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<月華>悲しきアイに終止符を
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(帳ちゃん……!)
真央は刀が自分を追っている事に気づかないまま、儀式を行う帳のもとにやって来た。赤い仮面で顔半分を覆った彼女は、祭壇に供物だろう食べ物の他に古い剣を置き、朗々と詠唱していた。
「帳ちゃん! 話をしに来たのだ! 話そうなのだ!」
無意識に火の粉を散らし、祭壇と帳の間に入り込む。突然の事に驚いた帳を真央はインスタントカメラでぱしゃり、と撮影。
だが、そのフラッシュと音で我に返った帳は、ぐっ、と爪を握り締めた。
「……話すことなどない!」
「うわっ!?」
一閃。爪が真央に襲い掛かる。咄嗟に舞い上がり、紙一重で交わしたはずの一撃だが、僅かに赤々と燃える羽が舞い散った。それを見た帳は再び詠唱に戻る。
(危なかったのだ。掠めたのが手足とかだったら麻痺ってたのだ? ともかくあの爪はおどろおどろしいのだ)
真央は僅かに身構えたが、気を取り直しポケットからキャラメルを取り出した。
「真央ちゃん、おみやげを持ってきたのだ。これ、キャラメルというお菓子なのだ。毒なんて入ってないのだ。真央ちゃんも一緒に食べるのだ」
真央の言葉を無視し、帳は祭壇の前で詠唱しつづける。その横顔がとても悲しげで、真央の胸は締め付けられる。
真央はこくり、と頷いて、包装をむいたキャラメルを口に含む。
「帳ちゃんも、食べるのだ」
そして、帳へと歩み寄り、その口にキャラメルを放り込んだ。帳は詠唱を中断し、口に入ってきた甘い物を吐き出そうとした。けれども「美味しいのだ~」と幸せそうにキャラメルを食べる真央の姿を見、戸惑った。
ゆっくりと舌でキャラメルを溶かすと、深く濃厚な甘みが舌に広がる。帳はそれが何の味か……僅かに表情を曇らせる。
「甘い。子供の頃に飲んだカロメランに味が似ているのね。これは、牛乳と砂糖を使っているのかしら」
「そうなのだ。カロメランもそれをつかっているのだ?」
「カロメランは、焦がした砂糖樹の樹液を暖めたヤギの乳に混ぜて飲む。風邪を引いた時、子供への薬として飲ませる物なの」
帳はキャラメルを口にしつつも、真央を観察しようと顔を上げる。と、真央はもう一度パシャリ、と至近距離で撮影した。
「何をする」
「真央ちゃん、帳ちゃんに、今の帳ちゃんの顔を見て欲しかったのだ」
そう言って、彼女は撮影したばかりの写真をぱたぱたと振ってみせた。そこに映った帳の顔は、どこか苦しそうな目をしている。
「……これが、私……?」
「そうなのだ。今の、帳ちゃんなのだ」
真央の言葉に、帳の表情が酷く歪んだ。
一方、刀は真央が帳に接触し始めたのを見、儀式陣上を走り始めた。武器を手にし、走り回るだけでも集中力を欠くことはできる、と睨んで。
(――加速!)
脳裏で撃鉄を落し、空気を足場に宙を駆ける。真っ逆さまに見える世界、その視界の端っこに、魔物を倒しながら道を作る仲間達の姿を見る。
真央が帳に撮影した写真を見せている。そして、帳は真央へと爪を振り下ろそうとした!
「帳!」
息を吸い、声をあげる。そして、疾風の如く帳の元へと駆け下り、刀は叫ぶ。
「お前の願いを、俺は止める! 儀式は、絶対に成功させないっ!」
「刀ちゃん、帳ちゃんを」
「愛憐様の慈悲を受け入れぬ世界など……!」
真央がなにか言おうとする前に、帳が爪を刀へ向ける。刀はその攻撃を手に持っていた月長石の刀で防いで一旦離れる。
「安心しろ、後木。
俺は帳を攻撃しない
」
刀の言葉に、真央は僅かに目を見開いて息を飲む。だが、彼が何も言わなくても伝えたい事を感じ取り、帳に向き直った。
「帳ちゃん、もう一度これを見るのだ。今の帳ちゃんはこんなにも苦しそうなのだ」
真央が見せた写真に、帳は頭を振る。彼女は祭壇のほうへと後ずさりし、真央はゆっくり歩み寄る。
「でも、ほんのちょっとしたことで、驚いたりビックリしたり、他の事だってまだまだできるのだ」
「来るな、来るな……」
真央は写真を手に、尚も歩み寄る。遂に祭壇にぶつかり、足を止めた帳は、そっと真央に抱きしめられていた。
「やめろ、マオ……! 私は、悩んでなんか」
「帳ちゃん、今悩んでる顔してるのだ。苦しそうな顔してるのだ。でも、変えられるのだ。帳ちゃんの話、最後まで聞くのだ。だから最初から……」
真央はぎゅっ、と帳を抱きしめて、優しく言う。
帳の目から涙が溢れ……同時に、真央の背中から、血に濡れた爪が現れた。
「……!! とばりちゃ……」
「解ったような事を言うなぁああ……!」
帳は叫んだ。泣きながら、苦しそうに叫んでいた。むしろそれは、心からの咆哮だった。
その苦しそうな咆哮に、刀は、追いついた面々は一瞬呼吸を忘れてしまいそうになる。(しまった!)
集中がたちぎれした刀は、真っ逆さまに落ちていく。それでも瞬時にろっこんを再発動し体制を整えるも、彼が見たのは崩れ落ちる真央の姿だった。
――魔物が、いっせいに儀式陣へと駆け出したのはそれと同時の事だった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
菊華 伴
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
恋愛
SF・ファンタジー
バトル
定員
15人
参加キャラクター数
14人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年04月30日
参加申し込みの期限
2018年05月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年05月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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