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修学旅行、寝台特急で行こう北海道!
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●アイヌの里でアイヌ体験
「フン、熊を見るだけなんてつまんねーじゃねーか。鬼熊飼育すればいいんじゃね? あいつにピッタリだろ、二重の意味で。登別といや、鬼と熊だしな」
吉祥寺 黒子
がぶらぶらと熊を見ながらそんなことをいうと、傍にいた
北風 貴子
が「そんなことを言ってはいけないわ」と窘める。
「フフン。戯言はどうでもいいけどよ……そっちの方の売店にここでしか買えない土産があるらしいぜ」
すっかりガイドブックが頭に入っている黒子に誘われ、ふたりは土産物屋に足を向ける。
「……土産は何にするかね……適当に買ってくか」
黒子は、知り合いの後輩達用にと、ジャガイモを丸めて焼いたポッチェというアイヌのお菓子や、アイヌっぽい小物を選んだ。
「カムイニポポ……芽森にはこれを買うか」
「カムイニポポ?」
「事故や災難から身を守ってくれるお守りさ」
黒子が手にしているのは、前面に女性、後面に男性を掘ってある木のお守りだった。
「詳しいわね」
「ま、なんだその、これぐらい常識だろ」
実のところこれもまた、入念な下調べの賜物であるが。
「アイヌの神さまなのね」と貴子が感心する。
「そういえば、向こうの方に、アイヌの里を再現した施設もあるらしいぜ。もののついで、って言葉もあるからよー、行ってみよーぜ」
貴子はくすっと笑って、いいわよ、と言った。普段は厳しい風紀委員長も、こんなときは笑ったりするのだ。
◇
熊たちの牧場からすこし斜面を上がったところに、数軒のアイヌ様式の建物が立っている。
このアイヌの里の前で、アイヌの民族衣装に身を包んだ少女が、さかんに修学旅行の一行に声をかけていた。
「このアイヌの建物はチセ、ゆうてな。先住民族であるアイヌの伝統的な住居やねん。材料はエゾマツや茅が主なんやて」
「すばらしいデスネ! ユー、とっても詳しいデス。ユー、アイヌの人ですか?」
少女にそんな質問をしているのは
ジャン・ポランスキー
先生だ。
「やだあ、ジャン先生、アイヌの人がこない関西弁なわけあらへんやないですかぁ。うち、寝子高生なんですよ。1年の
直風 満帆
いいます~。家族旅行やったんやけど、訳あってここで時間つぶしとったら、民族衣装着せてもろたりお茶いただいたりしてもーて。あんまり好くしてもろたので、お礼にお手伝いしてるんです。そしたら偶然!」
寝子高の先輩たちが来はりまして、と満帆はくすくす笑った。
「オーウ? 偶然デスネー? ところで、ユーが着ているようなその服、ミーも着てみたいデース!」
「ぜひぜひ~! 着てみてください~!」
そのとき、ちょうどこちらへやってくるアネモネやアリアらを見つけ、満帆は大きく手を振った。
「先輩たち~! ここでアイヌ体験出来るねんけど、先輩たちも着てみぃへん~? 可愛い民族衣装の他にも、熊とか鮭とか色々あるで~!」
袖や裾、襟口に、渦巻きのような文様が縫い止められたその衣装を、このあたりではルウンペと呼ぶのだ、と満帆が教えてくれた。
「この文様はいろいろな種類があってな、昔のアイヌの女の子はこの文様をデザインするのが遊びやったらしい……なんて、うちもさっき聞いたばっかりで全部受け売りなんやけどねー」
形は着物に似ていて、地の色は紺や灰、黒などが多いか。そこに白や赤で鮮やかな文様が入っている。
「ほら、先輩たち、このマタンプシっていう文様入りの鉢巻も締めるとより、らしくなるで~」
満帆はそう言って、みんなの後ろに回り、マタンプシを縛ってあげた。
「ちなみにマタンプシの『シ』は、日本語にはない小文字の『シ』らしいんやけど、うちには上手く発音でけへんわ~。堪忍な~」
雪のように白い肌に透き通るような金髪、緋色の瞳という人形めいた容姿したアリアが、早速アイヌの民族衣装を纏ってジャン先生の前に現れる。
「ふふ、どうですか先生」
アリアはくるりと回ってみせた。
「日本人じゃないけれど、変……ではないですよね?」
アリアと同郷のジャン先生は、アリアの変身ぶりに「よく似合ってマース!」とニコニコした。
「先生もお似合いです」
「メルシー! デース!」
黒子と貴子もやってきて、まず黒子が満帆に勧められるままにルウンペを羽織った。
「どうよ! このアイヌの衣装。すげぇエキゾチックだろ? 北風も着てみろって、ぜってぇ似合うから!」
「そう? そこまで言うなら」
ちょっと引いて見ていた貴子だったが、黒子が勧める紺のルウンペに袖を通してみる。
「くくっ……滅茶苦茶似合ってるぜ、北風。俺の携帯にその可愛らしい姿残してやるよ!」
黒子は、少し恥ずかしそうにしている貴子の姿をパチリ。
