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- 00月00日生 00歳
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キャットアイランド ～詳しくはウェブでね♪～
●Access error●
夢だと思って思いっきり歌った後、白浜 渚はそれが実際に仮想世界の中であった出来事だったと知った。
普段の渚からすると、眼鏡を取って華やかな衣装を身に纏った歌姫の姿の方が変装のようだけれど……Cat Islandの中でなら、いつもの自分を誰も知らないし思いっきり歌える。
それなら、今度は始めから目の覚めている状態で行ってみよう。
渚は自宅のパソコンに相対し、不届き者対策も兼ねる為、直接ではなくプロキシサーバーを介してアクセスを試みようとした。
ところが。
「これも……ダメですか」
エラーを吐き出したCat Islandのクライアントの画面に、溜息をついた。
公式のウェブサイトにはアクセス出来るものの、いざクライアントを開いてログインしようとすると何度試みても尽くはねられてしまう。
別のプロキシに切り替えてアクセスしてみても、結果は同じ。
そして。
（どんな便利ソフトも、使えなければ意味がないな）
とあるネットカフェの個室で作業を行っている草薙 龍八も、同様の症状に陥っていた。
龍八はラッキョウのロゴが有名なソフトを使い、匿名でCat Islandにアクセスしようとしていたのだが、この匿名化ソフトは無作為にプロキシサーバーを選んでアクセス先に接続するもの。
面倒なプロキシの選定をせずに簡単に接続出来るのが利点だが、それが落とし穴でもあった。
二人とも失念していたか、そもそも知らなかったのだろう。
来月からは関東全域に範囲が広がるとはいえ、当初Cat Islandが『寝子島限定』と謳われていた事を。
現状では寝子島か広く見ても神奈川の一部からアクセスしていると判別出来なければ、弾かれてしまうのだ。
（仕方がないか……）
龍八も手動で、渚と同様アクセス出来るプロキシを探す羽目になった。
無数に並ぶリストの中から選ぶには手間が掛かり、内心眉を顰めキーを叩く。
ようやく寝子島で公開されているサーバーを発見し、ログインを試みる。
入れるには入れたもののプロキシの宿命か、読み込みが遅い。
ただ、ダイブしてしまいさえすれば、回線がどんなに重くとも関係なく快適に動ける事は分かった。
しかし。
彼はいつもの如く事件を引き起こそうと目論んでいたのだが、ここでCat Islandなどのメタバースや主にMMO RPGのような集団でアクセスして遊ぶ媒体の構造が立ちはだかる。
龍八は、マネキンの思考ルーチンのソースを確認して改竄し、『全てのマネキンが一定の潜伏期間を経て、一斉にスカートめくりとズボンおろしを始め暴徒と化す』というウィルスのようなスクリプトを作りたかったのだが、それを実現させる為に超える壁は分厚かった。
こういった媒体は、多くの人がアクセスするゆえの負荷の分散などの為に複数のサーバーを使用している。
同じサーバーのエリア内でも、各ユーザーが借りている土地や公共の場所など、区切られた設定の違う場所までは影響を及ぼす事は出来ない。
セキュリティが厳重で、侵入する隙を探すのにも時間が掛かりそうだ。
また、『スカートめくりとズボンおろし』に関しても動作の時点で難航する。
アバターが着ている服は、大抵がその身体のパーツにテクスチャーを貼り付けただけで、それにプラスしてスカートや襟、裾などのパーツをオブジェクトで作り出し、装着してそれっぽい質感を出しているだけなのだ。
中にはスカートから足が突き出す不格好さを回避する為、同じ柄の短パンを穿いているアバターもいる。
これでは、めくっても意味がない。
ワールド内にスクリプトを仕込めたとしても、どう処理すればスカートめくりやズボン下ろしのような見てくれになってくれるのか。
マネキンからアバターへの干渉は可能か、当たり判定はどうなのかと問題は山積していた。
これだったら、便利機能のついたビューワーソフトのひとつでも作って公開し、一定期間後に全員パンツ一丁に見えるようになるとか、そういう方向からのアプローチをした方が良かったのかも知れない。
メールボックスを確認すると、届いていたのはその辺のイベントの勧誘のくらいだ。
少し前から悪戯を解除する為のキーワードを紛れ込ませようと『歌詞請負います』の宣伝を掲示板などに貼り付けてはいたが、依頼はまだない。
音楽関係で活動するユーザーは、自分で曲や歌詞を作り表現したいという人の方が多いのかも知れない。
サンプルのひとつでも公開しておけば、少しは反応も違ったかも知れないけれど……。
どうにもこうにも、上手く進まない事ばかりだ。
龍八ともなれば日頃そんな事も少なくないので、気にする事でもないが。
（ついでだ……一度、動作を試してみるか）
スクリプトを入れたキューブ状のオブジェクトを眺め、彼は動作確認なども許可された有志によるテスト用サーバーへと飛んだのだった。
夢だと思って思いっきり歌った後、白浜 渚はそれが実際に仮想世界の中であった出来事だったと知った。
