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断章 教会に彷徨う黒騎士の想い
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村から少し離れた位置にある教会へと続く森の入口。
そこに二人の人物がいた。
それは
桜 月
と
新田 樹
である。彼女らは森の茂みに隠れ、散発的に現れるスパルトイ達の撃破を担っていた。
「まだ来ますかね……あの骨達。私、ちょっとガスガンの残弾が心許なくて……」
樹はそう言いながら空になったマガジンを外し、新たなマガジンをガスガンへ装填する。彼女の持つガスガンはハンドガンタイプではあるが、骨を砕くには十分すぎる威力の物であった。
空いた手でポケットを探ると残りのマガジンは二つ程。余裕がないわけではないが、かといって無駄撃ちもできない。
「どうだろうな、まだあれで終わりとは思えないが……そうこう言っているうちに来たぞ」
桜が手で樹へ数と位置を知らせる合図を送る。樹は目視でスパルトイの位置を確認し、ろっこん発動準備に入った。
狙うは森のあちらこちらに転がっている大きさが様々な岩。さして知能のない彼らの事、岩が落下してきた所でそれを探知できるわけもない。
樹が場所を決めて念じると突如としてスパルトイ達の侵攻方向の上空から岩がいくつも降ってくる。それは彼女が移動させた岩達だった。
全く岩に気付かないスパルトイ達は瞬く間に降ってきた岩に押しつぶされる。
「ほら、あんたらも寝てろっ」
岩を運よく避けたスパルトイ達も桜の影に殴り飛ばされ、頭蓋を砕かれて活動を停止する。
「はい、これでおーしまいっ!」
両手を上にあげ、下に落とす様に振り下ろすと地面から奪ったひと際巨大な岩がスパルトイ達に降り注ぎ、彼らを完全に埋葬した。
「ふーそろそろ終わりにして欲しいですねー」
額の汗を袖で拭いながら多少気を抜いた樹を即座に影の腕が掴むと、桜の方へと急速に引き寄せた。
何が起きたかわからずに動転する樹の視界が捉えたのは先程まで自分がいた位置を骨の尻尾の様な物が突き刺している光景だった。
「間に合ってよかった。どうやらさっきまでの奴らとは違うらしいぞ……」
突如、岩の下から何かが炸裂したの様に土と岩の破片が上空へと吹き上がる。土煙と共に現れたのは巨大な骨でできた大蛇であった。
骨の大蛇は激しい咆哮を上げる。耳をつんざくような音が二人を襲った。
「ぐ、ぐぐ……うるっさいですね……あの骨!」
「ただうるさいだけならよかったんだが……」
樹が茂みから頭を出し、ガスハンドガンで射撃する。射出された弾は骨の大蛇の身体に当たるが甲高い音を立てて弾かれてしまった。
反撃とばかりに大蛇は口を開けると二人を飲み込もうと突進する。土ごと地面を削る様に大口を開けて迫る骨の大蛇に二人は背を向けて逃げ出した。
「ひぃぃいいいいーーーッ! あれ、怒ったんですかね!? 怒ったんですかねー!?」
「知らない! あぁ、こんなことならつまらない仏心出さずにこんなとこ来なきゃよかったぁぁぁーー!」
喚きながら逃げる二人と骨の大蛇の距離は次第に狭まっていき、追い付かれるかと思ったその時、樹がにやりと笑った。
「なーんちゃって。こんな楽しいこと、怖いなんて思うわけないじゃないっ!」
樹はそう言うと踵を返し、両手を上に振り上げ落とすような動作をした。その瞬間、骨の大蛇は地面に開いた大穴に落ち、上空から巨大な丸太が降り注ぐ。
「あれは……材木置き場の丸太!? 君、ここに誘き出す為にわざと……!」
