸れる。
続けて火球を飛ばしながら、アリス・ミーティアは白い光へと声をかけた。
「もう大丈夫！ ほら、私が守ってあげる！」
空いている方の手を差し出せば、白い光は慌ててアリスの手の中へと収まる。
それを確かめて、アリスはもう一度だけ火球を放つや、くるりと身を翻した。
木々の合間を縫うようにして飛び、「行こう！」と萌やユウを先導するも、
「う～、しつこいよ～！」
モズ達は、少しずつ数を減らしながらも、無理矢理にアリス達を追いかけてくる。
「そうだ！ ……えっと」
「俺か？ 俺は野菜原ユウだ」
「私はアリス。よろしくね。それで、相談なんだけど……魔法で、モズの意識を逸らせないかな？」
「そりゃいいけど……具体的には何すりゃいいんだ？」
「ユウくん！ それなら、モズの鳴き声を出してよ！」
首を傾けるユウへと、萌が声を投げる。
「モズは本当は単独行動を好むから、鳴き真似で険悪な雰囲気にすれば、同士討ちを狙えるかも！」
「わ、すごいね！ ねえ、それできる？」
「わかんねーけど……やってみるしかねぇ！」
叫んで、ユウはパックの魔法を発動させた。
辺りにモズの鳴き声が響き――途端、幾らかのモズ達は、互いに互いを傷つけ始める。
「やった！ 今のうちに、急ごう！」
アリスの言葉に頷き、一行は枝々の隙間を抜けるのだった。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
-
- 2018年03月24日
- 参加申し込みの期限
-
- 2018年03月31日 11時00分
- アクション投稿の期限
-
- 2018年03月31日 11時00分
