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メーデー・メーデー
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椿 美咲紀
に連れられて、
八神 修
は《Délicieux!》に足を踏み入れた。以前の造り物のうさぎがたくさんいた店内とは打って変わって、今は鯉のぼりと造花のカーネーションが店内を彩っている。修は以前訪れたときのことを思い出しながら、美咲紀と共に席に着いた。
「この前2人で行ったロシア旅行はここでの食事がきっかけだったね」
メニューを開きながら、修は呟く。
「今日は何と出会えるか……」
ぱらりぱらりと、二人してページをめくりながら、先月の思い出の中に在るメニューと見比べて考えた。美咲紀はオムライスをはじめとしたご飯ものが書いてあるページで手を止め、修を見る。そうしてキラキラとした瞳のまま口を開いた。
「私はうさぎ型のオムライスをいただくですよ!」
そんな美咲紀の様子に、修は苦笑する。
「前もオムライスだっただろう。オムライスが好きなんだな」
「今回はうさぎさんの形をしているのです。明らかに違うのです」
むくれる美咲紀に、修はますます笑みを深くした。美咲紀はさらに熱を持ってオムライスの写真を見つつ語る。
「うさぎさん可愛いので、是非これを食べたいのですとも」
「一生懸命言い訳めいた説明してくれちゃって」
どこかからかうような瞳の修に、美咲紀はさらにむくれた調子で言う。修は、弄ってほしいのだろうかと考えつつ、美咲紀の言葉に応じた。
「な、なんですか、子供っぽいって言うんですか」
「子供っぽいとかは言わないよ」
その言葉に美咲紀はホッとしたように肩の力を緩めるが、次に続いた言葉に今度はむきーっという声を上げることになる。
「だって子供だもんな」
美咲紀の機嫌も落ち着いてから、また二人はぱらりぱらりとページをめくった。美咲紀はもうメインを決めたから、次はデザートのページだ。カーネーション風のケーキ……とりわけピンク色のクリームで彩られた方に、その視線は注がれている。
「シュー君は何するです?」
「大人でも頼めるなら、鯉のぼりプレートだな」
今度は美咲紀が修をからかう番だった。美咲紀はどこか嬉しそうな、微笑ましそうな表情を浮かべ、口を開く。
「なんだ、シュー君もちゃーんとコドモの日を満喫しているじゃないですか」
「違う。探究心、だ」
「照れなくてもいいのです。私だって迷ったのです」
そんなこんなで注文を決めて、二人が色々と雑談しているうちにそれは届いた。可愛らしいうさぎ型のオムライスと、卵やキュウリ、海苔の乗ったご飯やチキンライスを鯉のぼり風に模ったプレート。添えられたケチャップを見て、修はまた微笑んだ。
「よし、おこちゃまには目を描いてやろう」
「な、揶揄わないでください。シュー君だっておこちゃまじゃないですかー」
「そうか?」
鯉のぼりプレートを見ながら美咲紀は言い返すが、修はただ首を傾げるばかりだ。なんだか負けたような気になって、美咲紀は口を閉ざす。その前を、修が彼女のオムライスに目を描いていった。暫しして、ふわふわのたまごを崩しながら美咲紀が言う。
「それに、私たまご料理大好きなのですよ」
先程とは打って変わって親身に聞いているような印象を受ける修を見て安心しつつ、美咲紀は続けた。
「ふんわりと美味しく焼くのが難しくて、自分では巧く作れないですけどね」
そうして、どこかに向けて主張するような調子で、とりわけ声を大きくして言う。それを、修は落ち着いて聞いていた。
「だからこそお店で美味しく食べたいメニューなのです!」
「ふむ……ならこんな料理は知ってるか?」
食べる手を止めて、修はポケットからスマートフォンを取り出した。それを起動させると、写真の中から一つ、あるお菓子の写ったものを美咲紀に見せる。フィナンシェとも、マドレーヌとも、何とも言えない見た目のお菓子だ。
「ほほう……」
美咲紀は未知との遭遇にただそうこたえる。修は美咲紀のその様子に、改めて解説を加えた。
