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セピア幻想異聞録:No.1「妖精ピクシー」
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◆ いざないの先
その日、旧市街の近くで遊んでいた
古尾 桐子
は、薄ぼんやりとした光が、ふわふわと飛んでいるのを目撃した。
この寝子島では、不思議なことがよく起きる。空を飛ぶ光というのも、さほど珍しいものではない。それでも、桐子の興味がこの未知なるものへと向かったのは、偶然だったのか、それとも必然だったのか。何とはなしに地面に描いていたらくがきを放って、桐子は光を追いかけていた。
決して手が届かない、けれども、見失うこともない距離を保ち、光は桐子を誘い導く。旧市街を抜け、九夜山付近へと続く道の先。そこに、たたずんでいたのは、一軒の喫茶店だった。
どこか歴史を感じさせる、そのドアをすり抜けて、光は中へと消えていく。「臨時休業」と、そう書かれた札にも気づかず、桐子はドアを開けた。取りつけられていたドアベルが、からからと涼しげな音をたてる。そうして、桐子は声を聞いたのだ。くすくすと笑う、少女の声を。
まるで、頭の中に響くかのような、不思議な声だった。桐子は店内を見渡したけれど、人の姿は見当たらない。
「誰ッスか? どこにいるッス?」
『――コッチ』
問いかければ、思いのほか、桐子のそばで声が聞こえた。振り返った先にあったのは、真っ白なテーブルクロスがかけられたテーブル。そして、その縁に腰かけるようにして、『それ』はいた。
一見して、愛らしい少女だった。けれど、その身体は人形のように小さく、その背には赤い羽根が生えている。いつか聞いた、おとぎ話に出てくる存在と目の前の『それ』とが、桐子の中でぴたりと一致する。
「うおー! 妖精って、本当にいたんスね! 本物の妖精なんて初めて見たッス!」
興奮のあまりに声をあげて駆け寄った桐子を、けれど、テーブルに腰かける妖精が警戒するようすはなかった。ころころと笑いながら、くるりとした瞳で桐子を見あげている。
『ヨウセイ――チガウ、ピクシー』
「ピクシーッスか? ふむふむ。妖精にも種類があるんッスね!」
『――ソウ、ソウナノ』
うれしそうな顔をして、妖精ピクシーは、しきりに桐子の言葉にうなずく。
と、そのとき。店内に別の声が響いた。
「おや。もしや、それの言葉がわかるのですか?」
桐子に声をかけたのは、
エレノア・エインズワース
だった。
しかし、彼女の登場と同時に、ピクシーはその場でくるりと回ったかと思うと、煙のように消える。エレノアはそれを見やり、かすかに目を眇めたが、桐子は気づかなかった。なぜなら、エレノアの後ろ。店の奥から出てきたのだろう人々は、皆一様に、おどろいた顔で桐子を凝視していたからである。
※
「僕たちには、彼ら――ピクシーの言葉がわからないんです」
ピクシーを追いかけ迷いこんできた桐子に、事情を説明したのは、この喫茶店『セピア』の雇われ店長である
鎮目 悠弥
だった。
「そうなんッスか?」
「うん。イナリには、ちょっとだけわかるんだけどね!」
意外そうにする桐子の前で、どこか自慢げなのは、『セピア』のオーナーの孫娘である
薬葉 依菜里
。
そんな二人を見つめながら、
八神 修
は口もとに手をあてて思案していた。
「古尾と薬葉の共通点といえば、性別と……小学生だってことくらいかな?」
「たしかに、妖精とかは小さい子どもにしか見えない、なんて話も聞いたことありますですね。それと同じ感じなのでしょうか」
修のその言葉に、
椿 美咲紀
もまた、人差し指を自らの唇に押し当てる。すると、二人の視界で橙色をした猫のパペットが首をかしげるように動いた。
「でも……さっき、店長さんたちは、ピクシーさんたちのこと、本から出てきたかもしれないって……」
『ハルくん』というらしいパペットの手を動かしながら、
恵御納 夏朝
が、ひかえめに声を発する。
これに対して、『セピア』でアルバイトをしている
綾辻 綾花
は、たまたま持っていたフルーツキャンディを手のひらで転がしながら、少し不思議そうにこぼした。
「あの子たちが、本から出てきた理由って、何かあるんでしょうか?」
「それは、ピクシーたちから話を聞かないことには、わからないと思うわ」
