フード・プレゼン・バトル　〜語れ！　好きな食べ物！〜｜リアクション

フード・プレゼン・バトル　〜語れ！　好きな食べ物！〜

３　開幕

店主の時田から、イベントの説明が行われた。
『フード・プレゼン・バトル』は、好きな料理を好きなようにプレゼンするイベントである。
その料理の素晴らしさを観衆に向けて語り、その後、実食タイムとなる。プレゼンの制限時間は３分と告知したが、数分程度ならオーバーしても可だ。
イベントの最後には、店主によって優勝者が決められ、賞品（クーポン券）が贈呈される。
「一番うまい料理」を競うのではなく、「一番食欲を刺激したプレゼン」を競うイベントであるところがミソだ。
８人の参加者が集った。二人組がひとつあるため、計７種の料理を愉しめる。
観覧者もちらほらいて、もともと手狭な『nora tora』の店内は活況を見せていた。
プレゼンの順番は、時子と月詠の提案により、以下のように決定した。

１　輝楽弥生『オムライス』
２　東条あんず『ハンバーグ』
３　千堂結＆アケーチ・タッマーキ『あんみつ』
４　マリエッタ・ラシュリエ『お好み焼き』
５　御剣刀『丼もの』
６　水守流『醤油ラーメン』
７　骨削瓢『三重県名物・味噌焼きうどん』

「バトルという形を取っていますが、今日集まった皆さんは私にとって仲間だと思ってます！　　皆さんで大いに語っていただいて、おいしい料理に舌鼓を打ちまくって、幸せな気分で帰りましょうね！」
時田の熱っぽい演説は若干上滑りしていたが、それでも会場は次第に、ひっそりとボルテージを増していった。
厨房では未だ料理の準備が進む中、イベントが開幕した。