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●4月14日 ―
志波 拓郎
のBirthday―
メイド喫茶「ボヌール」。
この店で働く者は、等しく次のルールを守らねばならない。
客に正体を悟られぬよう、変装して勤務すること。
店内では、スタッフを呼び合う名前すら、本名ではない。
謎のベールに包まれたメイド達がもてなしを尽くす、秘密の園。
そんなボヌールに、白百合のようなメイドがひとりいる。
「おかえりなさいませ、ご主人様」
「誠心誠意、ご主人様に尽くします」
「またのご来店、心よりお待ちしております」
よく通る澄んだ声に、気品ある身のこなし。
腰まで垂れた、ストレートロングの黒髪のウィッグ。
だが、何より人を魅了するのは、その笑顔だろう。
一度目にすれば、少女の笑顔は思い出の中でますます美しくなってゆく。
あの笑顔をまた見たい。
そう思って、今日もボヌールに足を運ぶ客は後を絶たない。
メイドの名は『一二三』。
本名を、
高梨 彩葉
という。
***
四月十四日、夕刻。
この日、彩葉は恋人の
志波 拓郎
と一緒に、シーサイドタウンでショッピングを楽しんでいた。
「拓郎、こっちこっちー!」
「……ああ」
弾む声で飛び跳ねる彩葉。茶色のクセっ毛をわしゃわしゃと揺れた。
そんな彼女の後を、寡黙な拓郎がそっとついて歩く。
時刻はちょうど16時を回った頃。
デートを兼ねた買い物を済ませ、どこかで一服しようというところだった。
「ねえ拓郎、ボヌールに行かない?」
「あのメイド喫茶か……そう、だな……どうしよう……」
「拓郎、お気に入りの子って誰かいるの?」
「い、い、いや……そんな人は……まったく……」
拓郎はしどろもどろになって、真っ赤な顔でかぶりを振った。
そんな彼に、彩葉は謎めいた笑顔を浮かべる。
「ふふふ、なら決まりだね! レッツゴー!」
こうして彩葉に手を引かれ、拓郎はボヌールへと向かった。
そして数分後。
注文したカフェオレを飲みながら拓郎が彩葉と雑談していると、
「失礼しますご主人様♪」
「ご主人様、こちらの女性を、ちょっとお借りしますね♪」
「……え?」
店員のメイドたちが、彩葉の席を取り囲むように立っていた。
「あの……ちょっ……え?」
「大丈夫です、ご安心ください。それでは♪」
「えっ、ちょっ、助けて拓郎!」
両脇を固められ、あっという間に裏へと連れて行かれる彩葉。
思わず席を立とうとする拓郎を、メイドの1人が押しとどめた。
「心配御無用です、ご主人様。少しだけお時間を下さい」
彩葉が連れて行かれたバックヤードでは、同僚のメイド達が待っていた。
「どーも、お疲れ様です♪」
「皆どういうこと!? これじゃサプライズが台無しだよ!」
彩葉はテーブルの上に用意されたケーキに、視線を送った。
拓郎の誕生日を祝って、彩葉が前日に作った特製だ。
事前に店長に土下座までして、頃合いを見て出してくれと頼んでいたのに。
「すみません、一二三さん。実は、店長から伝言を預かっていまして」
メイドのひとりが、メモを読み上げた。
「『ケーキを彼にお出しできるのは、貴女だけ』。要約すると、そう書いてあります」
「……えっ?」
面食らう彩葉の前に、同僚たちがメイド衣装を運んできた。
普段彩葉が使っている衣装に、猫耳のオプションまでついている。
「彼、ずっとメイド服に視線がいってますよね。あれって――」
同僚のメイドはいったん言葉を切って、彩葉を見つめた。
「アナタに来てほしいって事ですよぉ♪」
いっぽう恋人を目の前で拉致された拓郎は、心ここにあらずといった調子だった。
「あの……本当に……彩葉さんは……大丈夫ですか……」
「ご安心ください、ご主人様♪」
それとなく彩葉をどうしたか尋ねてみるも、目の前のメイドは取り付く島もない。
(彩葉さんを助けに行くべきか? いや、しかしメイドさんに暴力を振るうわけには……)
拓郎の考えは、次第に物騒な方向へと向いてゆく。
と、そこへ――
「拓郎、ハッピーバスディ!」
「い、彩葉さん!」
