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<終章>いぬねこの国
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「しょうぐん様。
貴方のお話を聞かせては貰えませんか?
過去に起こったことや、貴方の想いを」
犬のしょうぐんは、心重たそうに
花風 冴来
に目を向けたが、その重たさに負けるように再び沈黙を纏って目を伏せる。
「私達はその為に此処へ来たの。
それを聞けないままでは国民達も納得なんて出来はしない。
だからどうか、お願いします」
『──私はもう、悲劇は見たくないのです──』
言外に乗せられた冴来の願い。僅かな雰囲気の変化から、犬のしょうぐんはそれを察した。
静かな冴来の目にはそれだけの力があった。その瞳には『ただの平和だけを映してきたわけではない』事を如実に物語っていたから。
「娘、この話は恐らく、いぬとねこには届きはしまいワン。
そのように……おそらくはねこのと我が『理想として作った国』の住人だからだワン。
それでも、話せ、と」
「将軍様。王様……言わなければ届く以前の問題です。
どうか」
そこに、
日暮 ねむる
が、慎重にその心を促す。
「ならば──話をするべきか。
ねこの。お前ならばどこから語る」
「名前が出なければ、そのまま会話はばっくれようとしてたんニャがニャ。
仕方ない、互いの記憶を合わせるように話せば抜けもニャいだろう」
それを合図に、
今までの会話も克明に写していた
斉田 珠喪
が、改めて既に冒頭数ページが埋まった本と筆記具を整える。
そうして、いぬとねこのトップは、今まで寝子島の世界の人にのみ話していた事柄を、初めて自国の民に話し始めた。
戦争。人同士の命を奪い合う争い。
血みどろの地面に、強奪略奪、兵士も民も関係ない無差別な人殺し──それは、今までかつて無い禍々しさをもって語られた。
当時『王』であった者達が、淡々と語る。
しかし話される言葉が多くなるにつれて、そのあまりの衝撃に、どんどんとその毛むくじゃらな顔からも分かる程に血の気が引いて倒れるいぬねこが続出した。
この世界のいぬねこ達にとっては、全くいわれの無いことだった。遠くは、千年程度前の先祖の行動に当て嵌まる。
だが、ショックだったのだ。永久に続いていくのだと信じていた平和が、そんな残酷な歴史の上に立っていたなんて。
「な、な、にゃんと……!」
会長も驚きを隠せない。
先祖のやったことで自分達は悪くない、と言い聞かせられれば良かった。しかし、いぬとねこはそこまで心の無い生き物ではなかった。
いぬとねこの頂点に立つ存在の言葉は、容赦無くその胸を抉っていった。
「そ、そ、そんなの全部でたらめだわん! 証拠がないわん!
中立共存の会を瓦解させる為に、二匹は敢えてそんな嘘をついてるんだわん!!」
話の途中で、いぬきちが吼えた。
いぬとねこのトップが語るのを止める。いぬきちの言葉に──やはり、理解はされないのであろう、と言わん様子で。
「王さま……!」
「もう良い、アヤカ。
吾輩は疲れた。確かに証拠はない。そう言われればそこまでニャ。
こんな不毛なものを誰も聞きたいとは思うまいニャ。それならば大人しく、塔にでも洞窟にでも封印され──」
「──ちょっと待ちな」
そこに、割り込む声が響いた。
「ほら、いぬねこ共。
遅くなったが──その話の当時を知る『当事者ではない』第三者の生き証人だ」
階下はバーベキュー効果で殆どいぬねこがいない。その為、邪魔者もなく
夜海霧 楓
は一匹の老いぬを連れて姿を現した。
「長老!!」
いぬの国では有名なのか、二階にいたいぬの殆どが一斉に集まった。
今の話は本当なのかと問い詰められると、長老は現状に起こっていることを理解し、覚悟を決めたように集まったいぬねこ達に話し始めた。
不審、諍い、争い、そして戦争へと向かった経緯。
最後に、この世界の形へと辿り着いたいきさつまで。
「にゃ、にゃん、と……」
中立共存の会の会長が震えている。完全統治されてきた現実では有り得ない平和の中で育ったいぬねこには、それで震え上がるには充分だった。
「でも! でも、どこにそんなこと書いてあるわん!
全部長老が脅されていて、でまかせの可能性だってあるわん!」
今の状況下では、いぬとねこの中立共存を目指す会は解散に追い込まれてしまうかも知れない。そう思ったいぬきちが必死に縋りつくように会長に訴え掛ける。
「なら、こちらを見るが良かろうて」
あふれるショックに、いぬねこ達が地面に伏して震え上がっている。
そうでないいぬとねこ、会長といぬきちに、
斉田 珠喪
は自分の側に置いていた、一冊の手書きでしたためられた書を指し示した
「わらわ『まったく無関係な異界の者』がこの世界の可能な限りの情報をまとめたものじゃ。こちらが全く知らぬ民話なども盛り込み済み。あいにくねこ側しかないが、『会長』が読む分には問題ないじゃろう。
ここに載っている民話が正しいか確認してから、今語られている事象に目を通せば、その王に関する真偽も出来事も分かりやすくなるじゃろう。わらわにしてみれば、同列じゃからな」
会長が慌てて本を捲る。
そこにはねこの国にはなじみ深い、民話や童謡などと並んで、この国の興りが明確に記されていた。
それは、今ねこといぬの頂きに千年近く立ち続けたものが話した内容と、ほぼ同一のものが書かれていた──
「初めは、私たちの祖先である、人間のニ国が殺し合いを始めたから、それを止めようと……」
いぬとねこのトップは『もう話す理由はない』とばかりに答えなかった。
しかし、
綾辻 綾花
と
恵御納 夏朝
は、肯定を代弁する為に、力一杯に頷いた。
そして、楓は少し離れたところ、座布団に座る犬のしょうぐんの傍に隠れるように、そちらを覗き見ていた
トワ・E・ライトフェロゥ
の姿を見つけ出した。
ふと目に留めた、職業柄その側にトワを縛るには丁度良いと分かるだけの紐を見て、楓はこの場でトワが捕まっていた事を瞬時に理解する。
「あほひめ……お前な……」
「カエデ! こ、これは──これは事故マス!
『不良の事故』デス!」
「おう『不慮の事故』より適切じゃねえか。
──おい」
「ひゃ!」
その一瞬低く。そしてどす深く響いた声は、震え倒れていないいぬねこ達の心臓を、恐怖でわしづかみにした。
「こいつは今回の件とは関係ねえから、返して貰うぞ」
否だとは、絶対に言わせない声。その迫力はいぬねこ達から見事に選択権を奪い取った。
「は、はいだわーん!!」
「分かったにゃー!」
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シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年10月21日
参加申し込みの期限
2017年10月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年10月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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