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夢の爪痕
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志波 武道
17歳。自慢じゃないが、寝覚めはいい方だ。
普段はしっかり運動もしているし、
心地よい疲労感の中すとんと眠ってすっきり起きられる方なのだ。
しかし、今日は違った。
……なぜあんな夢を。
ふと外を見れば、五月の陽気が輝いている。
暑すぎず、寒すぎず、すごしやすくて気持ちのいい季節。
そんな爽やかな朝に影を落とすのは、起きる直前まで見ていた悪夢。
夢の中では寝子島に暮らす人々が、悲鳴を上げ逃げ惑っていた。
こんなことにならないように、ここまでずっと努力してきたはずだったのに。
常に周囲の変化に気を配り、フツウと違うことが起これば自らの身を呈して調査もしてきた。
そして、自分がそうして生きることで弟のフツウも守るように心がけてきた。
ところが、今朝の夢の中ではそんな自分の行動がすべて裏目に出た結果になっていた。
事前に対策を打っておいたはずの怪異や調査済みのはずの歪みが軒並み武道に牙を剥き
そうしていつしか、意識せず自ら形作った自分と弟の大切なフツウの毎日が、
武道の目の前で粉々に砕けていってしまうような夢だったのだ。
武道は何もできず、ただただそれを見ているしかできなかった。
「最近、どうも夢見が悪いな……」
そう呟いて、ベッドから這い出す。
夢見が悪い、と呟いて、あれは夢だと自分に言い聞かせているのだ。
幸いなことに、今日は取り立てて大きな用もない。
うまい事リフレッシュをしようと、武道は足早に家を出た。
気分転換を、と考えて初めに思いついたのは体を動かすことだった。
しかし、武道にとっては体を動かすとなるとそれは水泳に直結しており、
今の精神状態で泳げば、反対にいろいろ考え込んでしまう可能性があることは否めない。
なら、体を動かすこと以外での気分転換、と考えた末に、
武道は賑やかでラインナップも充実している、シーサイドタウンのゲームセンターへと足を向けた。
よーし遊びまくるぜぃ! と意気込んで、両替した小銭の続く限りありとあらゆるゲームに手を付けた。
リズムゲーム、シューティングゲーム。格闘ゲーム、クレーンゲーム。
確かに楽しく周囲も賑やかで気は紛れるが、紛れるだけで発散されてはくれない。
ゲームへの集中が途切れた瞬間に、
ふっと悪夢を思い出してしまって落ち着かない。
一度気にしてしまえば今度はそちらに気を取られ、ゲームのスコアも落ちてきて、
これは余計に参ってしまうと気が付いて逃げるようにゲームセンターを出た。
もう他に気分転換の方法も思いつかず、武道は散歩と称して歩くことにする。
どれほどの時間ゲームに興じていたかはわからないが、陽射しはすっかり午後の柔らかさに変わっていた。
ぶらぶらと歩いていた武道の目の前、午後の陽射しを受けきらきらと光る海が視界に入る。
その広大さに呼ばれるように武道の足は自然と海に向かい、気づけば波打ち際まで降り立っていた。
靴の下をさらさらと砂が崩れていく感触。唐突に、海に足を浸したい、と思った。
…まだ少し冷たいかな? でも逆に気が引き締まるかもな。
全身浸かるわけでもなし、無茶さえしなければ大丈夫かと踏んで、
武道は靴と靴下を脱ぎ、パンツの裾を捲って思い切って海に入った。
ざぶざぶと歩いていけば、つま先が水の冷たさにキンと冷えていく。
震えあがるほどではないが、夏のぬるい海から考えれば透き通るような冷たさだ。
「やっぱまだ冷たいな、海開きの日が待ち遠しいなぁ!」
そう、誰もいない海に話しかけて、ふと、我に返る。
……、何やってんだろうね、俺は。
まだ冷たい五月の海に、子どものように足を浸けて一人はしゃいでいる。
海に沈めたつま先をじっと見ていたら、なんだか無性に情けなくなってきた。
はあ、と一度大きく息を吐く。
胸に詰まった淀んだ空気を空っぽになるまで吐き出せば、
次は自然と、海風を胸いっぱいに吸い込んでいた。
そして。
「あぁあああああ!」
武道は沈み始めた太陽に向けて、大きな声で叫ぶ。
先ほど吸い込んだ海風が体からすべて出て行ってしまうまで、声のかぎりに叫び続けた。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
もう無理だ、もう出ないというところまで声を絞り出せば、当たり前だが疲労感が体を襲う。
それと同時に妙な達成感も感じて、武道は気づくと自然に笑っていた。
もう一度足元を覗き込めば、指の先から透明になっていくような気がする。
まるで澄んだ水と爽やかな海風が武道の体から悪夢の欠片を攫って波間に運んでいくようだった。
「……少しは発散できた、みたいだな」
うん、と頷いて、少しだけ軽くなった気持ちで、武道は海から上がる。
足を乾かしながら座り込んで海を眺めて、夕日が沈み切ると同時に立ち上がった。
水平線に向かって、小さくありがとう、と礼をいうと、
武道は海に背を向け、家路に着いたのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
白丸 あこ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
7人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年12月02日
参加申し込みの期限
2017年12月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年12月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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