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小人さんがゴーゴー
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輝く太陽の下、黒いスーツ姿で
アケーチ・タッマーキ
が旧市街をゆく。
紫の左目は道を行き交う人々にそれとなく向けられていた。自然に口角が上がる。唇が渇くのか。赤い舌を出して湿らせた。
「…ふ、ふふ。今日も寝子島は平和ですね…!」
急に立ち止まり、自身を両腕で抱き締める。その姿で奇妙に腰をくねらせた。熱い息を鼻と口からゆるゆると吐き出す。
とろんとした左目が軽く裏返りそうになった。
「空は青く、清々しいというのに。あぁ、なんでしょう、私の心に疼くこの気持ち、この寂しさ…!」
両手を広げ、空に向かって訴え掛ける。芝居がかった大きな身振りに人々の関心が密やかに寄せられた。
「私の肉体が欲して止みません! 肌のぬくもり、心の交流をッ…!」
耳にした人々は一瞬で青褪めた。全員が早足で散り散りとなった。
アケーチは自身の下唇に人差し指を当てて輪郭をゆっくりとなぞる。弛緩した唇が開く。内部では舌が赤い蛇のようにのたうっていた。
「恥ずかしがり屋さんが多くて困ります…ふふ!」
アケーチはふらりと歩を進める。適当な店舗の外壁に背を預けた。片方の頬に手を当てて残りは自身の腰に回す。摩るように、抱き寄せるように、両手を駆使した。
「あぁ、このようにしたい、されたいのです。早く、誰か、早く…ふふ!」
切ない声を漏らしつつ、通り掛かる者を待つのであった。
玄関に揃えられた靴に小さな足を捻じ込む。ちゃんと履けたことを確かめるかのように足を踏み鳴らす。
「……ぅん」
菊地 まな
は大きく頷く。灰がかったヨモギ色の髪が顔の全体を覆った。慌てて掻き上げるものの、右の髪がずるりと垂れ下がった。
家を出る直前、後ろを振り返って居間にいる両親に声を掛けた。
「……ぅ」(いってきますぅ)
「はい、いってらっしゃい」
母親には言葉が通じていた。まなは真ん丸なあずき色の左目を細めて元気に出掛けていった。
水色のワンピースを風にそよがせて歩く。腕の振りは大きく、見た目と違って活発な様子を見せた。
その元気な様子に陰りが見え始める。腕の振りは小さくなり、歩幅が狭まった。目は沈んでやや俯き加減で歩いた。
「……ぅ」(おつかいに行かないとダメなのにぃ。なんかやる気がなくなってきちゃった、どうしよぅ?)
寒そうに縮こまった身体で周囲に弱々しい目を向ける。
右手の小さな公園に立ち寄った。奥の方のベンチに眼鏡を掛けた青年が座っていた。微笑みを浮かべて文庫本を読んでいる。
「なんだ、この展開は!」
青年は勢いよく立ち上がった。手にしていた文庫本を地面に叩き付ける。怒りが収まらないのか。助走を付けて本を蹴り上げた。
「俺の時間と金を返せ!」
青年は絶叫した。
まなはぷるぷると頬を震わせて見ている。
「……ぃ!」(い、いや、こわいぃ。こっちに来そうだよぅ)
身の危険を感じてくるりと回って走り出した。長い髪が顔に纏わり付く。ふらふらとしながらも見つけた路地に逃げ込んだ。後ろに目をやると誰も追い掛けては来なかった。
まなは足を緩めた。とぼとぼ歩きながら唇を少し尖らせる。地面に見つけた小石を軽く靴で蹴った。
「……ぅー」(足がつかれちゃったよぅ。もう、おつかいはやめて家に帰りたぃ)
「あ、まなちゃん!」
名前を呼ばれて顔を上げる。ジャージにズボン姿の女の子が走ってきた。
「今から公園でドッジボールやるんだけど、まなちゃんも一緒にやろうよ」
「……ぅー」(今日はなんか、やる気が出ないからやめとくぅ)
まなは頭を左右に振った。その様子を見て、そっかー、と女の子は明るく笑う。
「じゃあ、また今度ね!」
女の子はまなが来た方向へと駆け出した。通りに飛び出す直前で振り返って大きく手を振った。釣られて右手を上げたところで相手は光の中に溶け込んだ。
まなは独り、小さく手を振った。軽く息を吸って別の方向に歩いてゆく。
明るい通りに出た。斜め上から降り注ぐ陽光の眩しさに思わず背を向ける。その先に黒いスーツ姿のアケーチがいた。まなの視線に気付くと感動したかのように紫の左目を潤ませた。
「あぁ、なんて可愛らしいお嬢さんなのでしょう! どことなく切なげなところも愛らしいではないですか…!」
「……!」(おにいさんが、私をほめてるぅ!? なんか、返さないと、えっとー)
アケーチを見上げた姿で身体を左右に小刻みに揺する。自身を鼓舞するように両方の拳を握って胸元に添えると、もじもじしながらも笑顔を見せた。
「健気に笑う姿が愛くるしい…! 私の心は撃ち抜かれました…! 開いた穴から想いがドクドクと流れ出て眩暈がするようです…ふふふ!」
「……ぃー!」(おにいさんが、なんか苦しそぅ。ふらふらして、たおれそうになってるぅ)
まなは泳ぐ目で両手を広げた。受け止めるつもりが、何故か抱き締められた。
「ハグで私の心の穴を塞いでくれるのですか…! お嬢さん、貴女は小さな聖女なのですね…!」
「……ぅー」(よくわからないけど、よかったよぅ)
「あまりの嬉しさに涙と鼻水が止まりません!」
「……ぃー!」(ふくがよごれるぅ)
まなは暴れた。アケーチを引き剥がして顔を見る。
「……ぅー?」(おにいさん、なんにもなってないんだけどぅ?)
「先程の言葉は感動を表現した、私なりの比喩と言いましょうか…ふふ!」
少し困ったように笑うアケーチにまなは目を丸くした。バンバンと相手の肩を平手で叩く。
「……!」(私のことばが伝わっているぅ?!)
「はい、問題なく伝わっていますよ。控え目な声ですが、とても聞き取り易くて私は好きですよ…ふふ!」
まなは真円に近い目で固まった。
「……ぅ」(家に帰ろうと思ったんだけど、もう少しいてもいいかもぅ)
「明智が聖女様のお供をします。蹴るなり、煮るなり、食べるなり、どのようにして下さってもいいのですよ…ふふふ!」
「……ぅー?」(おにいさんは食べ物じゃないと思いますぅ)
「はい、極上の食べ物になれるように努力を惜しみません…ふふふっ!」
速やかに立ち上がったアケーチが手を差し出す。まなは少しの沈黙を経て相手の指先を軽く握った。
二人は並んでどこに行くともなく歩き始めた。
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担当ゲームマスター
黒羽カラス
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年10月06日
参加申し込みの期限
2017年10月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年10月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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