「へへへっああいうおっきな奴が来ないとも限らないから、落とし穴の準備しておくのは大事ってね! さあ、桜さん。とどめお願いします! がっつんとやっちゃって!」
「え、あ、うんっ」
樹に促され、月光を背にした桜は自らの影を操る。彼女の操るとおりに影が月光の中を走った。
骨の大蛇に突き刺さる丸太の上に飛びあがると踏みつけるようにしてひとつ、またひとつと丸太を深く骨の大蛇へ突き刺していく。
深々と丸太を次々に打ち込まれた骨の大蛇は苦しむ様にもがき、断末魔の咆哮を上げながらその活動を停止した。
崩れていく骨の大蛇の姿にほっと桜は息を吐く。
「はぁ……君は本当に度胸があるんだね」
「にひひっ、こういう状況……嫌いじゃないですから!」
屈託ない笑顔を見せる樹に桜はまったく、この子はといった風に肩をすくめてみせた。
◆
瘴気に包まれ、薄暗くなった教会の奥で海斗は黒騎士の剣を打ち返す。
既にふらふらとしており、いつ倒れるとも知らないがそれでも彼は踏み止まっていた。
少女との約束の為に。
「ほう、まだ打ち返す気力があるか。感心するぞ」
「そりゃどうもだっぺ、はぁ、はぁ……お望みとあらば、もっと激しくいけるっちゃよ?」
「ふっ……戯けたことを。既に立っているのがやっとではないか。無理はしない方が身の為だぞ、戦士よ」
言葉が終わると同時に上段から黒騎士の巨大な騎士剣が振り下ろされた。
だが騎士剣は海斗ではなく、別の者によって弾き返された。それは肩で息をする
御剣 刀
だった。
「無理はするな、鈴野。少し下がって休んでいろ、ここは……俺が」
「なにいってるっちゃ。自分だってふらふらな癖して――ここは一緒にやるのが一番だべ」
「……違いないな」
黒騎士は二人の相談が終わるのを待ち、先程よりも高速で騎士剣を乱打した。
それぞれが必殺の一撃といえる程の剣戟が二人を襲う。
御剣はロングソードの刃の上を騎士剣が滑る様に受け止め、その勢いを殺す。それを後ろから飛び出た海斗が弾き返した。
「ふむ、悪くないコンビネーションだ。即席にしてはな。それならばこれはどうだ? ふんっ!」
騎士剣を黒騎士が地面に突き刺すと漆黒の瘴気が衝撃波の様に打ち出された。
咄嗟に御剣は海斗を突き飛ばし彼をその衝撃波から庇う。
「ぐぅぅあああああーーーーッ!」
「御剣さんっ!」
吹き飛ばされた御剣は回転しながら教会の椅子に叩きつけられ、木片を散らして椅子を砕いた。
動こうとするが意識が朦朧とし上手く動けない。
黒騎士は騎士剣を引き抜くとゆっくりと御剣の方へと歩いていく。
「人間は愚かだ、己が欲望の為ならば……他者を容易に犠牲にする。そんな者達を守る価値があるのか?」
歩みを止めようと最後の力を振り絞って斬り掛かる海斗であったが黒騎士に殴り飛ばされ、床に激しく体を打ち付けられた。
「がっ! ……ぐ、あ……くっ」
限界が来たのか、既に身体は微動だにしない。
「そこで見ていろ、他者の為に自己を犠牲にした……愚かな者が死んでいく様をな」
いまだ動けない御剣の前まで来ると黒騎士は騎士剣を振り上げる。
「後悔しているか、戦士よ。己の行いを……他者の為に自己を犠牲にするのはただの自己満足なのだ。その先に……何も残らない。そう、何もな。ひと思いに終わりとしてやろう。愚かで、勇敢な戦士よ」
無慈悲にも振り下ろされた騎士剣の刃は真直ぐに動けない御剣へと迫った。
だがその刃は甲高い音を立てて止まる。金属と金属がぶつかるような高い音が教会に響き渡る。
それは白い巨大な盾を構えた
風雲児 轟
だった。
「悪いな、こいつはやらせねぇ!」
ふらふらと立ち上がり、海斗が轟へ声を掛けた。
「はは、遅いっちゃね……」
「悪いな、ヒーローは遅れてくるものってな!」
