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ぬいぐる図書館の夜
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「では、ここは夢の中ではないんですね」
綾辻 綾花
が、茶色い毛並みのテディベア『てでぃ』を中心に集まった何体かのぬいぐるみ達に確認を取ると、一同は『多分』と同じタイミングで口を開いた。
「ぬいぐるみのお泊まり会の様子をSNSに投稿、か。
そんな素敵な催しがあるんですね。初めて知りました」
最初──
岡瀬 靖久
がその集まりを見つけ近づいてきた時には、その視線と強面の雰囲気で、場のぬいぐるみ達を一瞬にして震え上がらせた。
しかし、本人が可愛い物が大好きと判断してからは、その大きな手に撫でてもらいたいぬいぐるみ達が今や列を成していた。
靖久本人も、最初こそこの事象について『夢か寝子島の不思議現象か』と考えていたのだが、場のぬいぐるみたちが余りに可愛らしかった為、その辺りの事情についての思考を放棄したばかりである。
「おう。その写真投稿は閉館してから、司書さんがおれたちの遊んでるイカすポーズ決めてくれるんだぜ」
そんな靖久の感銘に、てでぃがドヤと胸を張る。
「『ぬいぐるみの図書館お泊まり会』……良いなぁ!」
その様子に、話を聞いていた
曖浜 瑠樹
が心からの温かさを伴って同意した。
しかし、同時に思い出すのはいつも一緒にいる、ウサギの『ラピちゃん』のこと。
「ラピちゃんもお泊りできたらよかったなぁ……」
少し寂しそうに呟いてから、ふと浮かんだ疑問に首を傾げる。
「あれ、そういえば、家でラピちゃん見なかったねぇ?」
独りごちて瞬きをした瑠樹に、何体かのぬいぐるみが心当たりがあるとばかりにハッと顔を見合わせる。それから黙秘を貫くことにしたのか、ぬいぐるみ達はふるふると首を振ってそっぽを向いた。
「そう言えば、私も図書館に……ナイトと会えればいいんですが……」
綾花も、本日のお泊まり会には、首にリボンとタグを付けた黒猫の『ナイト』を預けていた。
話を聞けば、今日、自由に動ける時間を得たぬいぐるみ達は、皆自分の持ち主の為に本を探しているのだという。
「どんな本を探しているんでしょうね」
「まだ内緒」
「え? あ、ナイト!」
そこにぬいぐるみの群れから隠れていた黒猫のナイトが、ひょいと顔だけ出して、あっという間にその一言だけを残して走り去ってしまった。
「──これは……うん、楽しみにしておこうっと」
少し驚いたが、今のやり取りでナイトも綾花に本を探している事だけは分かった。綾花にとっては、今はそれだけでも十分な収穫だった。
「ぬいぐるみさん達の図書館お泊まり会……。
ここにいる子達は、持ち主さん達に届ける本を選んでいるんだね」
己の置かれた状況を確認するように、
遠野 まほろ
が口にした言葉に、ぬいぐるみ達は一斉に首にあたる部位で頷いた。
「おう。今回はいつもより仲間が多いんだ。皆本探してるから、色々てんやわんやなんだよな。
だから、ここは人助けというか、ぬい助けだと思って、本選ぶの手伝ってほしいんだよな」
てでぃが少し申し訳なさそうに告げる。
「うん、ぬいぐるみさんは大好きだし……みんなのお手伝いができればいいなって思うんだけどお手伝いしてもいいかな?」
「おおーっ!」
その言葉に僅かな時間を置く事なく手伝いを申し出たまほろに、ぬいぐるみ達から尊敬の眼差しが一心に注がれる。
「え、え……っ?」
その造形上つぶらな瞳の割合が多い眼差しに、想像していなかった反応でまほろの方がうろたえてしまう。
それとほぼ同時に瑠樹の方でも手を上げた。
「オレも皆を手伝うよぉ。オレに手伝える事なら喜んでー!」
◆ ◆ ◆
その集まりから少し離れた所にて。
「(輪に参加することなく、全部聞いてしまったが)」
図書館の柱に腕を組んで寄り掛かりながら、
鳳城 翔
は直接輪に交じって話を聞けなかったことに僅かな心苦しさを覚えつつ、散開しつつある人々を見つめていた。
「(それにしても、ぬいぐるみが一人でに歩いて喋ってる……)」
