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【修学旅行】サイコロコロコロ、神戸と京都へ行こう! の旅
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●1日目 夜 旅館「京の湯」
京の湯は、古風で詫びた佇まいの宿だった。
澪乃 澄佳
はチェックインを済ませて浴衣に着替えると、クラスメイトの
八重崎 五郎八
とともに、温泉に足を運んだ。1階部分の外れ、旅館と同じ名前の温泉である。
湯はヒノキ造りの簡素な湯船で、春の木々に彩られた綺麗な中庭が見渡せる。心と目のこれ以上ない保養に、澄佳は時間が経つのを忘れてしまいそうだった。
(素敵なお宿の、流石立派な温泉! 料亭のご飯といい、当たりを引けてよかったあ……)
桶の湯で汗を流し、誰もいない風呂につかると、湯気と一緒に疲れが消えてゆく。普段は悪戯好きの五郎八も、静かに湯船に浸かっていた――
と、思いきや。
「ふっふっふっ……澄佳さんや」
「な、なしたの? その声と……手は……ふへうっ!?」
猫のように目を輝かせた五郎八が、澄佳の体に手を伸ばした。
「よいではないかよいではないか……最近とみに肉付きもよくなって……」
悪代官口調の五郎八にお腹をもちもちされた澄佳は、
(あ、お腹なんだね、よかっ……よくない!?)
安堵するやら、恥ずかしいやら。身と心をくすぐられ、コロコロと変わる澄佳の顔色に、五郎八のイタズラは容赦なく続く。
「澄佳さんらぶらぶとも聞くし……肌の色艶も肉付きもいいねぇ」
「ひゃふふ、ら、らぶらぶなんかでないよう! いろっ、色艶だなんて、ふくくく……!」
澄佳はトマトのように真っ赤な顔で、五郎八に反撃を試みた。
「五郎八さんこそ、スラッとしてるけどスタイルいいでないのさ……!」
「それは抵抗のつもりかね? ほーれ、もちもちもちもち」
「ひゃふふぅ!」
可愛らしい澄佳の悲鳴が、静かな温泉に木霊した。
程なくして風呂を上がり、2人が土産物コーナーの品々を物色していると、浴衣姿の望月が声をかけてきた。
「おーい、五郎八ちゃーん」
助けを求める子犬のような顔の望月に、五郎八は彼の頼みを察した。
きっと地元民である自分に、お土産のアドバイスを貰おうというのだろう。
「おやどうしたね、もっちーこと望月君」
「いやぁ、実は土産物選ぶのに迷っちゃって。その、迷惑じゃなかったら……アドバイスが欲いなって……」
やはり図星だった。
「送る相手はどんな人かな?」
「えっとね、女の子」
「それなら和紙雑貨がいいだろうね。歳は幾つくらいかな?」
「えっとねー、俺と同年代。猫が好きでー走るのも食べるのも好きでー、とにかくめっちゃかわいい子!」
「って君もらぶらぶかね……そこまでは読めなかったよ」
「うぇっ、ラブラブじゃないっ! まだコクってない!」
真っ赤になって否定する望月。五郎八が、目の奥に悪戯っぽい光を湛えて笑う。
「ああもう二人とも、はいはいご馳走様」
「聞いてよぉ! あ、そうだ! これお礼のフルーツミルク、二人で飲んで!」
五郎八は肩をすくめて微苦笑すると、真っ赤な顔で身悶えする望月の袖を引きながら、澄佳と一緒に『雑貨』と書かれたコーナーへ入っていった。
食事も終わり、ぽつぽつと就寝者が出始める頃。
蒔原 稔之
は男湯から夜空の月を見上げていた。
(高級旅館なんてそうそう泊まる機会が無いですし、帰ったら家族にも話しましょう)
昼の料亭といい、この旅館といい、稔之は京都の『風格』とでも言うべきものを強く感じていた。店の人間の対応はもちろんのこと、門の構えから庭石の一個に至るまで、全てに洗練された文化の蓄積がある。
宿の客はマナーが良く、余裕のある雰囲気をまとう人達ばかりだった。
社会的に高い地位にいて、何代にもわたって付き合いのある人達だということが、店の者との会話や物腰で分かる。きっと寝子島で言う星ヶ丘のような場所に住んでいるのだろう。
(さすがに場所が場所ですので……枕投げがやりにくいのが残念です)
社会経験という意味では素晴らしい勉強になったと思う反面、修学旅行の花形を味わえないことに、稔之はほんの少し寂しさを覚える。
(次の宿では、どうか出来ますように)
