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セピア幻想異聞録:No.1「妖精ピクシー」
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◆ 導きだされる
ピクシーたちが食べやすいようにと、心を砕いて作られた夏朝のジャムクッキーやムースケーキ。冴来の手で作られたハニートーストとチョコマフィンは、喫茶店で出されていても不思議がないようなできばえ。目にも楽しい、いいなの新作デザートは、ついつい遊び心をくすぐられる。
厨房から運ばれてきた品々に、ピクシーたちがたのしげに食事を始める中で、美咲紀が言った。
「本当に、おいしそうに食べてますね。お菓子をこよなく愛する者として、きっと心が通じる予感なのです!」
夏朝から渡された人間用サイズのクッキーを頬ばる美咲紀の横で、綾花もまたクッキーをかじって首をかしげた。
「でも、不思議です。甘いものが好きなら、お菓子屋さんとかに行くのかなって、思ったんですけど」
「店長さんは、たしか、本から出てきたとかって言ってましたですよね。シュー君、どう思いますです?」
綾花とは反対隣の席に座る修を振り返り、美咲紀は言葉を失った。一体、いつからいたのか。藍色の羽根をもったピクシーが、修の頭に乗っているのである。
「シュー君、シュー君! ピクシーさんが! 頭に!」
あわあわとする美咲紀に対し、修は至極冷静だった。
「わかってるよ。あんまり大きな声を出したら、おどろかせちゃうだろ?」
普段、猫たちに乗られ慣れていることもあって、小さなピクシーが頭に乗ったところで、修は気にも留めない。もっとも、そのピクシーによって髪が三つ編みにされていることに関して、彼が気づいているかどうかまでは定かでない。
ピクシーの悪戯を止めるべきかどうなのか。綾花が少し悩んでいると、ふと、修が見慣れない本を読んでいることに気づいた。
「あの、修くん。その本って……」
「ああ。これは、鎮目さんに借りたんだ。なんでも、この本からピクシーたちが出てきたんじゃないかって――ほら、このページ」
そう言って、修は開いた本をテーブルの中央へ移動させる。綾花と美咲紀がそろって覗きこめば、開かれたページには、ピクシーという妖精についての説明が記されているようだった。けれど、修の手が次のページをめくった瞬間、そこはほとんど空白のページとなっていた。
明らかに、不自然な白いページ。けれども、そこには綾花にとって、見覚えのある筆跡で短い言葉が書きこまれていた。
「これ……もしかして、悠弥さんの字?」
「ええ、そうですよ。ずいぶんと、昔に書きこんだものですが」
ぽつりと呟かれた綾花の疑問に、答える声があった。店内にいる全員に飲みものを配ってくると言って、その場を離れていた悠弥と依菜里である。
「その本ね、ユーヤが、寝子島に来る前から持ってたものなんだよ」
依菜里が言うと、続けて悠弥も口を開いた。
「赤はマーズ、橙はサニー、黄はルナ、緑はユピテル、青はマキリ、藍はサティ、紫はビナ――そこに書いてあるのは僕がピクシーたちにつけた名前なんです」
きょとりと、美咲紀が目を瞬かせる。
「それじゃあ、今シュー君の頭に乗っているのは、ええと」
「――サティちゃん?」
綾花が、引き継ぐようにピクシーの名前を呼んだ。たちまち、藍色のピクシーは動きを止める。綾花を振り返り、ふわりと修の頭から舞い降りた。首をかしげながら、綾花を見あげる。ふと、綾花の顔に笑みが浮かんだ。
「そう。あなた、サティちゃんっていうんだね」
綾花の笑みにつられたのか、ピクシーもまた、笑顔でうなずく。
「それなら、君はビナかな?」
修の視線の先にいたのは、先ほどまでは姿がなかった紫のピクシーだった。
ピクシーは、一瞬だけ悠弥と依菜里に視線を向けたものの、すぐに修を見てうなずく。修はそっと指先を差し出すと、やわらかに笑った。
「俺は八神修っていうんだ。よろしくの握手をしよう、ビナ」
ビナは少しためらったようすだったものの、両手で修の指をつかんだ。
「ああ! シュー君、ずるいです! ビナちゃん、私とも握手してくださいですよー!」
美咲紀が声をあげると、ピクシーは面くらったように目を丸くし、それから、くすくすと笑い始める。修との握手を終えて、ピクシーは美咲紀とも握手をした。
そうこうしているうちに、散らばっていたほかのピクシーたちが集まってくる。それに導かれるように、別行動をしていた面々もまた、やってくる。
七色の羽根を羽ばたかせながら、ピクシーたちはテーブルの上で輪を作り、くるくると回り始めた。頭上に灯った淡い光の中から、丸いキャンディのようなものが、一人にひとつずつ、降ってくる。
「これを、俺たちにくれるのかい?」
修の問いかけに対し、ピクシーたちはうなずいた。そこで、依菜里も口を開く。
「ピクシーたち、そのキャンディを食べてほしいんだって」
ためらうそぶりもなく、真っ先にキャンディを口へと入れたのは、冴来だった。続いて、修と美咲紀、綾花――ピクシーたちに導かれた全員が、キャンディを口に含んだとき、ふいに声がした。
『これで、やっとお話ができるね』
頭の中に響くようなそれは、宙に舞う七色のピクシーたちから発せられたものだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
かたこと
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年02月04日
参加申し込みの期限
2018年02月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年02月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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