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4月の☆ハッピーバースデー
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●4月12日 ―
東条 あんず
のBirthday―
小学生にとって、4月は希望に胸が膨らむ月だ。
しかし同時に、不安と悩みを感じる時期でもある。
新学年の担任は、どんな先生だろう?
新しいクラスで、友達が出来るだろうか?
学校の勉強に、ついていけるだろうか?
楠木 ゆきの
も、そんな4月の悩みを抱える一人だった。
「困った……どうしよう……」
もっとも、ゆきのの悩みの種は学校とはあまり関係がない。
親友の
東条 あんず
の誕生日が明日に迫っているのだ。
寝室の天井を見上げてあれこれとプレゼント思い描くが、ゆきのにはどれもピンとこなかった。
「プレゼント……何がいい、かな……」
あんずの大好きなもので、真っ先に思い浮かぶのは「
料理。ただしピーマンを除く
」だった。
あんずはスポーツが得意で、よく動き、よく食べる、そんな少女だ。
故に、心をこめて作った料理、例えばケーキとかなら、素敵なプレゼントになるだろう。
だが、ゆきのは即座に、料理の案を却下した。
「食べ物は、危険だし。……ゆきの、美味しいの作れない」
ゆきのは、壊滅的に料理が下手だった。俗に言うメシマズという奴だ。
レシピ通りに作ろうとしても、何故か出来上がるのはおぞましい代物ばかり。
『ケーキに、タコ……混ぜる。たこ焼きみたいで、きっと美味しい……新感覚スイーツ……』
そういって
全力で止められた
記憶がフラッシュバックし、ゆきのは顔を曇らせた。
「幼馴染だと、毎年あげてるから……逆に、困る」
店で買う選択も考えたが、そもそも、食べ物はこれまでに幾度も贈っている。
毎回同じプレゼントでは、何となく工夫がないとゆきのは感じていた。
「同じものは、贈りたくない……でも、いいのが思い浮かばない……困る」
素敵なもの、喜んでくれそうなもの――
思いつく限りの品々が、ゆきのの脳裏に浮かんでは消えてゆく。
ノートにあれこれと書き出してみても、あんずの喜ぶ顔が、どうしてもゆきのには浮かばない。
「困る」
結局ゆきのは何も決められず、時間だけが過ぎていった。
焦りばかりが募る中、ゆきのはふと名案を思いつく。
困った時に頼りになる年上のおねえさんの顔が浮かんだのだ。
渡辺 美里愛
。彼女に聞けばいい。
「うん……ミリアにメール、してみようかな……」
ゆきのは藁を掴む気持ちで、枕元のスマホに手を伸ばした。
翌朝。
「おはよーユキちゃん! 相談ってなにー?」
ゆきのが浮かない顔で通学路を歩いていると、背後から美里愛が声をかけてきた。
「ミリア……ゆきのは、祝えない。助けて」
ゆきのは暗く沈んだ顔で振り返ると、縋るような視線を美里愛に送る。
「んんん? どうしたのかな?」
「……う……困る。祝えない……」
ぼそぼそと小声で呟くゆきのの声を聞いて、相当思いつめていると美里愛は感じた。
「何かあった? 悩み事?」
「うん。あんずの……誕生日」
「そっか、アンちゃんの!」
美里愛は得心して、ぽんと手を鳴らす。彼女にとっても、あんずは大事な友達だ。
「いいよ、ミリアも手伝う!」
「……ほ、ほんとに? ……ミリア、いいの?」
ゆきのが顔を輝かせる。
「もちろん! ミリアも
この前
のお礼、したかったし! だからもうちょっと詳しく聞かせて?」
「……ミリア、ありがと」
肩を並べるように通学路を歩きながら、ゆきのはぽつぽつと話し始めた。
大事な友達であるあんずに、素敵なプレゼントを贈りたいこと。
いいものは沢山思い浮かぶけど、決めようとすると迷ってしまうこと。
あんずの誕生日は今日で、もう時間がないこと。
だから、何とかしてミリアに助けてほしいこと。
でも料理はゼッタイ無理。
無理。
ゆきのの話は、要約すればそういう内容だった。
頷きながら聞いていた美里愛は、腕を組んでおもむろに答える。
「なるほどねー。それなら、答えは簡単だよ」
「本当? どうすれば、いい?」
「シーサイドタウンのアウトレットモール! あそこで捜せばいいんだよ!」
