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日の瞬きと共に
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【バカンスくらい良いじゃない!!】
うと……うと……
肘をついていた手から顎が、かくんと落ちそうになる──
それはお昼時間を楽しく過ごした
初瀬川 理緒
が、強敵として迎えた、午後一番における数学の授業中による出来事だった。
とはいえ。この時間では、それはむしろ誰にも降りかかる『現象』ではあった。
現象として起こる、身体の代謝などの仔細は省き、今この瞬間、理緒の身に一体何が起こったのか。
「(あー……眠い、眠くて死にそう……)」
……とにかく眠い──そう、理緒は今どうしようもなく眠かったのである。
今の理緒の席は、窓の真横にある。そして、外から四季であればまだまだ春と言っても差し支えのない陽光が、理緒の机に日だまりを作っていた。
それがまた、理緒の身体を、暑くない程度に心地良く着飾らせてくれるのだから堪らない。
さらに、この環境下において、ヒュプノスが整えたベッドの寝心地は、もうこの上なく最高だった。
今の授業は、数学。
担当の桐島先生が、今日も硬い声ながらも熱心に授業を教えている。
分からない人間は切り捨てていくタイプかと思いきや、分からない者がいればそれは熱心に教えてくる。
まあ、良い先生ではないかと思う。
しかし──理緒の中で問題なのは、その先生が話している数式を交えた言葉は『魔法言語にしか聞こえない』ことだった──
まず、理緒の認識としては『日本語ではない』のだから、桐島先生からの心意気も情熱も三の次。
もし、今の状況を例えるならば、まるで『数学という催眠爆弾』の導火線に、『子守歌を唄ってくれる先生の声』という火が付けられているようなものだ。
じりじりと、じりじりと、迫り来る。
「(……ほら、やっぱり自然の摂理ってあるじゃない? 身体はこんなにも眠りを求めているのだし)」
そこに、差し込む太陽の暖かさが相まって──
「(うん、無理)」
ガクン
こうして、
理緒の身体は、自然の摂理に逆らえず、そのまま机に突っ伏した。
◆ ◆ ◆
「OK! 右手少し動かして、こっちに視線ちょうだい!」
「はーい!」
「んー、ごめん右腕はさっきのまま固定で。
あ、目線もヤッパさっきの無し!」
「はーい!
(何なのよ、もうっ!! ……え?)」
元気に仕事のカメラマンの要望に応えていた真っ只中で、理緒はその異変に気がついて我に返った。
理緒は、学生として大嫌いな本分の『勉強』を何とか超低空飛行で乗り越えながら、副業ではないこちらこそ本分と呼ぶべき『グラビアアイドル』という職業を兼ねていた。
今、ふと辺りを見渡せば、太陽は夏を思わせるほどに眩しく、目に届く日差しも刺すようだ。
そして自分の服装を見れば、鮮やかな模様の入った水着を着ている。
「(さっきまで学校にいたのに……ああ、夢か)」
理緒は即座に判断した。これは恐らく
新歓祭
の寝子島に戻ってくる直前まで行っていた、南国ロケの一光景だ。
「(っていうか、夢の中でもグラビア撮影って何の冗談よ。……夢の中でも仕事とか……)」
理緒の胸元に飾られたカサブランカの花が僅かに揺れた。
──確かに。グラビアアイドル、略してグラドルというのは決して楽な仕事ではない。
“生活が派手”とか“楽に稼げる”とか、とかく思われがちだが、現実の闇は想像以上に深い。収入が入れば入るだけスケジュールは過酷となり、手帳の予定が穴だらけの売れないグラドルの収入は『月額四桁』という悲劇を大量生産している世界だ。
理緒はその中で一握りに納まったグラビアアイドルではあるが、ここで慢心しては地に落ちる。
『この有限の若さの内に、可能な限り不自然に見えないように、実績を積み上げる』──今のところ、理緒はその為の努力を惜しまない。
過度の負荷が掛かる世界で生活している。
少なくとも、こんなふうに夢にまで出て来るくらいには。
「(ちょっと! この姿勢無理があるんだけど!?)」
次に指定の来た無茶振りにも、思っても決して口には出さない。表情にも出さずに実行する。それがプロ。
明日は筋肉痛だ……そう思った瞬間。
「(……仕事、しなくても良くない? 夢だし)」
理緒は、根本的な所に行き着いた。
夢ならば、ここで全てを投げ出しても、クビを宣告してくる事務所も激怒しそうなスタッフも、いない。つまり、
『全部をほっぽり出しても、いい』
「ああ、なんかやってらんない! 今日はこれで仕事終了! これから休暇に入りまーす!」
突如。理緒はそう叫ぶと、その場をスタッフの制止を振り切り、合間を縫って全力で抜け走り出した。
スタッフの声が聞こえたのもほんの少しのこと。
そうして辿り着いたのは、撮影現場から島の反対側くらいであろう広々とした浜辺の一角。
真っ白い砂浜。キラキラとしたマリンブルーの海。
そこに一人、理緒はやっと自由になったのだ。
「これから! ここで! 私だけのバカンスー!!」
理緒は全力で叫ぶと、撮影用だったカサブランカの花を浜辺において、全力で透き通る海へダイブした。
撮影時に海には入らなかった。今ならば、その海が魚の群れが泳ぐ、しっかりと色づいた珊瑚礁の海であったことを体感する。
いつしか、誰の気配も感じなくなった海に浮かんで、まるでラッコのようにそのままうたた寝したりして。
……夢では流されても大丈夫……そう思いながら、幸福な夢の中で理緒はさらなる夢の中へと落ちていった。
◆ ◆ ◆
その結果──
「初瀬川」
「!? ふぁいっ!?」
午後の日差しは暖かく、時計は授業時間の終わりを差して。
机の隣には、出席簿を片手に持った今日の桐島先生の姿があった。
「……授業の最中で『今日はこれで、何が、終了』だと?
私の授業で『バカンス』が楽しめたようで何よりだ」
クラスのあちこちで小さく笑う声が響く。どうやら、寝落ちてから授業の真っ只中に、叫んだ言葉が全て教室中に響き渡っていたらしい。
「は、はは……」
思わず、乾いた笑いが漏れる理緒。
その後、
その日の居眠りに、日常的な普段の成績も合わせて慮られた結果、放課後に職員室に呼び出しを食らってしまったなどと言うのは、また別の話となる……
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担当ゲームマスター
冬眠
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年10月05日
参加申し込みの期限
2017年10月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年10月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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