店の奥から聞こえた彩葉の声に、拓郎は目を輝かせて振り向いた。
「本当に、無事でよか……って、ええええ!?」
だが、彼の両目に浮かぶ安堵は、すぐに驚愕に取って代わる。
彩葉が、メイド衣装に身を包んで、ケーキを抱えて戻ってきたのだ。
自分のために。しかも猫耳で。
(いや嘘だろ? 嘘だよな? そうだ、これは夢だ)
拓郎はおもむろに自分の頬を叩き、カフェオレを一気にあおってみた。
だが、メイド姿の彩葉は消えなかった。
カフェオレは熱く、苦かった。
どうやら夢でも幻でもないようだ、そう拓郎は解釈した。
「やった、サプライズ大成功!」
「サプライズか、びっくりした……でも、すごく嬉しい……」
彩葉のケーキは、スタンダードなバースデーケーキだった。
真っ白いクリームでデコレートされたケーキの上に、つやつやと輝く赤いイチゴ。
台の真ん中には『拓郎、誕生日おめでとう』とプリントされたチョコプレートが鎮座している。
「はい。あ~ん」
彩葉はケーキを綺麗に切り分けて、そっと拓郎の口に運んでくれた。
店員と客の見ている前で、さすがにこれは恥ずかしい。
(彩葉さんがここまでしてくれたんだ、恥ずかしがってる場合じゃない……!)
拓郎はほんの少し躊躇したのち、覚悟を決めた。
「あ……あーん」
「美味しいですか、ご主人様?」
「……はい。美味しい、です。最高です」
メイド口調でニッコリと笑う彩葉。
拓郎は真っ赤な顔を俯かせ、そっと口を開く。
彼の頭は先ほどから、恍惚で茹ったままだ。
「もう一口……あーんで、お願いします」
「沢山あるから、好きなだけ食べて下さいね」
「はい……」
至福だった。このまま死んでもいいと拓郎は思った。
(彩葉さんの手作りケーキ……最高の一日だ……!)
こうして、拓郎と彩葉のボヌールでのひと時は過ぎていった。
寮の入口に着いた時には、日はすっかり沈んでいた。
「拓郎、誕生日おめでとう。これ、プレゼント」
つないだ手をそっと放して、彩葉はバッグからプレゼントを取り出した。
それは、深い紺色に星をちりばめた絵が描かれた、小さなステンレスの水筒。
部活中の水分補給にと、彩葉が選んだものだった。
「それと、もう一つプレゼントがあるの」
「なんだろう……すごく、楽しみ……!」
「拓郎、頭にゴミがついてるよ。しゃがんで、取ってあげる」
「……ん? ああ――」
チュッ。
膝を折った拓郎の唇に、彩葉が唇を合わせた。
「誕生日おめでとう、拓郎!」
「……う…… ……」
「拓郎?」
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
「そ、どうしたの拓郎!?」
「走る……! 走ります……! 嬉しい、から……!!」
感動、感激、歓喜……
身体の奥から湧き上がってくる感情に突き動かされ、拓郎は走った。
春の風を切り裂くように、夜の寝子島を走った。
「彩葉さん……! ありがとう! 最高の……誕生日だ!!」
そして、跳ぶ。
渾身の助走をつけた拓郎のろっこん、『テイクオフジャンパー』で。
「ちょっと、やだ……拓郎、恥ずかしい……」
大声で自分の名前を叫んで宙を踊る拓郎を見て、彩葉は思わず両手で顔を覆った。
同時に、そんな彼を見ていて、彩葉はこれ以上ない胸の高鳴りを覚える。
「ありがとう、拓郎。大好きだよ」
春の夜空に浮かぶ月が、拓郎と彩葉を優しく照らしていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
坂本ピエロギ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年10月02日
参加申し込みの期限
2017年10月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年10月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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