空に輝く星に、稔之はそっと願をかけた。
「ふう。やっぱり温泉はいいね。疲れが取れるよ」
熱い湯に肩までつかり、
如月 蘇芳
は1日の疲れが全て落ちていく気がした。
夜行バスの行程はとにかく最悪だった。スペースは狭いわ、座席は固いわ、渋滞に巻き込まれるわ……1秒たりとも思い出したくない。
「サイコロで温泉宿を当てたときは、地獄に仏を見た気分だったね」
「本当にね。すごい不安だったんだけど、いいところに行けて良かった」
蘇芳の隣で、
ロベルト・エメリヤノフ
が首肯した。
「ここって、結構いい旅館なんだよね? とっても高級な感じする。お部屋も広いしサービスも凄いし」
「ああ、良いところでよかった。雰囲気も良いし」
「僕もお金持ちになったらこういうとこ泊まりたいな」
ロベルトはそう言うと、そっと湯桶に手を伸ばし、悪戯っぽい目で蘇芳の方を見た。
「如月は夜行バスっていうから大変だったよね? しっかり疲れとっとこ―、えいっ!」
「わぷっ!?」
極楽気分に浸る蘇芳の顔に、ロベルトがお湯をかけた。
「全くもう、びっくりしたなあ。そうだ、背中流してあげようか?」
「ええっ!? 背中……ううん、美少年なら大歓迎だったけど……! 人目もあるしやめてくれよー!」
「それは、人目が少なかったら良いってことかな? ……ふふ、冗談だよ」
(全く……俺だって美青年ではあるんだけどな?)
傷ついた風もなく、蘇芳は笑った。
温泉を出て着替えていると、蘇芳はふと気づいた。
「ロベルト、浴衣が逆になっている。それは左前といってタブーなんだ」
「えっ、本当に? えーと、まずはこうやって……あれ? 何だか崩れちゃったな」
ロベルトはお手上げと言った表情で、蘇芳に助けを求めた。
「如月―、直してもらっていい?」
「いいとも。最初は間違いやすいからね」
「ありがとう! 似合ってるかな!?」
「ふふ、似合ってるよ」
いっぽう女湯でも、2人きりの時間を楽しむ少女達がいた。
紗月と理緒である。
八坂の塔や石塀小路を巡り、八坂庚申堂へ。記念で買ったくくり猿は、ふたりの宝物だ。
相部屋で旅館の料理を満喫した後、ちょうど温泉が空いていたので、2人は揃って湯船につかっていた。
今日はいい思い出が沢山作れた。新幹線で来たせいもあってか、疲労もさほど溜まっていない。
「ねえ、理緒ちゃん」
「なに、紗月」
「来年も二人でまた京都に行こうね」
「うん……だけどさすがに来年もここは無理だよ。それこそ越後屋みたいな安宿かもね」
俯いて答える理緒。その声色には、悲観の色がある。
紗月はそんな恋人を励ますように、笑顔を浮かべてそっと身を寄せた。
「理緒ちゃんとならどこでもいいよ。ところで、ちゃんと来年の受験に備えて勉強してる?」
「その話……事務所との契約もあるし、紗月と一緒にいたいから一応手は付けてるけど」
つとめて明るく振舞う理緒。だが、勉強で彼女が悩みを抱えていることは、紗月にも分かっていた。
理緒は小学校まで勉強漬けの日々を送ってきた反動で、すっかり勉強嫌いになってしまっている。
高校の内容について行くだけでも、大変な苦労に違いない。まして理緒には、グラビアアイドルという仕事もあるのだ。
紗月は理緒の手をそっと握り、静かに微笑んだ。辛い時は、私が力になるからと。
「今度寝子島に帰ったら、一緒に勉強しよ?」
「うん……でも、その前に……」
理緒は紗月に、そっと口づけを送った。
ゆったりと流れる、ふたりだけの時間。
こうして修学旅行の最初の夜は、静かにふけていった。
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担当ゲームマスター
坂本ピエロギ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年01月02日
参加申し込みの期限
2018年01月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年01月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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