美里愛は言う。考えても答えが出ないなら、行動あるのみ。
何でも揃うアウトレットモールなら、思いもしないプレゼントが見つかるはずだ、と。
「……確かに。ミリアなのに、すごい。さすが中3、年の功」
それを聞いたゆきのは、尊敬のまなざしで美里愛を見上げた。
ありがと。ミリア、頼りになる――
そんな感謝の言葉を顔に張りつけて、目を輝かせる。
「へへーん、そうでしょー! ミリアおねーさんだからね!」
「じゃあ今日、一緒に……いい?」
「いいよー! じゃ、放課後に駅前でね!」
恐る恐るといった様子で問いかけるゆきの。
任せなさい、と請け負う美里愛。
そんなふたりを、背後から呼び止める声があった。
「あれ? あんなところにゆきのとミリアがいるぞ! おーい!!」
元気いっぱいに体と声を弾ませる、小さな可愛い少女――
あんずだった。
(ダメ……今、来ちゃダメ……!)
ここで知られてはまずいと、ゆきのの顔が凍りつく。
そんなゆきのの思いとは裏腹に、あんずは軽い足取りで駆け寄ってきた。
(あんず、来ちゃった。内緒、だから)
「オッケー。……あれー、アンちゃんだ! おはよー!」
美里愛はゆりあに小さく目配せすると、笑顔であんずに手を振った。
鉢合わせたのは、あくまで偶然。そんな態度で。
「二人で何話してるんだ!? 混ぜて混ぜてー!」
「……あんず……じ、邪魔。え、えっと……ど、ど、どっか行って」
「えーー!! うちもお話したーい!!」
ゆきのは険のある声であんずを遠ざけようとするも、その試みは失敗に終わったようだ。
目を泳がせ、あたふたするゆきのに対して、あんずは会話に混ぜろと迫ってくる。
「なーゆきの、なに話してたんだ? すごく気になる!」
「あ、あわ、あわわわ……え、えっと、それは」
「今ねーしりとりしてたの! でもミリアまけちゃった! 次はアンちゃんもいっしょにやるー?」
すかさず美里愛が助け舟を出してきた。
「そっかー、しりとりか! いいぞー、まけないぞー!」
「アンちゃん、よろしく! そしたらねー、『あ』から始めよっか! はい、ゆきのちゃん!」
「えっと……あ……あ……あんず、た、誕生日おめでとう……」
「おー、嬉しいな、ありがと! えーと、そしたら『う』か! えーっと……」
のんきに笑うあんずを見て、ほっと胸を撫でおろすゆきのと美里愛。
学校にいる間に、回る場所をスマホでリストアップしておこう――
そう、ゆきのは思った。
放課後はあっという間にやって来た。
アウトレットモールは日用雑貨から流行の衣類、書籍から電化製品まであらゆるものを売っている。
リストに沿いながら、モールのあちこちを歩き回る美里愛とゆきの。
ぬいぐるみ専門店の前にさしかかった時、ゆきのが店のウィンドーを指さした。
「ミリア、あれ……チビそっくり」
「アンちゃんのワンちゃんに? どれどれ……あ、ほんとだ!」
美里愛は、ウィンドーの真ん中に陳列された商品に目をとめる。
ふわふわの毛並みに、大きな耳。ゴールデンレトリバーを模したぬいぐるみだ。
あんずが抱えて眠るのに、丁度よさそうな大きさだった。
「可愛い! ちっちゃいチビだからチビチビだねー!」
「これが……いい。……けど……お金が……」
ゆきのはカバンから取り出したサイフを覗いて、表情を曇らせた。
「……ミリアも……一緒に買ってくれる?」
「そっか、いいよ! 二人からのプレゼントだね!」
「……ありが、とう。……あんず、きっと喜んでくれる……」
包装された包みを受け取ったゆきのの表情は、自信に満ちていた。
彼女の脳裏には、プレゼントに喜ぶあんずの笑顔が映っている。
今まで浮かんだどの笑顔よりも鮮明で、温かかった。
程なくして合流した3人は、あんずの家で遊ぶことになった。
時刻は3時を回ったころ。あんずの両親は留守のようだった。
「チビただいまー!! ゆきのとミリアが来てくれたぞ! 大人しくするんだぞー!」
「……お邪魔、します」
「チビー、こんにちはー!」
「ワウ」
見知った訪問客に、あんずの愛犬は元気に挨拶した。
どうぞごゆっくり――人間だったら、そんな風に喋ったに違いない。
(ゆきのとミリアはお客さんだし、うちがちゃんともてなさないとな!)
