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日の瞬きと共に
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【Jumping the sky】
「ふわ……」
走りながら、生あくびを一つ。
花盛りの春から緑沸き立つ季節の境目。その中のとある休日の朝、
志波 拓郎
はシーサイドタウンの道を走っていた。
「ねむい、けど……空気が、気持ち、いいんだよね……」
体力作りの一環でもあるランニング。
しばらく走れば、朝日が地面を離れ、ようやく建物の間から顔を覗かせた。
燦めいた透明感溢れる光が、拓郎の眼を刺し射貫く。
……しかし困ったことに、先程からずっと、拓郎の頭には眠気という友人が居座ったまま離れない。
大体、いつもこの季節であれば、ランニングをしている間に目は覚める。
しかし今日に限って言えば、どれだけ空気が澄んでいても、日差しがどれだけ眩しくとも、拓郎から眠気が出て行ってくれる気配がない。
「流石に……ちょっと、眠気が……取れない、な……」
昇り始めた日の光が、心地良く拓郎の身体を温めていく。
本当にこのままでは、走りながら眠ってしまいそうだ。
「(……日があたると暖かいのはいいんだけど、もっと目を覚まさないと怪我しちゃうな……)」
頭が眠気に囚われていても、拓郎の走っている速さは、陸上を専攻する運動選手のそれである。
そのスピードでは、不注意による自転車どころか普段は意識もしない段差、それこそ無意識に避けている小石一つに躓いても、今後に響くような大怪我に繋がりかねない。
「少し……気合い……入れないと……だめ、かな」
拓郎は、少し眠気を振り払うように、強く言葉に出して再びランニングを開始した。
拓郎の目に映る世界が、走ることで次々と切り替わっていく。走る視線の横には波ごとに光を細やかに反射する、広大な寝子ヶ浜海岸があった。
吹きつける潮風の心地よさを感じながら拓郎は走る。眠気は付きまとうが、先程に比べれば大分ましに感じられた。
進み行く景色が、朝日に次々照らされていく光景はどれも静かで、ほんの僅か『神々しさ、とかあるのならこういう事をいうのだろうか』と、そう思わせる非日常感を漂わせていた。
……恐らく、それの原因は『人と全く遭遇しなかったこと』これに尽きる。
人がいないと錯覚する街を、光だけが煌々と照し出していた。
「平日、だと……もう少し……人が、いるん……だけどな……」
最初こそは、拓郎もほんの僅か不安になったが。走り慣れてしまい、太陽も少しずつだが着実に昇っている様子に『決して自分が取り残された訳ではない』と理解して、それからはこの景色を満喫するように走っている。
しかし隣を見渡せば海が見える、その景色を独り占めしたかのような沿岸の道でのランニングは新鮮だった。
見ているだけでも、波が動く度に光の表情は変化する。光を通し、海が持っていた夜明け直後の濃紺だった色合いが、一部を綺麗なマリンブルーに染め上げている。
海は、拓郎の心を惹き付けた。
……海岸まで出て海を見たい。ランニングの途中ではあるが、その誘惑を止める人はいない。
しかも、まるでその境を一際曖昧にするように、境界線の役目を担う柵が一部壊れて抜け落ちている。
──ここを跳び越えて、一気に海岸の砂浜へ飛び込んだら、それはどんなに心地良いだろう。
幸い、拓郎にはその思いを叶える手段……ろっこんがある。
「(……競技じゃないし、今自分のろっこんがどうか知りたいし、いいよな、うん)」
拓郎は一つ気持ちを決めると、前後左右をきちんと確認して。そのまま壊れたガードレールを正面に、道一つ分後ろに下がった。
そして、まるで眠気と同じく意識を切り替える合図であるかのように、拓郎は軽く両手で頬を叩き。そこから自然な体勢よりほんの少し胸を反らして。
それから数秒と待つことなく、その動きを最初の基軸として、拓郎は一気に道路を助走路と見立てて走り始めた。
ランニングとは比較にならない、自分が後ろへと抜き去っていく風の量。一歩ごとに乗る助走のスピードに、拓郎の胸も一気に沸き立つ。
そして、壊れていた柵部分を一気に踏み切り──拓郎は、勢い良くその身を空に投げ出した。
拓郎のろっこん“テイクオフジャンパー”発動。
その様子は走り幅跳びと全く同じ。
ただ一つ違ったのは、
尋常ではない、圧倒的なスピードと圧倒的な滑空時間。
それは拓郎自身の予想すらも、遙かに超えていた。
「……エ?」
拓郎は、着地を予想していた、乾いた砂浜の中央を軽く飛び越えて、
「え……ちょっ……!?」
そして完全に海水が波となって行き来する、真っ只中の波打ち際へと、拓郎は思い切り足から滑り込むように着地した。
……追従するように、足が砂を削る感覚と、身体全身で浅い水を激しく打った波音が響く。
「……。
いててっ……って、あんなに跳んだのか!?」
何が起こったのか。状況理解に少しの時間を要したが、拓郎は振り返り跳んだ飛距離に、驚きがさらりと言葉に出る。
あれだけの跳躍をして身体が無事であるのは、陰ながらに働いたろっこんの進化能力である『跳躍中の身体強化』のお陰であろう。
拓郎が一息ついて下を見れば、砂地についた手も、腰から下の身体が完全に水に浸っている。
更には上半身の衣類も着地した際の波しぶきを目一杯に受けて、最早ほぼ全身がびしょ濡れと言っても過言ではなかった。
「……。
まあ……仕方無い、か……
ん……?」
濡れたのは諦める。
その代わり拓郎の正面に見えたのは、遮る物のない水平線から昇って間もない太陽が燦々と、波打つ果てのない海を輝かせている瞬間だった。
「──」
言葉をなくし、それに目を奪われる。
「(びっくりした……けど、朝の海ってこんなにきれいだったんだな)」
先程まで、ずっと連れ添ってきた眠気はもう遙か彼方の出来事だ。
今は、海の鮮明さが、太陽の鮮烈さが、ただひたすらに胸に響き心に残る。
服がこんなにも海水に浸っては、ランニングを続行しては流石に風邪を引くだろう。
遮る視界のない、せっかくの海景色だ。
拓郎は、今日はこの場でもう少し、朝日と海を眺めて心に焼き付けてから、桜花寮への帰途につくことにした。
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担当ゲームマスター
冬眠
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年10月05日
参加申し込みの期限
2017年10月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年10月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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