耳にした話を纏めると、ぬいぐるみ達は手助けを欲しているらしい。
もし自分の手でも、役に立てることがあるのなら……勇気を出してそう思い、翔が壁から離れた時──少し離れた所から声が聞こえた。
「あの黒いお洋服の子はどうかしら。きっと助けてくれると思うの」
「うむ、拙者の目にも留まった以上、間違いは無いであろう」
「──!?」
それは確かに翔へと向けられた言葉。
翔が声をした方に顔を向ける。すると、そこには目に黒の眼帯を付け、背中に柔らか素材の手裏剣を背負った少し大きめのペンギンと、純白の小鳥がじっとこちらを見つめていた。
◆ ◆ ◆
「なるほど、ぬいぐるみお泊まり会の夜か……今の状況は神魂の影響だろうな」
集まりが見えない所で一人、図書館の張り紙や、圏外でありながらも携帯と同じ時を刻んでいる時計などから、この状況を把握した
八神 修
は、誰か本を選ぶのに苦労しているぬいぐるみはいないかと辺りを巡り、ゆっくりと歩き始めた。
「さて、どうしたものか……」
しかし、こうして改めて見ると、今は動けること自体を楽しんでいるぬいぐるみも多く、目に見える範囲では困っているぬいぐるみを探すのは難しそうだった。
もう少し足を伸ばすか。そう思った時。
暖色の灯に照らされて、丁度向かいから走ってくるネコのぬいぐるみを見つけた。
「あ、ここにも人がいる。
あのね。たくさん助けてほしいんだよ。こっそり、内緒で」
修の足元で告げたのは、綾花のぬいぐるみのナイトだった。
『こっそり、内緒で』──その言葉に惹かれて、修がそれを復唱するとナイトはこくりと頷いた。
◆ ◆ ◆
「ここ図書館で、みんな……動いてる」
佐藤 瀬莉
は、先程まで重たい微睡みの中で眠っていたソファーに腰を掛けて、ぬぐるみ達が自分以外にもいた人達を連れ立ち、慌ただしく動き出した館内を見渡していた。
「可愛いけれども……何か不思議な気分」
しかし、いつまでも座ってはいられない。瀬莉はゆっくりとソファーから腰を上げて立ち上がる。
これからどうしたものか、瀬莉が思案を巡らせ始めた時。
瀬莉が『一体』の──もとい、しっかりと二本足で立っている為、直感的に『一人』と感じたぬいぐるみが、一直線でこちらの元へ、てくてくと歩いてきた。
『コンバンハ、瀬莉』
「──!?」
──そのぬいぐるみは、白いふかふかの毛並みと、くるりとつややかな赤の瞳をしたウサギだった。
見覚えのあるぬいぐるみ。幼い頃に病気で床に伏せていた時、ずっと瀬莉の支えであった『ラビィ』と呼んだぬいぐるみ。
思わず口許を押さえていた手が震える。
その子は、健康になってしばらくの間になくしてしまったはずだった。
その子が、今目の前にいるなんて。
「あ……」
じわりと、胸が痛んだ。それと呼応するように目頭が熱くなり、視界を霞ませて。そして、ほろりと頬を雫が滑り落ちた。
「あの、手伝ってほし──ど、どどどどうしたのっ? どこか痛いのっ?」
瞳の真っ赤なそのぬいぐるみの言葉を聞いて、瀬莉は目の前のぬいぐるみがラビィではない事に気づく。
最初に聞こえた言葉は、錯覚だった──そうラビィはなくしてしまったのだ、だからここにいるわけがない。
瀬莉は、急いで頬を伝った涙を袖で拭いた。
「ごめん……昔、あなたによく似たぬいぐるみと一緒にいたの。
……手伝える事があるなら、手伝ってあげる」
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担当ゲームマスター
冬眠
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年01月04日
参加申し込みの期限
2018年01月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年01月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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