黒騎士は剣を引き、後方へと跳躍すると騎士剣を轟へ向ける。
「お前も他者の為に尽くすのか、そこに何もないとしてもッ!」
「うるせぇっ! 自己犠牲? 何も残らねぇ? 知った事かよ! そこに守らなきゃならない人達がいる……それなら、全力で守るだけだッッ!」
「この、愚か者めぇぇぇーーーッ!」
騎士剣を構え突進する黒騎士の攻撃を轟はちーあしーるどで受け止め、何度も弾き返す。
それはお互いの想いのぶつけ合い、主義主張の語り合いとも言えた。
「貴様に何がわかる! 守り、その果てにあった景色が……! ただの憎しみだったとしたら……! どこに、守る意味があるぅぅッ!」
「あんたは誰かを守った、それは立派だ。だが守りたかったのなら……守りたかったのなら! 最後まで諦めるんじゃねぇーーッッ!」
黒騎士の薙ぐような一撃をちーあしーるどで弾き返し、盾を振るい轟は黒騎士の斬撃の全てを受け切って見せた。
まるで彼の想い、嘆きを全て受け止めるかのように。
――――。
――――――。
遠くで剣と何かがぶつかる音がすると彼は思った。
ぼやける視界の中、どす黒い感情が鎌首をもたげるが全力でそれを否定する。
『コロセ、ゼンブ、キッテシマエ』
親しい者達との楽しいひと時を考えるが、それもすぐに黒い感情に塗り潰されてしまう。
心では否定するが彼の腕はいうこと聞かず、意志に反して震える。
「が、はぁ、はぁ……あ、れは……」
彼は朦朧とする意識の中で光を見つけた。それは漆黒の瘴気の中で輝いている。
力を振り搾って手を伸ばし、それを掴むとそれは携帯電話だった。恐らく、吹き飛ばされた時に落ちたのだろう。
画面には一通のメール通知。
震える指で操作し、メールを開くとそれはツクヨからのメッセージであった。
『あひゃはっ! 今、恐らくちーあのお助けに行ってますよねぇ? 無理してません? まあ、するなって言っても無理するような貴方の事ですからきっとぼろぼろなんでしょうねぇ。そんな貴方にいいことを教えてあげますよォ。無事に終わったらきっとイイコトがあります、この前みたいな? あひゃはっ!」
その言葉と彼女を思い出した瞬間、彼の心の靄と闇が一気に晴れる気がした。
消えていた心に再び闘志の炎が灯る。
「ありがとうな、よし、やる気……出てきた」
「そうか、それならいい。轟の合図で俺が天井を割る、後は一気にペンダントを斬り裂け……できるか?」
隣でいきなりそう言った八神に携帯の画面を見られたかと飛びあがるぐらい驚く御剣であったが、八神の視線は真剣に黒騎士を見据えているのを見て、頷く動作だけで肯定の意を返した。
「よし、頼むぞっ! 通りすがりのヒーロー!」
「ああ、任されたっ!」
八神はヒーロー姿の彼が誰なのか、声と姿で大体の察しはついているがあえてそれを口にはしない。それは友人としての配慮なのかもしれなかった。
黒騎士目掛けて身を屈め、轟は急接近する。そして盾の裏にある謎のボタンを押した。
「黒騎士ィッ! この距離ならぁ避けられねぇぜッッ!」
「……ッ!」
ボタンを押した瞬間、盾は中心から展開して広がり何かの発生器の様な物が盾の中心から黒騎士目掛けて突き出した。
きゅぅぅんと小さな微粒子が集まっていき、それが瞬時に収束したその時、稲光と共に巨大なプラズマ球が突如として発生する。
「ぐぅぅぅおおおおあおぁぁぁぁあああああああーーーーーッ!!」
超高温のプラズマ球が黒騎士を直接文字通り、焼いていく。
プラズマが消失すると、身体から焦げた煙と瘴気を吹き出しながら黒騎士はその場に膝をつく。
同じく身体から煙を出しながら、轟は八神へと合図を出した。
「よし、ステンドグラスを割る……御剣、あとは頼んだぞ!」