三宅 葉月
が、ぽつりと、静かな口調で返す。立ったまま、彼女は自身の記憶を頼りに、数体のピクシーをスケッチブックに描いていた。それぞれ色の異なる羽根をもつピクシーたちは、現在のところ、七体ほどが目撃されており、それぞれ、赤、橙、黄、緑、青、藍、紫と、虹を思わせる組み合わせになっている。
「――もっとも、そちらの二人でも片言程度にしか、わからないようですけれどね」
桐子と依菜里を、ちらと見やり、エレノアが言った。そのようすを、どういうわけか、
花風 冴来
は黙って、注意深くうかがっている。
と。そこで、ろっこんによって、二十歳ほどの姿に変身した
大田原 いいな
こと、偽名『獅尾煉華』が、「そうだわ」と、手を叩いた。綾花と同じく、アルバイトのために『セピア』を訪れていた彼女は、悠弥を見ると茶目っけたっぷりに笑う。
「マスターさん。せっかくだから、デザートの研究なんてどうです?」
いいなの突然の提案に、悠弥は目を瞬かせた。
「あの、ええと――レンカさん?」
「だって、あの子たちはすぐに姿をくらましてしまうし、私たちがここで顔を突き合わせていても、何も始まりませんよ」
どうせ、今日の『セピア』は臨時休業なのだ。こうして時間を無駄にしてしまうくらいなら、新作のデザート作りをしているほうが、よっぽど効率的だと、いいなは言う。
「あの子たちは甘いものが好きだっていうし、あの子たちが思わず出てきてしまうようなデザートを作れたら、それは上物ってことだわ」
これに、長らく沈黙を保っていた冴来が口を開いた。
「そうね――お店のものに手を出すくらいだもの。もしかしたら、お腹を空かせているのかもしれないわ」
そうであるとすれば、妖精を愛する冴来としては放ってはおけない。
「店主さん、厨房を借りられませんか? ピクシーたちに甘いものを作ってあげたいの」
「あ……それなら、僕も。材料なら、分けられるから」
冴来の言葉に、夏朝が続いた。奇遇にも、冴来と夏朝はお菓子作りの材料を買って帰る途中で、ピクシーたちに『セピア』へと誘われている。『セピア』側が、いくつかの材料を切らしている現状でも、厨房さえ使えれば、ピクシーたちが好みそうなものを作ることは、不可能ではない。「わかりました」と、悠弥がうなずいた。
「そうことでしたら、ピクシーたちが手をつけていない食材もありますから、そちらも使っていただいてかまいません。ただ、残っている材料の一部は、ピクシーたちに食べられないよう隠してあるので――」
「隠し場所、イナリが教えてあげる!」
「――ということですので、皆さん、よろしくお願いしますね」
元気よく挙手をした依菜里に、かすかな苦笑をこぼし、悠弥は軽く頭をさげた。
「あの、悠弥さんと依菜里ちゃんは、ピクシーさんたちのこと、どうしたいんですか?」
ふいに、綾花がそう問いかける。
しかし、その一瞬、悠弥は口を閉ざした。しばしの沈黙をおいて、静かに微笑む。
「僕たちは、彼女たちが満足してくれれば、それでいいんです」
どこか含みのある答えに、綾花はキャンディを手にしたまま首をかしげた。修や美咲紀もまた、不思議そうに悠弥を見る。けれど、悠弥が、それ以上を語ろうとする気配はない。
「お料理する人は、イナリについてきてね!」
作ったように明るい声を出した依菜里が、店の奥へ続く扉を開く。いいなが、冴来が、夏朝が、依菜里に続いて、ホールを後にする。そんな中で、からからとドアベルの音が鳴った。
ふと、悠弥が顔をあげれば、先ほどまで、その場で静かにただずんでいた人物がひとり、いなくなっている。
「……エレノアさん?」
思わず、呼んでいた名前に、けれども、返事はなかった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
かたこと
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年02月04日
参加申し込みの期限
2018年02月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年02月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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