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土掘り妖精の宝物 ~或いは、貴方の為の埋蔵品~
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新田 亮
の喉を、もう何度目になるかわからないため息が震わせる。
「はあ……」
「兄さん! もっとキビキビ掘る!」
ぴしゃりと言ったのは、亮と同じくスコップで地面を掘っている
新田 樹
だ。
「はいはい。……掘ればいいんだろう、掘れば」
「わかればよし! ふふ、何が出るかな~♪」
ややグロッキーな亮とは対照的に、樹はいかにも楽しげだ。
「無くしたものじゃなくって、埋蔵金とかロマン溢れる物でも良いよね!」
なんてことを、手は止めないまま、光が弾けるような声で言う。
亮は、またため息を零した。
――噂の真偽を確かめられるし、穴掘りは体力作りにもなるよ。
樹は尤もらしくそんな理由を並べ立てて、亮を無理矢理この仕事に駆り出したのである。
(我が妹ながら、樹にはこういうところがあるんだよな……)
またもため息が口をつきそうになった、その瞬間。
「……ん? 何か見えてきたな……」
2人で掘り進めた穴の中から、ちらと光のようなものが覗いた。
ざくり、亮がその全容を確かめようともう一掘りすれば、
「……何だ?」
現れたのは、ふわふわとした光の塊のようなものが2つ。
「凄ーい! 噂は本当だったんだね!」
「ああ。みたいだな」
言い合って、兄妹はそれぞれに、双子のような光の塊を手に取った。
「わ……」
光が、2人の中に緩やかに吸い込まれるようにして消えていくのに、樹が声を漏らす。
光の塊が消えた後で、亮は知らず、ぽつりと音を漏らした。
「師匠……」
光の塊が2人にもたらしたのは、亮と樹にとって忘れられない人に纏わる思い出だった。
その人――師匠のことを忘れていたわけでは、勿論ない。
ただ、師匠に関わる何でもないような事柄が、光の塊を手にした瞬間、頭を過ぎったのだ。
彼が身近に健在だったならば、瞬き一つの間に忘れてしまうような、ごくささやかな記憶。
そんなことを思い出して、だから胸に、その人の顔や声までもが自然と思い起こされた。
「……師匠が今の私を見たらさ」
「ああ」
「前より綺麗になった、とか、後10年したら付き合おう、とか言うかもね」
「いかにも師匠が言いそうな台詞だな。後者は俺が全力で阻止するが」
「私は、贅沢させてくれるなら構わないけどなぁ」
樹の言葉に、亮は渋い顔を作る。
その表情を見て、樹はきゃらきゃらと笑った。
「で、兄さんに、相変わらず幽霊嫌いなのか、とか、彼女は出来たのか、とか聞くよ」
「幽霊嫌いは克服した」
「ほんとかな~? で、彼女の方は?」
「あんまりふざけるなよ……」
呆れた調子で零す亮の様子にまた笑って、樹はふと、夜の空を仰ぎ見る。
亮も、それに倣うような形になった。
(やれやれ。まさかこういうふうに、師匠のことを思い出すことになるとはな……)
口調は粗野だが、明るく茶目っ気のある人だった、とその人の笑顔を想う。
茶色の髪を肩に掛かるほどの長さにしていて、遊び人、という言葉がよく似合った。
(酒と女が好きで、トラブルばかり起こして……けど、教え方は上手かった)
亮のボクシングの礎は、師匠から教わったものだ。
恩師、と言って差し支えのないその人は、お手玉などの芸なんかも亮に教えた。
爛れた生活を続けるうちに病気を得て、30代後半で命を落とした師匠――。
(師匠は、俺の成長を認めてくれるだろうか)
願わくば、そうあってほしい。そんなことを思った。
夜空を見上げたまま物思いに耽る亮の姿をちらと見遣って、樹もまた頭上へと視線を戻す。
(なんていうか、波長が合う人だったんだよね)
それはお互いにとってのことだったようで、樹が時々訪ねていくのを、師匠は拒まなかった。
樹の自由さ、奔放さは、少なからずその人の影響を受けてのものだ。
そして――樹は師匠に、淡い恋心を抱いてもいた。
(歳の差もあったし、師匠ったら女癖が悪かったし、口にしたことはなかったけど……)
それでも、こうして思い出に触れると、考えずにはいられない。
(本当に会えたらよかったのに、なんて)
考えながら、けれど樹は立ち上がる。
「――さて。噂の真偽も確かめられたし、帰ろっか!」
「……ああ、そうだな」
応じた亮も腰を上げて、2人は、思い出を胸に抱えたままどちらからともなく歩き出した。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
巴めろ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年09月29日
参加申し込みの期限
2017年10月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年10月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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