「レヴァニというトルコのケーキなんだ。アラビア語だとバスブーサと言ったはずだ」
「そんなお菓子なんです?」
「ああ。セモリナ粉を使う。しっとりしていて、凄く甘いよ」
「そうなんですね。食べてみたいのです」
修は、別の写真を出してさらにこう続けた。カヌレがそのまま大きくなったような、はたまたシフォンケーキのような、王冠の如き模様のケーキがスマートフォンの画面に写る。
「他にも、フランスにはビスキュイ・ド・サヴォアっていうケーキがある。軽い食感でふわふわだよ」
「ビスキュイなのにケーキなのです?」
「ビスケットみたいなお菓子以外にもビスキュイって語は使われるんだ」
ははぁー。と、美咲紀は感心したように言葉にならないような声を漏らしてから、軽く上を向いた。そうしてその態勢のままどこか遠くを見るようにして、また感心したような瞳を修に向ける。
「シュー君はさすがに色々とたまご料理知ってますねぇ」
修は何か思いついたようにはっとして、美咲紀を見た。
「今考えたんだが、こんなのはどうだろう。シンプルに卵と砂糖だけ使ったたまごあいすっていうのは」
「それも美味しそうなのです」
修はたまたま目に入ったレシピ募集のチラシを思い出しつつ、案を軽くメモしてしまう。彼の話を聞きながら、ミントティーを合間合間に啜って、美咲紀は微笑んだ。たくさんのケーキを紹介されると、美咲紀もまた自分の好むものを話したくなってくる。美咲紀はいくつか好きな卵料理を思い浮かべながら、口を開いた。
「私はふんわりふわふわなたまご料理が好きなのです。何か良いレシピあるです?」
「なら、ふわふわパンケーキなんてどうだ。泡立てたメレンゲでふわふわになっていて、じゅって食感だよ」
修の言うふわふわでしゅわしゅわな食感を想像して、美咲紀は思わず食欲をそそられた。しかし、修の言葉にふるふると首を横に振って、またむくれる。
「いやいや、作ってくださいなのです!」
「はいはい、じゃあ今度な」
そんなやりとりを交わしつつ、美咲紀はカーネーション風ケーキにフォークを入れた。花のような見た目のケーキが、食べ進めるごとに散っていく。ゆったりとした時間のあとに、美咲紀ははううっと声を漏らして言った。
「やっぱり、シュー君はいろんなことに詳しいですねえ」
「そうでもないけど」
「そうなのです?」
「ただ、簡単で美味しいレシピなら、料理が苦手な子も楽しめるかなってさ」
修が誰を想像して言っているのか、美咲紀は容易に想像がついたが、敢えてからかうのも気が引けて、そのままミントティーで流し込む。すっかり空になったカップと皿を、店員が片付けに来たのを見て、何と言わずに二人は席を立った。
「どうした、美咲紀」
「柏餅&蓬餅……お持ち帰り出来ないかな。メイドさんへのお土産にしたいです」
「なるほど」
会計前、思い出したかのように美咲紀が言うと、店員がすかさずテイクアウト可の意を伝えてきた。美咲紀は店員に礼を言いつつ、伝える。
「じゃあ、お願いしますなのです」
「よかったな」
店を出て、シーサイドタウンの道を二人並んで歩く。先程までのことがなんだか夢のように思われて、美咲紀は口を開いた。それに、修も同意する。
「美味しかったですねえ」
「そうだな」
そうして、二人の間に和やかな沈黙が流れたが、美咲紀がまたそれを打ち消した。それに、修も微笑みながら頷く。春の陽気の中でのことだった。
「また来ましょうね!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
六原紀伊
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年12月05日
参加申し込みの期限
2017年12月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年12月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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