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日の瞬きと共に
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【たまには、そんなことは日常に】
今日は、快晴。
雲一つないとはいかないが、その所々にある白が、とても良いアクセントになっている昼間の日差し。
天候を確認する為に、ベランダに出た
紗雪 幽
は全身に天頂からの日差しを浴びて。心地よさそうに大きく全身で伸びをした。
「よし。良い天気だし部屋の掃除でもするかー」
軽く太陽の光を確認して。幽は、一度部屋の中に戻り、とある一角に目を向ける。
「……うわー」
そこには、数段にわたり縦に積まれた段ボールが部屋の空間を圧迫するように、ででんと存在していた。思わずそれらの存在感に、幽から間延びした声が出る。
それらは、春に寝子島に引っ越して来た時の荷物群だった。
側を素通りしたり視界の端に入る分には見慣れた光景だが、改めて正面切って向き合えば、その圧力には見るだけでも片付ける意欲が削がれていく。
「いやいや、もう四月下旬だしー。
高校生になったことだし、こういうとこもっとしっかりしないとなーっと」
天気も良い。心意気も新たに、今日こそそれを決行に移す日が来たのだ。
そうして、幽は早速、高く積まれた段ボールに手を掛けた。
どれに何が入っているのかは見当がつかず、こうなると手当たり次第に段ボールを開いて、中身を確認していくしかない。
「この段ボールは……あ、食器だ。こんなところに入れてたんだ」
食器などは、典型的な一度解かれないと延々と使われないアイテムだ。合間の紙でできた緩衝材を引き抜き、割れないように出てきた皿を積み重ねていく。食器は一度洗わねば使えないので、後で一斉に洗い場へ持って行くべく慎重に脇へと避けた。
それからしばらく、段ボールを開けては適宜適所へ片付け運ぶ作業が続く。
「うん、調子乗ってきたかも」
中身をすっかり忘れているだけに、箱の荷解き作業も、とても新しく感じられて楽しいものがある。
トントン拍子に進む引っ越しの荷解き作業。
「こっちは……」
そして、幽はうきうきしながら、次の段ボールも同じように開封して──手を止めた。
「──? 何だこれ」
幽は瞬きをして、開けた段ボールの中身を確認した。
真っ先に感じたのは、鼻につくすえた匂い。
開封した瞬間にどよりと違和感を感じるような重たい空気。
それは例えば、
くすんだ錆色にまだら模様のついたお守りであったり。
見るからに外に放置されたかのような藁人形であったり。
どう見ても、一昔二昔前の煤けた御札であったり。
それらが、見るからに禍々しい気配と共に、本当にぐちゃぐちゃに入っていた。
そこにはもう少し『整頓』や『尊重』という言葉を知っても良いだろうと思えるほど、ホラー映画よりも生々しい物体が、正にしっちゃかめっちゃかに入っていたのである。
しかし幽は、それらに対する驚きを、
「……マジで?」
──その一言で片付けた。
「んー……
もしかして、寺に預けられたいわく付きの物突っ込んでたダンボール、そのまま間違って引越屋さんに渡しちゃったのかも……」
幽の実家はお寺であり、納められた曰く付きなものが必然的に集まる所でもある。
考えるに、偶然どうやらそれらを一時的にまとめていた段ボールが、幽の引っ越し時に荷物ごと、一緒に紛れて送られてしまった事が伺えた。
「うーん、どうしようかな。嫌な気がすっげー溜まってるだろうし……
よし、天日干しでもするかー」
幸いにして、今日は太陽が燦々とあふれる清々しく晴れた好天気。
基本『夜の生き物』と分類される負の感情を、手っ取り早く取り払うべく。幽はそれを『とりあえず』太陽の下にさらしてみることにした。
「うっわ、あはは。この藁人形超使用済みじゃん」
お日様がほかほかしているお昼時。
「ん? この釘に刺さってるどろっとしたの何? 気持ち悪ー。とりあえず干してから考えよっと」
ベランダに新聞紙を敷いて。液体で表現するならばドロドロとした段ボールの中身を、一つずつ天日干しして並べていく。
「おー。この壊れた天然石みたいなやつ、断片に血ついてるし。
すげー、こっちはリアルタイムで血があふれてるし……って、手もベランダも汚れるじゃん! 水ー!」
一応これも『段ボールを開ける』という掃除の一環である──
「これでよしっと。
腹減ったし、ちょっと出掛けてご飯でも食べてこようかなー」
リアルなホラーグッズとしては、この上ない程わだかまる沼のような雰囲気を醸し出す品々を、晴れた日のバザーの如くキラキラとした太陽に曝して。
幽は大きく一息ついて、一端外に出て近くのファストフード店に昼食を食べに出た。
その合間に、うっすらと透明になり姿を消した物。さらさらと突然、物理現象を無視して柔らかく形を崩して灰になった物などが、風に吹かれて消えていく……
◆ ◆ ◆
「ただいまー。
お、大分浄化されてるような気がする。よくわかんないけど」
幽がお昼を食べに出てから、少し寄り道して、ちょっと遊んで帰ってきた夕暮れ近く。
太陽に曝され続けた品物達は、歪なものはその存在自体を消し。
残ったものは日の暖かさを存分に吸収して、完全にその雰囲気を『ふっくら』とさせていた。
「やっぱり太陽の力って偉大だなー」
今日の片付けはここまで、と。区切りを付けて、日干しされていた品物を新しくコンビニでもらってきた段ボールへ移し替えていく。
「あれ? 何か数減ってない?
まあいっかー」
幽はあまり気にする事なく、それらをしまいながら、きちんと大元の寺である実家へ送り返す──ことをやめた。
「うん、面倒だしうちに置いておこー。
……その内、何かに使えるかもしれないし?」
この寝子島は、奇々怪々な事柄には枚挙にいとまがない。
これらもどこかで役立つこともあるだろう。
幽は、一つ満足そうに頷いた。
そして、それら全てを段ボールに納めて両腕に抱え。
そのまま、まるで洗濯物でも取り込む1シーンと錯覚しそうなほど自然な仕草で、ベランダの戸を閉めた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
冬眠
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年10月05日
参加申し込みの期限
2017年10月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年10月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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