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日の瞬きと共に
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【いつでもいっしょ】
窓の外から、小鳥の囀りが聞こえてくる。
八神 修
は、星ヶ丘にある自宅の出窓を大きく開け放ち、差し込む太陽の光と共に早朝の空気を肺に大きく吸い込んだ。
「よし、今日も行くか」
修は、この一年毎日、日課として自身にランニングを課している。
始めたての最初の頃は、その体力はお世辞にもあるものとは言えず、寝子島の不可思議な現象においては、足を引っ張ることもままあった。
それが一年。
走る距離こそまだ長くはないものの、修の体力は高校男子の平均水準まで達し、今も休日で時間がある時には、継続して走る距離を伸ばそうと努力している。今の身体能力は、修の苦労の賜物なのだ。
今日も、修は机の上の写真立てに飾られた1人の少女の姿を手に取る。
ランニングで日常からの距離を伸ばすことは、半端ではない体力を消耗する──そんな時、
彼女の声は修を勇気づけてくれた。
励まし、応援してくれた。
もちろんそれは自己暗示であって、自分でも現金だなと少し呆れながらに思うけれども。
それでも。その応援だけで、元気が出る。走る距離を伸ばせるのだ。
「(──でも、あおいには内緒だな。出演料出ないし……)」
苦笑交じりに、いつしか微笑み掛けていた写真立てを、そっと机の上に置き直した。
休日。今日は散歩を兼ねて、柴犬のカーキーと一緒のランニングだ。顔を合わせれば元気に駆け寄ってくるカーキーの頭を撫でて、準備をして外に出る。
そして、今の自分の体調を客観視し、どれだけ走れるかを思案した。
「今日はどのコースで行こうか?」
今日は、一寸ならば長めに走れるかも知れない。それでもカーキーにルートを尋ねるのは、これが愛犬の縄張りチェックも兼ねているから。
きちんと、それに答えるように。カーキーはとある道へと軽くリードを引っ張った。
「よし、そっちだな」
その道は普段より距離が半分程度。一緒に走って、カーキーの縄張りチェックを終了し、修はまだ余力を残した状態で、もうすぐ家に戻る少し前で立ち止まる。
カーキーはまだまだ走り足りなさそうに修を見ている。これでまっすぐ帰ってはトレーニングにもならないだろう。とはいえ、ここからどこへ行くべきか。車通りもない静かな道でしばし修は思案に暮れた。
「ここから家の裏手に向かえば海が見えるが……実際に、カーキーが海岸で遊びたいようだったら、星ヶ丘を降りてシーサイドタウンの方に出なければならないし」
修はこれからの散歩先について、カーキーに相談するように話し掛ける。
「それならば、いっそ川の方へ──」
カーキーは、それらの言葉を聞いて『どれも良い』とばかりに目を輝かせて修を見つめていた。
これでは、いつまで経っても決まらない。修がふと困ったように、視線を低いカーキーから、通常の立ち上がった姿勢へ戻した所へ、
「……ん?」
心地良く、ふわりと太陽の光をまじえた風が吹き抜けた。
まるでそれを追い掛けるように、カーキーが修の負担にならない程度に軽くリードを引っ張る。
方角は川の方。この先には何があっただろう。修は少し不思議に思いながらも、カーキーの気持ちの任せるままに、走り出した。
◆ ◆ ◆
「こんな所に公園があったのか」
修が、カーキーに安全が確認できる範囲で、ほんの僅かに先導されように走り続けた先。
そこには一面を色とりどりの暖色で整えられた、アイスランドポピーが咲き誇る広い公園があった。
──一年を星ヶ丘で過ごしてきたが、この公園の存在は知らなかった。こんなところもあるのだと、修は僅かな驚きを隠さず、走るのをやめたカーキーと並んで公園に足を踏み入れる。
きちんと、設備用とおそらく同じように散歩する動物への誤食の配慮として、花畑と通路の間には低いロープが張られていた。
これなら安心して散歩ができるなと、修が辺りを見渡せば、やはりここはあまり知られていないのか、休日の朝に動物を飼っている家の多い星ヶ丘の公園にしては、人の数もまばらでそんなに多くない。
広々としていて、窮屈さも全くない。
しばらく歩いて、鋭さから包むような暖かさに変わった日差しと柔らかにポピーを揺らす風に誘われるように、修はカーキーと共にベンチで一休みすることにした。
この場所が公園の中央なのだろうか。見渡す限りに咲き乱れる暖かな色合いの花畑は、陽光と合わせてふわりと柔らかな風を伴って、一人と一匹を照らし上げた。
「陽の光が眩しいね」
この季節の朝は柔らかさと爽やかさが同列に存在している。
修が、透き通った青空を一度見上げて頷いてから、ゆっくりと目線を降ろした先。ふと、カーキーが何かの匂いを嗅いでいるのに気がついた。
「タンポポか」
修も視線を向ける。それは花のがくがこぢんまりとした、外来種ではない珍しいタンポポの在来種だった。
そのタンポポは黄色い頭が色鮮やかで、他の花には決して代わりの利かない可愛らしさがある……そう思いながら、タンポポとカーキーを眺めていたら、
ぱくりっ
「って、あっ」
カーキーはそれを満足そうに、文字通り『ぱくりっ』と口の中に入れて、幸せそうに食べてしまった。
タンポポには毒はなく、少量ならば犬用のハーブとして使用されることもある。
「……美味しいかい?」
心のどこかで観賞していた花であっただけに、カーキーの仕草には驚いたが、好きで食べてしまったなら仕方がない。
修は、心に湧く幸せな瞬間を感じながら、子犬の頃からずっと成長を見つめてきたカーキーの顔と体を、両手でもふもふと実感するようにわしゃわしゃ撫でた。
サイドポーチに入れていたペットボトルを、小さな紙皿にカーキーの分に取り分けて、残りを自分で飲みながら。大きく一息ついて、再び修は立ち上がる。
「それじゃあ、行こうか」
もう少し辺りを巡るか、それともゆっくり帰途へつくか。
どちらにしても、今日もとても良い日になりそうだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
冬眠
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年10月05日
参加申し込みの期限
2017年10月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年10月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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