それから、貴子に頬を寄せてピースサインを作りながら一緒に1枚、パチリと映した。
後からやってきた
天馬 ひびき
と
西野町 かなえ
の1年生女子二人組も民族衣装にきゃっきゃしている。
「ひびきちゃん、さっき買ったお揃いの髪飾りもつけて、誰かに写真撮ってもらおー」
「あら。写真なら私が撮って差し上げますわよ」
ルウンペに身を包んだアネモネが、持ってきたポラロイドカメラを手に声を掛けてくれた。
「わー、先輩いいんですか! お願いします!」
ひびきとかなえは、アネモネの厚意に甘え、ふたりで腕を組んでピースでパチリ。
ついでに熊のでっかいおきものに跨ってパチリ。
「先輩ありがとなー」とかなえが礼を言う。
「あ、写真立て買って行こー。さっきの写真入れるんやー。楽しみやでー」
「じゃあ、私は神様探しにいくー! 神様とか伝承とか、信じてるんだー。きっと神様いると思う! ちょっとあたりを探索ー! ……あっ、こんにちわー」
何を見たのか霊感少女ひびき、何もない空間に挨拶をしている。
アネモネが「折角ですから、皆様の表情を写真で取りたいです」と他のみんなも撮ってくれた。
「じゃあ私は絵にしよう」
舞子はスケッチブックに鉛筆で、皆の表情をスケッチし始める。
「アイヌの文化って素敵ね」とアリアが言った。
「今度アイヌをモチーフにした人形も作ってみたいわ。コロボックルなんていいかしら……熊の神・キムンカムイもいいわね。人間に恋する伝説なんかもロマンチックだし……クマ神様……会ってみたいな……」
◇
邪衣士もやってきて、もう熊なのに、熊の着ぐるみを借りたりしている。さすがに鮭にチャレンジする猛者はいなかったようだ。
そんな楽しそうな学生たちの様子を、ひとりのお爺さんが微笑ましそうに眺めている。そのお爺さんは、がっしりとした体格で、顔を覆うような立派な髭を持ち、黒いアイヌの衣装がよく似合っていた。
熊を見て「故郷の仔熊を思い出すよ」と感動しながら歩いてきた
セルゲイ・ボスコフ
は、そのお爺さんに只者ではない気配を感じ、立ち止まる。するとお爺さんがセルゲイに話しかけてきた。
「若いお嬢さんが多くてよいですなあ。儂がもっと若かったら、あのお嬢さん方の誰かに恋をしてしまうかもしれませんなあ」
「お爺さんはもしや、アイヌの長老か何かか?」
「なに……常駐の文化伝承者ですよ、夏期だけのね」
そう、お爺さんは笑った。
「そういうあなたは……」言いながらお爺さんは、何かを見透かすような目でセルゲイを見つめる。刹那、トランプの時、敦士が感じたのと同種の恐怖を、セルゲイは感じた。
「――っ」
恐怖を跳ね除けようと、セルゲイは一瞬だけ覇気を放つ。
その一瞬に、お爺さんはおそらく感じ取っただろう。セルゲイの本性――本来のこんな姿を――。
「……どうも、ただならぬお方のようですな……」
「ナニ……ただの修学旅行生ですヨ……」
かたかたかたかた、と木の陰でひびきが震えている。
「な、な、なんだったんだろー……」
――霊感少女ひびきよ。今見たものは忘れるがよい。
◇
「神は羆の頭に宿る、人と自然と神の調和。アイヌ神話は好きよ」
北斗星を、3年生と一緒に登別で下車した
大天使 天吏
もまた、アイヌの衣装を借りてアイヌ美人に変身していた。傍目にはいつもとあまり変わらないように見えるが、自然を見てテンションが上がっているようだ。
「北海道にしかいないシマフクロウ、アイヌの人はコタンコロカムイと呼んで神と崇めてた……大きな目で、アイヌの守り神になったコタンコロカムイ……」
さすがは天吏、鳥については何かと詳しい。
折角の北海道だから、シマフクロウに出逢えたら嬉しい、と天吏は思う。
果たして――。
「あ……」
シマフクロウはいた。
ばさばさと羽音を立てて、森の中へと飛び去るところだった。
天吏はそれを目で追う。天吏だから追えた、ともいえるだろう。
シマフクロウは、森の中で、すうっと下降すると、アイヌの服を着たお爺さんの肩に止まった。
それは、さきほどセルゲイと話をしていたお爺さんだった。
お爺さんは、フクロウを肩に乗せたまま、のそり、のそり、と森の奥へと進んでゆく。
――遠目には熊のような後ろ姿ね……。
天吏は、なんとなくそう思った。
お爺さんとフクロウは、まもなく森の木々に遮られ、視界から消えた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
動物・自然
定員
30人
参加キャラクター数
29人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年06月19日
参加申し込みの期限
2013年06月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年06月26日 11時00分
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