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晩ご飯をつくろうか
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■キャンプファイヤー
「この辺で休憩するか? 疲れたろう」
「ぜんぜんです、ご心配なく! ほらシューくん、日が暮れちゃう前に登りきるのです!」
椿 美咲紀
は火の玉のようにずんずんと坂道を登っていく。
背にしたリュックサックは小さな子供ほどの大きさがあり、ぶら下がっているミニフライパンやあれこれの器具が、昔絵本で見た旅人のようだった。
「ぜんぜん、か」
八神 修
は息をついて振り返る。
広大な景色。
いつもとはちがう空気。
ここは山間。ハイキングコース。
九年に一度くらいの間隔で、世の中には自然回帰ブームがやってくるという。
海釣り、キャンプ、森林浴、でもって今は山登りがブーム……らしい。
「自然の中でも楽しく生きていける感覚を身につけると、人生が広くなるのです!」
なんかのテレビで聞いたようなことを言って、美咲紀はやや広い道ばたに腰掛けた。リュックサックと一体になった、折りたたみ式の小さなパイプ椅子。
リュックサックの中から小さなコンロと食パンを取りだし、ついでにじゃらじゃらつけていた器具のひとつを取り外す。
「ということで、今からホットサンドを作るのです」
「いまから……」
修はこめかみに手を当て、しばし考えた。
ある日に美咲紀が『山にいくのです!』とか言ってネットでポチりまくった山歩きグッズを見せてきた。
ブルジョア遊び(あえて軽い言い方をしています)に精通した修にとっては山くらい別になんてことはない。元々なんとなあく持っていた山歩きグッズを引っ張り出して、美咲紀に付き合うことにした。
の、だが……。
社長は山へ登りたがる、という通説がある。
それなりの規模の会社をもっていると金のわりにやることがなくなり、体力作りや雑多な都会からの避難もかねて山へ登るのだ。もしくはクルーザーで海に出るのだ。
おかげでそれなりの規模をもつ社長はすらっとしていて体力もあったりする。
将来的にそうなる可能性のデカい修は、付き合いという形で何度かそれに加わったことがあった。
そこでいう山登りとは、途中まで車でがーっと上り、景色のいいロッジで一晩過ごすというものだ。
ロッジには大抵のものがそろっている(今で言えばソーラー発電式のケータイ充電器とか)のでさして困ることはないし、風呂もトイレもちゃんとある。
あえて外でたき火をして、満天の星空なんか見ながらウクレレを弾いたりするのだ。
なるほど静かな週末になりそうだ……。
とか、思っていた。
「ひどい目にあった」
有り余るフィジカルを振り回し、現代的な山遊びの限りを尽くす美咲紀。
彼女に付き合ってワイルドかつオトナな遊びをしていた修は、すっかり体力を使い果たしてしまった。
車でびゅーんの筈だったロッジへは徒歩で向かい、途中で一度休憩するかと思いきや急にワイルドな食事を取り始める始末である。というかこれ、本当に二十代の間で流行っているらしい。たまに山に対する知識が足りずに遭難する人とか出るらしい。こわい話である。
「まあ、ここまで来れば振り回されることもないか」
修はそう言って、川に釣り糸を垂らした。
軽くて丈夫で、ほとんど力を使わずにリールを巻き戻せるというとってもお高い釣り竿をもって。
むかしむかしあるところに、ではないが。
美咲紀は山へ山菜採りに、修は川へ魚釣りに行きました。
直感の獣こと美咲紀は早速山菜採りの才覚を発揮し、よく育った山菜を袋いっぱいに収穫してきた。
修も修で、二人で食べるには充分な魚を釣りロッジへと戻ってきた。
「さてさて、ここからはお料理タイムなのです。シューくん、準備はいいですか?」
「練習はしてきた。問題ない」
腕まくりをする美咲紀と修。
彼らはキッチンに立つと、それぞれの収穫物を調理し始めた。
現代の子供は(というか大人でさえも)忘れていることとして、魚のさばきかたというものがある。
家庭科の授業で習ってるから常識じゃんと思うやもしれないが、つい最近に青魚の寄生虫問題が騒がれちゃうくらいには、みんな忘れているものである。
「あにさきす?」
「習ったろう。青魚につく寄生虫だ。居て当たり前のものだから、さばくときに取り払うんだ。最近はそれを忘れて『最近は寄生虫が危ない』だとか『急増してる』だとかのデマに踊らされている人ばかり見かけてね。常識を知らないのは恥ずかしいと――」
「シューくん!」
教わったとおりに魚をさばいていると、美咲紀が横からプチトマトを突きだしてきた。
「これと一緒に山菜天ぷらを食べましょう!」
「天ぷらか。できるのか?」
「準備は万端なのです」
キランと目を光らせ、デジタルフライヤーを取り出す美咲紀。
あの大きなリュックになにを入れてきたのかと思ったが……。
「美咲紀、まさかここで暮らすつもりじゃないよな?」
「まさかですよ」
などと言いながら、二人はてきぱきと料理を進めた。
修や美咲紀にとって、料理は一般常識のひとつである。
進んで学び、知っておくための実学要素である。
それは魚の寄生虫のように、自分でやらなければ一生知らずにいるようなもの。そして知らず知らずに恥ずべき行為に至ってしまうもの。
自分の足で歩くこと。自分の手で食材を掴むこと。そして調理し、食べること。
彼らはそんな経験を通して、常識を学んでいくのだ。
やがて優しい王様になれるように。
できあがった料理を食べ終え、二人はぱちんと手を合わせた。
「「ごちそうさまでした」」
美咲紀よりも小さなリュックサックに手を入れ、修が参考書を取り出す。
「ということで、食後は勉強だ」
「べんきょう……」
こめかみに手を当てる美咲紀。
「勉強しながらホットケーキを食べるけど、美咲紀はいるかい?」
「いります!」
しゃきんと背筋を伸ばす美咲紀に、修は砕けるように笑った。
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あとがき
担当マスター:
青空綿飴
ファンレターはマスターページから!
今晩はキノコを小麦粉と卵にといて焼いたものを作りました。
刻んだタマネギをケチャップに混ぜたものをソースに、隠し味は少量のコンソメ粉末です。
とても美味しかったのですが、これってなんて名前の料理なんでしょう。おこのみやき? ちがうなあ。
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担当ゲームマスター
青空綿飴
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年11月21日
参加申し込みの期限
2017年11月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年11月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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