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日の瞬きと共に
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【お日様と猫とうたたね】
「よいしょ……」
勉強の為の机から、柔らかな午後の日差し差す窓辺に、座布団だけを移動させ。
綾辻 綾花
は図書館から借りてきた新書や文庫を含めた十冊程度を、少し重量のある音と共に自分の隣へと積み上げた。
「今日は良い読書日和ですね……ん?」
座る脚を崩しつつ、さっそく読書を始めようとした綾花の足先に、ふわっとした何かがすり寄せられる感覚。
綾花には慣れた感覚でもあったが、ふと横を見れば、そこには一匹の黒猫の姿が。
「──クロワ」
クロワ
とは、一部の人しか知らないにも拘わらず、事態は寝子島中を震撼させた事件の最中に、綾花と縁を結んだ猫である。
猫……正確には『レンズ・キャット』という一際に特異な存在であるが、その事変を乗り越えた綾花の元に戻ってきた時、今その首に付けている自慢の首輪の裏側には、綾花の名前、住所、連絡先等がきちんと彫られていた。
その後、ののこに『クロワッサン』と名付けられた為、呼び名はクロワ。
今は、缶詰『ササミだニャン』が大好きな、きちんとした一匹の猫である。
綾花が手の伸ばし撫でてあげると、クロワは小さくにゃあと鳴いて、綾花の真横に密着して満足そうに丸まった。
……読書の空気とはまた違う、ほんわかとした寛ぎの時間。
最近は天気の良い日が多く、その日は綾花が寝子島中の猫をスケッチした『猫メモ』を片手にフィールドワークに出掛けている為、余り構ってあげられない日も多かったから。
「外に散歩に出る事が多かったから、寂しかったのかな?」
綾花は、少し可哀相なことをしてしまったかもと、心地よさそうに甘えてくるクロワの温かな毛並みに手を触れた。
それから、クロワが満足した頃に、ゆっくりと綾花も読書を再開する。
お日様の光が一人と一匹へ降ってくるように暖かい。
本を読み慣れた綾花のページを捲る速度は速い。さっそく一冊目を読み終えて、綾花がふぅと小さく息をついた瞬間。
にゃぁ~。
何かを訴え掛けるような声。
綾花が声のした側の窓を見ると、猫鳴館の窓の外から何匹かの猫がきちんと座って、じぃっとこちらを見ては何かを訴え掛けていた。
「あ、ごめんね。待たせちゃったかな」
それはいつも綾花の部屋に遊びに来る猫たちだ。窓を開けると、三匹程の猫たちが、身のこなし軽やかに飛び込んでくる。
これも読書と並ぶ、綾花の日常の光景だ。
最初は近所の野良猫が集まっているのかと思いきや、最近はふかふかの毛をした飼い猫がいることにも気がついた。
ここは、猫同士の交流の場としても、とても良い遊び場なのかも知れない。
見ていると、植物細工で編み込まれた大きめの籠に飛び込んでは、勢いあまって籠を倒し、そのままひっくり返って転がり出てきたり。
ただひたすら無心に遊ぶことが出来る、床に設置された叩いた反動で戻ってくる『パンチング猫じゃらし』を、二匹がかりでがむしゃらに遊んでいたりしている。
「可愛いですね」
それを、椅子に座りながら見ている綾花の視線に気付けば、猫たちは『にゃあ』と、答えるように満足げに鳴いた。
その一鳴きで、声にならない幸せを噛みしめながら、綾花は一呼吸置いて新しい本に手を伸ばす。
「……と、クロワ」
その膝に、先程まで足下ですり寄っていたクロワがちょこんと飛び乗ってくる。
にゃ~あ、と。甘えた声で綾花の膝の上の所在権を訴えるクロワに、綾花はその頭を柔らかく撫でると、クロワをそのまま膝に乗せて新しい本を読み始めた。
大好きな読書の片手間──ほんの、ふと集中が途切れた時に、部屋にいるやはり大好きな猫たちを眺めて。
その動作に癒やされるのが、綾花にとっては大好き同士を掛け合わせた『至福』と言うべき時間であった。
窓際がいつもの読書位置である為、綾花がそこにさり気なくインテリアとして飾っている猫じゃらしを手に取れば、一斉に猫たちがわーっと集まってくる。
それを見て幸せそうに微笑みながら、綾花は慈しむように近寄ってきた猫の小さな顔を両手でそっと包み込んでみる。猫は、まんじりと悪くないという様子で綾花の事を目に入れた。
それらの仕草から、ここに集まる猫たちはよほど綾花に心を許しているのだろう事が伺える。
しかし、そんな日常的な猫たちとのコミュニケーションが、今日はクロワが膝の上にいる為、体勢的に少し難しく。
さらに、降り注ぐ春の陽光の暖かさと、膝の上に乗っているクロワの温かさが、余りに心地良くて。
綾花はまるでお布団の中にいるような、眠気の訪れを隠せなくなって来た。
「春の陽気は眠気を誘いますよね……」
軽く言葉を置くのがやっとのこと。綾花はうと、うと……と。傾く身体を慌てて戻しての繰り返し。
それでもクロワは、膝の上からどいたりはせず。むしろ毛繕いをしたり、丸まってまるで綾花と一緒にうとうとするように眠ったりし始めている。
まるで、綾花の膝の上が、他の子たちとは違う特等席だと主張するように──
それから、ほんの十分間程度。
かくん、と大きく倒れ掛けて。綾花は慌てて目を覚ました。
すると、
にゃ~あ~。うなーん。みゃぁ。みゃぁ。なーん。
「え……っ!?」
開いていた窓から、その数を倍に増やした猫たちが、居眠りしてしまった綾花をぐるりと取り巻いていた。
鳴き声を上げながら、まるで綾花を心配するように、ただじぃっと見つめている。
これには流石の綾花も驚いた。
「わ……っ、大丈夫、大丈夫だから……!」
慌てて、猫たちを落ち着かせるように語り掛ける。すると、やっと猫たちが散開して思い思いに遊び始めた。
「驚きました……」
文字通りの驚きの後に、瞬き一つ。
綾花は、いつも以上に賑やかになった自分の部屋を目の当たりにする。これは流石に日常ではない。
「……どうしようか、クロワ」
困った末に。思わず、膝の上に座っていたクロワに話し掛ければ。
にゃ~あ。
クロワはいつも通りに綾花を見つめ、可愛らしい声で一声鳴いた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
冬眠
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年10月05日
参加申し込みの期限
2017年10月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年10月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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