普段の渚からすると、眼鏡を取って華やかな衣装を身に纏った歌姫の姿の方が変装のようだけれど……Cat Islandの中でなら、いつもの自分を誰も知らないし思いっきり歌える。
それなら、今度は始めから目の覚めている状態で行ってみよう。
渚は自宅のパソコンに相対し、不届き者対策も兼ねる為、直接ではなくプロキシサーバーを介してアクセスを試みようとした。
ところが。
「これも……ダメですか」
エラーを吐き出したCat Islandのクライアントの画面に、溜息をついた。
公式のウェブサイトにはアクセス出来るものの、いざクライアントを開いてログインしようとすると何度試みても尽くはねられてしまう。
別のプロキシに切り替えてアクセスしてみても、結果は同じ。
そして。
（どんな便利ソフトも、使えなければ意味がないな）
とあるネットカフェの個室で作業を行っている草薙 龍八も、同様の症状に陥っていた。
龍八はラッキョウのロゴが有名なソフトを使い、匿名でCat Islandにアクセスしようとしていたのだが、この匿名化ソフトは無作為にプロキシサーバーを選んでアクセス先に接続するもの。
面倒なプロキシの選定をせずに簡単に接続出来るのが利点だが、それが落とし穴でもあった。
二人とも失念していたか、そもそも知らなかったのだろう。
来月からは関東全域に範囲が広がるとはいえ、当初Cat Islandが『寝子島限定』と謳われていた事を。
現状では寝子島か広く見ても神奈川の一部からアクセスしていると判別出来なければ、弾かれてしまうのだ。
（仕方がないか……）
龍八も手動で、渚と同様アクセス出来るプロキシを探す羽目になった。
無数に並ぶリストの中から選ぶには手間が掛かり、内心眉を顰めキーを叩く。
ようやく寝子島で公開されているサーバーを発見し、ログインを試みる。
入れるには入れたもののプロキシの宿命か、読み込みが遅い。
ただ、ダイブしてしまいさえすれば、回線がどんなに重くとも関係なく快適に動ける事は分かった。
しかし。
彼はいつもの如く事件を引き起こそうと目論んでいたのだが、ここでCat Islandなどのメタバースや主にMMO RPGのような集団でアクセスして遊ぶ媒体の構造が立ちはだかる。
龍八は、マネキンの思考ルーチンのソースを確認して改竄し、『全てのマネキンが一定の潜伏期間を経て、一斉にスカートめくりとズボンおろしを始め暴徒と化す』というウィルスのようなスクリプトを作りたかったのだが、それを実現させる為に超える壁は分厚かった。
こういった媒体は、多くの人がアクセスするゆえの負荷の分散などの為に複数のサーバーを使用している。
同じサーバーのエリア内でも、各ユーザーが借りている土地や公共の場所など、区切られた設定の違う場所までは影響を及ぼす事は出来ない。
セキュリティが厳重で、侵入する隙を探すのにも時間が掛かりそうだ。
また、『スカートめくりとズボンおろし』に関しても動作の時点で難航する。
アバターが着ている服は、大抵がその身体のパーツにテクスチャーを貼り付けただけで、それにプラスしてスカートや襟、裾などのパーツをオブジェクトで作り出し、装着してそれっぽい質感を出しているだけなのだ。
中にはスカートから足が突き出す不格好さを回避する為、同じ柄の短パンを穿いているアバターもいる。
これでは、めくっても意味がない。
ワールド内にスクリプトを仕込めたとしても、どう処理すればスカートめくりやズボン下ろしのような見てくれになってくれるのか。
マネキンからアバターへの干渉は可能か、当たり判定はどうなのかと問題は山積していた。
これだったら、便利機能のついたビューワーソフトのひとつでも作って公開し、一定期間後に全員パンツ一丁に見えるようになるとか、そういう方向からのアプローチをした方が良かったのかも知れない。
メールボックスを確認すると、届いていたのはその辺のイベントの勧誘のくらいだ。
少し前から悪戯を解除する為のキーワードを紛れ込ませようと『歌詞請負います』の宣伝を掲示板などに貼り付けてはいたが、依頼はまだない。
音楽関係で活動するユーザーは、自分で曲や歌詞を作り表現したいという人の方が多いのかも知れない。
サンプルのひとつでも公開しておけば、少しは反応も違ったかも知れないけれど……。
どうにもこうにも、上手く進まない事ばかりだ。
龍八ともなれば日頃そんな事も少なくないので、気にする事でもないが。
（ついでだ……一度、動作を試してみるか）
スクリプトを入れたキューブ状のオブジェクトを眺め、彼は動作確認なども許可された有志によるテスト用サーバーへと飛んだのだった。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2013年06月04日
- 参加申し込みの期限
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- 2013年06月11日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2013年06月11日 11時00分
