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日の瞬きと共に
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【華と咲くには土壌は必須】
目覚まし時計すら、針を合わせて仕事をしつつも、うたた寝をしていそうな午前四時前。
日々の喧嘩に欠かせない健康の為。今日が休日である事も含めてがっつりと睡眠を取っていた
魚塚 源三
は、
「うおぉああ!?」
突如響いたフライパンをダイナミックに叩いたような声に問答無用で叩き起こされた。
側で雷が落ちたかのような驚きと共に跳ね起きれば、そこには源三の母親が、まだ暗い部屋の中、仁王立ちでこちらを見下ろしているではないか。
源三が何事かと思いつつ時計に目をやれば、時間はやはり午前四時を指す直前。
「なんだよお袋、まだこんな時間じゃねーか!」
源三が再び寝床にごろんと潜り込もうとしたところで、頭から布団を被る前に、部屋の電気がカチリと付けられた。
「今日は休みなんだから、もう少し寝かせてくれよ」
眠気から急激には醒めきれず、源三が布団に転がったまま思わずうなる。
しかし、源三の母親の言うことには、これから手伝いをして欲しいということだった。
「なにぃ?
今日は花多めに仕入れる予定だから手伝え?」
源三の実家は、花屋である。
筋肉隆々、豪胆無比をその心身に体現している源三にとっては、意外この上ないものであるが、それでもたまにその手伝いをする事もある。
客に怖がられたりすることもあるが、見た目の華やかさとは裏腹に、花屋は隠れた肉体系職業でもある。源三が手伝うことで、助かることは山とあるのだ。
「……しゃーねーなー」
源三は、身体を起こしカーテンを開けて空を見た。
外はまだ暗いが、雲らしきものは見当たらない。きっと今日は清々しい一日になるだろう。
「目が覚めちまった。天気いーだろうし、二度寝するのももったいねーから手伝ってやんよ」
◆ ◆ ◆
寝子島から、車で約一時間。
源三と母親は、関東でも一番大きいとされる花市場までやって来た。
花市場は、朝日が建物の隙間から鋭く差し込み始めた午前五時頃が一番混み合う。
建物の通路左右を、仲卸の店が所狭しと並んでいる。
今の時間は午前五時半。時間的に少し遅れて辿り着いたが、その盛況ぶりは、日常で通っているわけでもない源三の肌にもひしと伝わって来た。
「おーおー、相変わらず混んでんじゃねーか」
通路に、慣れなければむせかえりそうな程の、様々な花の香が漂っている。
この場所のどこかには、競り形式で花が売買されている所もある。しかし、それは大規模店舗の為のシステムであり、日常に見掛ける花屋というのは、大体が自分の足で仲卸の店舗を見て回り、そこで己の目に適ったものを購入していくのだ。
購入は母の目と、長年の勘、経験が頼りである。
花は一見で狙いを付けたものを、その場で購入する。
悠長に他の花と見比べても、戻ってきてその花が残っている保証など何処にも無い。その為、買い手は購入するだけ購入して、腕が疲れたら車へ戻り、花を置いてはまた市場へ戻ってくるを繰り返す事になるのだが──
そこで役に立つのが、鍛え抜かれた体躯を持つ源三の存在であった。
母が購入した花を次々に、痛めないよう余裕を持って軽々と持ち上げる。持ち上げても抱えても、まだまだ余裕がある源三の姿は花市場において、注目を集めるには十分であった。
また、今回花の数も半端ではない。源三の体力はまだ余り溢れているところだが、これ以上は抱えるスペース的に花を傷めるということで、数回ほど往復し。ようやく運べる車の容量の殆どを埋めた所で、源三はようやく母の満足げな言葉を聞き頷いた。
「うっし、これで仕入れる花は全部か?
本当にかなり多めに仕入れたんだな、何かイベントでもやるのか?」
源三がずっと固定していた腕を回しながら尋ねると、どうやら実家の店近くにあるコンサートホールで、オーケストラの演奏会をやるとのことだった。
確かにそういう時には、一聴衆が出演した演奏者に届ける為に、花が大量に買われていく。鮮度のある花はなかなか事前に準備しておけるものでもない為、そういう時は店の花が一気に無くなってしまうのだという。
「なるほど、そーいう事情か。
つーかうちもよ。そういうのも大事だけどよ、なんか他人任せじゃねーのやりてぇよな」
大型車両に存在感溢れる形で積まれた花々を見ながら、源三が両手を組んで頭をひねる。
「そういや他の店舗でチューリップフェアなんつーのもやってたよな、うちも対抗するために何かの花でフェア開くっつーのも悪くねぇか」
『おお、これ結構悪くねぇんじゃないか?』そう顔にも出た源三へ、それを褒められる前に目に入ったのは、母の滅多に見ることのない驚いた顔だった。
「……なんだよお袋、俺だって家の事たまには考えるんだぜ?
店が潰れたら困るのは俺もなんだからよ」
そう、それは源三にとっては、至極当然のこと。
いつもではないが、源三はたまにではあるがきちんと家との在り方について考える。
実家が、母がきちんとしているからこそ、源三は喧嘩に明け暮れることも、情熱を傾けることもできる。
それを考えれば、毎日は無理でもたまに手伝うことくらいは悪くない。むしろきちんとこちらの、日常からの義理を果たせるのだから良い事柄であるとも思えるのだ。
「そうだなぁ、もう少し季節が夏になったらひまわりフェアなんつーのもいいんじゃねーか?
今日の日差しのような日にやりゃ花好きな客に受けると思うぜ」
──源三は今日、朝日が差し込んで来た瞬間から、少しずつ昇り来るのをずっと目にしていた。
明るく、人に元気を与える眩しい光。
きっとその日に行われるひまわりフェアは、手にした客にサンフラワーの名に相応しい明るさを伝えるに違いない。
しかし源三は、思い付きながら口にした内容に未だ驚きを隠さないでいる母の様子に、何だか突如妙な恥ずかしさを覚えて。
源三は「時間もまだあるから俺はもうちょい花見て回ってみるぜ」と言葉を置いて、車の駐車位置だけを覚えて、再び逃げるように花市場の方へと歩き出していった──
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
冬眠
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年10月05日
参加申し込みの期限
2017年10月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年10月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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