「……おうっ!」
八神が手を伸ばすと同時に御剣は駆けだした。
直後、ステンドグラスが八神のろっこんによって割れ月光が黒騎士へと降り注ぐ。
「うぐぅぅああ! 貴様らぁぁぁ、何を、したぁぁぁッ!?」
黒騎士は針で縫い留められたように身動き一つできない。
強く足で教会の床を蹴り、御剣は心の中で撃鉄が落ちるイメージをしその身を加速させる。
黒騎士の眼前まで接近した彼の鋭い剣閃が一息に黒騎士のペンダントの鎖を切り裂いた。
再び御剣は剣を構えると、空気を足場に跳躍。剣の柄で外れかけていたペンダントを引き剥がし、剣を上段に構えて渾身の斬撃を放つ。
御剣の斬撃は黒騎士の剣を握る腕を切り飛ばした。剣は回転し放物線を描いて地面へと突き刺さる。
それを合図とばかりに轟は体に走る痛みを無視して剣目掛けて疾駆する。
「うぅおおおおおーーー黒騎士ィッ! お前の想いは受けた! 俺の想いも受けやがれぇぇぇーーッ! スゥゥトレイトオォ、スマッシャァァァァアアーーッッ!!」
彼の向上した身体能力で放たれた強力な右ストレートが地面に突き刺さる漆黒の騎士剣に命中する。
黒い波動が巻き上がり、轟の気合いから放たれる赤い波動と拮抗した。それはまるで想いのぶつかり合いの様である。
「お前の想いと俺の想い! どっちが上か勝負だッ! うぅぅおおおおおおおーーーッ!」
「ぬぅ、ぐ、あ、うう、おお、おっぉぉぉぉおおおあああああーーーーッ!」
次第に騎士剣のハンドガードに装着されたクリスタルへひびが入りついには砕け散った。
その瞬間、教会に漂う瘴気は次第に消え去り、黒騎士の身体も徐々に消えていく。
八神は消えゆく黒騎士へ近づき、言葉を掛けた。
「貴方に何があったのか、俺達は知りました。村の者達の過去が、消えるわけではありませんが……彼らはもう二度と過ちは犯さないと約束しました」
「それを信じろというのか……俺を裏切った、あの村の者を……! まだだ、まだ終わる――」
「もうよいのです。黒騎士、ゼオンよ。もう、苦しまなくて良いのです」
「あ、ああ、ああぁぁ、あぁ!」
立ち上がろうとする黒騎士の背後から透き通った姿の銀髪の女性が彼を抱き締める。
その瞬間、巨大で歪な黒騎士は次第に消えていき……在りし日の姿、黒騎士ゼオンとなった。
「見知らぬ異界の戦士の皆様、本当に……ありがとう。彼を呪いから解いてくれたから迎えに来ることができたのです」
「礼には及びません、するべきことしたまでです」
そういう八神に教会の椅子へ腰を下ろしながら御剣も続けて言う。
「ああ、その通りだ。特別なことはしちゃいない」
壁に背を預けながら海斗も言葉を放つ。
「そうっちゃ、気にせんでいいべ」
そういう彼らに黒騎士ゼオンと銀髪の女性は深々と頭を下げ天へと月光の中、昇って行った。
こうして漆黒の剣の呪いに端を発した一連の騒動は終わりを告げたのである。
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SF・ファンタジー
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20人
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2017年11月09日
参加申し込みの期限
2017年11月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年11月16日 11時00分
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