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夢の爪痕
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今しがた通話を終えたばかりの
鵙海 甫
は、
スマートフォンをポケットに突っ込んでそっと家を出た。
はじめ、彼女が電話をかけてきたときは、いったいどうしたのかと訝しんだが、
千堂 結
の弱々しい声を聞いた瞬間、甫は彼女の元に行くことを決めていた。
悪い夢を見た、声を聞きたかった、と
ゆっくりと話す彼女の声を聞きながら、手早く身支度を整えて、
今から行く、そこで待ってろとだけ告げて通話を終える頃には、
既に家を出られる状態になっていた。
一瞬、彼女の不安さを慮って通話をしたまま向かおうかとも思ったが
きっと彼女は遠慮して、来なくていい、ひとりで大丈夫というのだろうし、
なにより通話を繋げたままでは走りにくくてしょうがないのだ。
運動は特に得意というわけではないが、不得意でもない。
歩けばそこそこかかる距離だが、走れば多少は短縮できるはずだ。
そう考えて、甫は家を出るとすぐに走り出した。
朝靄の残る旧市街。
あたりに人影はなく、聞こえるものといえば五月の風の音。
それから、リズミカルな自分の足音と少し上がってきた息、耳の中でどくどくいう鼓動の音だ。
どれくらい走ってきただろう、家を出た頃薄暗かった周囲は
日が昇るにつれて徐々に眩しくなっていく。
そろそろ結の家に近づいたからと、甫は走る足を止めゆっくりと歩きはじめた。
本当は全速力で駆けていきたいところだが、
そうすると彼女がまた恐縮してしまうのが目に見えている。
俺にくらい、遠慮しないでいいのにな、とも思うが、あれはもはや彼女の癖に近いから仕方ない。
もうあと少し、角をふたつ曲がれば彼女の家が見えてくる、というところで、
ふと、道端に置かれた自動販売機が目に入る。
結を落ち着かせるなら、やっぱあったかいのがいいよな、と。
甫はホットレモンをふたつ買い、彼女の元へ向かうべくひとつめの角を曲がる。
曲がった先から、今から迎えに行くはずだった彼女が歩いて来ているのが見えた。
彼女も俺の姿を見つけて、甫くん、と嬉しそうに駆けてくる。
「こ、こんな朝早くごめんね……迷惑だろうし、やめとこうかなって思ってたんだけど……。
……でも、甫くんの顔を見たら、すっごく安心した……不思議だね……」
へにゃりとふやけるような笑みを浮かべる結に、迎えに行くって言っただろと笑えば、
待ちきれなかったんだもん、と口を尖らせる。可愛くて仕方がない。
ホットレモンを手渡してやって、
ゆっくり話せそうな公園を見つけると、ベンチに二人並んで腰を下ろした。
「……で? 怖い夢、見たって?」
聞くのは止めておこうかと一瞬迷ったが、話すことで楽になることもある。
なにより甫本人が結の見た夢が気になった。
もし、結が話したくない素振りを見せたらすぐに諦めようと思っていたが、
弱気な彼女にしては珍しく自分の見た怖い夢を話してくれようとしていたので、
甫は黙って彼女が話し出すのを待った。
「昔の夢見たの……いじめられてた時の記憶、そっくりそのまま再現されてるみたいで、凄く怖かった……。
現実かと思っちゃって、家でも独りだし、……甫くんに会いたい、って思って。
本当は思い出すのも嫌だし、泣きそうになるんだけど、……甫くんが居てくれて、良かった」
弱々しい声で、絞り出すように話す結の手は震えている。
それでも、その嫌な記憶を敢えて共有しようと思ってくれるくらいには、
甫を頼ってくれているのだということも伝わってきて、甫は内心、少し喜ばしく思った。
嫌な事、苦しい事、辛い事、抱え込まずにいてくれたらと、ずっと願って来たのだ。
恐怖で強張った結の肩を、甫はそっと引き寄せ抱きしめた。
小さく震える肩は華奢で、この小さな体に詰め込まれた苦痛を全部取り除いてやれたらと強く思う。
戸惑った様子の結は僅かに甫の腕の中で身動ぎしたがじきに大人しくなって、
肩のこわばりも、浅い呼吸も落ち着いてきたのがわかる。
小さな仕草一つで、俺、頼られてるな、と実感すると、
苦しむ結には申し訳ないが、心が舞い上がってしまいそうだった。
本当はぎゅっと抱きしめたかったが、今の結にそんなことをしては混乱させるだけだと思い、ぐっとこらえる。
代わりに、早起きしてまで駆けつけたご褒美、と口実を付けて、
結のなめらかな額に、小さいキスを落としたのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
白丸 あこ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
7人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年12月02日
参加申し込みの期限
2017年12月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年12月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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