もてなしといえばお菓子。少なくともこの日、あんずはそう決めていた。
「ジュースとか持っていくから部屋で待ってて!」
あんずは早速ふたりを自分の部屋に案内すると、胸を張って高らかに宣言した。
チビを引き連れ、居間の冷蔵庫を観音開きにするあんず。
整頓されたジュースの棚を爪先立ちで漁っていると、未開封のビンが目に留まった。
「オレンジジュースがある! うちの誕生日だからかな? ラッキー!」
テーブルのトレイに、ジュースとコップが3つ。
クッキーひと袋に、皿が3枚。
こうして、おもてなしの支度は整った。
「これでよし。おやつは……持てないからチビ持って!」
「ワウ」
「よーし! えらいぞー!!」
チビをギュッと抱きしめて、あんずは部屋へと戻っていった。
「さー、今日は何やる!? うちはゲームしたい! にゃんこの森とかどうだ!? 通信もできるぞー!」
「いいよー、ならミリアの村においでよー! 今ねー、かわいいにゃんこさんがいっぱいいるんだよー!」
「……楽しそう。ゆきのも、一緒に、混ぜて」
バッグの中から端末を取り出すゆきのと美里愛。
ジュースのふたを開け、ふたりのコップに注いでいくあんず。
宴はまさにたけなわだ。
「アンちゃん、ありがとー! いただきまーす!」
「……クッキー、美味しそう」
「おー! ふたりとも、えんりょするな! じゃあまずは、ミリアの村に行くぞー!」
こうして3人の時間は過ぎていった。
そして――
太陽の足が海にかかり、夕方のチャイムが鳴ったころ。
「アンちゃん! 今日はアンちゃんに、とってもいい話がありまーす!」
遊びが一段落したのを見計らい、美里愛はあんずに話を切り出した。
「お? いい話? なんだなんだ!?」
「はい! ミリアとユキちゃんからプレゼントだよー! ほら、ユキちゃん渡してあげて!」
「……あんず。これ……開けてみて」
「え? うちにプレゼント? 本当かー!?」
ゆきのから包みを受け取ると、あんずは大喜びで包みを開いていった。
「わー! すごい! かわいいぞー!! ふたりともありがとう!! 」
中から出てきた犬のぬいぐるみを見て、あんずの赤紫の瞳がルビーのようにキラキラと輝く。
最高のプレゼントをありがとう――そんな笑顔だった。
「本当に、ありがとう!! 大事にする!!」
「誕生日おめでとう、あんずちゃん!」
「おめでと……あんず……」
喜びのあまり、ぬいぐるみを抱きしめて転がるあんず。
あんずの誕生日を祝福する、ゆきのと美里愛。
そんな彼女たちを、無言のチビがそっと見守っていた。
あんず。ゆきの。美里愛。
3人はこれからも、ずっと友達だ。
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3人まで
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日常
NPC交流
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年10月02日
参加申し込みの期限
2017年10月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年10月09日 11時00分
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