this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
キャットアイランド ~詳しくはウェブでね♪~
<< もどる
1
…
12
13
14
15
16
…
21
つぎへ >>
「まさかクレープ売ってるとはね」
ドネルケバブ屋の向かいにある、ケバブ屋そっくりの弟のワゴンで買ったクレープをかじりながら、優梨乃は噴水の縁に腰掛ける。
青いツインテールに藍のゴスロリ姿が、落ちる水に揺れる水面に映った。
「次は何を見に行……ん?」
優梨乃は広場の入り口でぎょっとしている、片目を瞑った少年を見付けた。
「どうしたの?」
「……いや」
彼、煉は優梨乃に声を掛けられて、彼女の方を見遣った。
視線は再び別の方へ。
「……!?」
その視線の先を追うと、広場の奥まったベンチで一心不乱にクレープやお菓子を食べ続けている少女がいた。
「はも……はぐはぐ……おいひぃ」
なんとなく、優梨乃と煉の周辺だけ空気が固まった気がした。
「すごいね」
「ああ……」
二人とも、言葉少なに頷き合う。
「よ、よかったら何処か行かない? 面白い展示をしてる場所があるんだって」
「あ、ああ」
そそくさと広場を出た優梨乃と煉は、現実には星ヶ丘教会がある場所の付近を訪れた。
歩くにつれ巨大な円筒形の建物が見えてくる。
塔のようなその外壁には、上へ上へと続く螺旋の階段。
まるで、柱を這う蔦か蛇のように見える。
ところどころに見えるのは、ドアだろうか。
螺旋階段を登りドアに入ってみると、そこは非常に奇妙な空間だった。
フロアの壁一面に、鏡のオブジェクトが張られているものの、自分たちの姿は映し出さない仕掛けがされているようで。
そういった部屋ばかりではないけれど、鏡張りの部屋は果てしなく広大な空間の中にいるように感じられた。
展示してあるものは、部屋毎に違う。
黒と赤でタイルがチェック模様のように敷き詰められた中、真っ白いマネキンが立ち尽くしている空間。
色とりどりの水玉モチーフで埋められた空間。
ボロボロの翅で舞う蝶がいる、枯れた花畑……
殆どが退廃的で、美しくも不気味な様相を呈していた。
「ちょっと怖いかも……」
「夢の再現……とか書いてあったよな」
二人とも笑顔とは言えない顔で階段を登っていくと、やがて屋上に出た。
「あら、今日はお客様が賑やかですね。いらっしゃいませ」
そこで寛いでいた、『Belladonna』という名を頭上に浮かせた少女が、さらさらと灰色の髪を肩から零しながら振り返った。
常に何処か陰りのある笑みを浮かべる、
エレノア・エインズワース
だ。
既に数人のアバターが、彼女の出したティーセットを前に、席に掛けていた。
「この施設はあなたが?」
優梨乃が尋ねると、エレノアは「ええ」と笑みを濃くする。
「立ち話もなんですから……掛けて下さいな」
『やあ、どうも』
先客たちと同じテーブルに着き、お茶を貰う。
といっても、アバターに出されているお茶は、オブジェクトとして作られたティーカップなのだが。
客も客で、マッドハッターや怪人などを髣髴とさせる、若干不気味さを感じさせるような珍奇な装いだ。
『Belladonna嬢の夢の世界は、実に素晴らしい』
チャットメッセージもなんだか仰々しい。
『この施設は、彼女が見た夢を元に作られているそうだよ』
鼻眼鏡を掛けた鳩の頭のアバターが、そう説明する。
「夢の世界に見立てて、と考えているのは私だけかもしれませんけどね」
エレノアが口端を引くと、帽子の紳士が軽く首を振った。
『こういった無数の意識が集まるところは、現世とはまた違った世界になるものさ』
『まさに我々の夢と接続する事が叶う、大きな可能性を秘めている』
『そう、阿頼耶識に……』
彼らが何かとてもディープな話を始めてしまい、優梨乃たちは付いていけない。
『そういえば、今日は音楽を奏で、歌うライブなるものがあるとか』
『あまり現代の音楽には興味はないのだが』
『だが、多くの人の意識が一体となり……』
難しい話の途中で、ちょっと耳寄りなことを聞いた。
「ライブかぁ」
「面白そうだから、行ってみるか」
なんとなく距離を詰めて、小声で話す優梨乃と煉。
エレノアはただ静かに、皆の様子を眺めている。
「あんたは? ライブには興味ないか?」
煉に聞かれ、彼女は軽く目を伏せた。
「私は、ここでお部屋の増設をしていますから……」
何せエレノアが書き記した夢日記のページ数は膨大だ。
それでも、何処にいてもアクセス出来る場所にこうして表現出来、夢の内容を再現する事で自分の心の在り方を見定め、強固な自我の確立を目指せるというのは、彼女にとってメリットの大きい事だった。
「……いい時代になったものです」
昼下がりの空を見上げ、エレノアはほんのり表情を和らげた。
傾いた太陽に、キラキラと海が煌いている。
「やっと見つけたぜ! こんなところにいたのか」
少し笑いを含んだ声が辺りに響く。
吉祥天を操る
黒子
は、エノコロ岬の端っこで突っ立っているsakiを発見した。
まだ挙動の怪しいsakiに「まあ落ち着けよ」と黒子が言うと『ありがとう』と返ってくる。
声の方が、やっぱり感情が伝わり易いのかも知れない。
「なあ、ブルームーンガーデンのとこでうろうろしてたから、お前も歌とかに興味あるんだと思ってたけど……なんかワケアリなのか?」
黒子がくだけた言葉で切り出してみると、しばらくしてメッセージが返ってきた。
『歌が好きだから、気になってはいたんだけど』
「うん」
『お店の人に声を掛けるのにも、なかなか勇気を出せなくて。本当はテスト勉強しなきゃいけないのに、さっきカジノに誘ってくれた人もそう言って断っちゃったのに、何やってるんだろ。
なんか、私だめだな……』
「分かるよ。面白ぇし……その、やめ時が分かんねぇよな」
『吉祥天さんもですか?』
「おう、旧市街に店も持ってんだ。前に住んでたトコだし、懐かしくってさ」
『すごい』
sakiは素直に感心しているようだ。
「お前さ、歌が好きなんだろ? 聞いてみてぇな……パソに繋げるマイクとかあるか?」
『ニャカイプ用に買ったヘッドセットなら』
「上等だ」
しばらくして、ゴソゴソと音が聞こえてくる。
sakiが接続したマイクが音を拾ったのだろう。
「あ、あー。聞こえますか?」
「ちゃんと聞こえてる。音質も悪くねぇな」
結構可愛い女の子の声だった。
肝心の歌声がどうかも、黒子には気になるところだ。
「良かった。えっと、何歌ったら良いかな?」
「そりゃ、好きな歌で良いんじゃねぇ?」
黒子が笑うと、sakiも笑ったようだった。
「うん……それじゃあ」
息を吸い込む音が聞こえた。
約束しよう ぼくらの心は
いつでも君と ともにあると
手を取り合って 希望を歌えば
しおれかけた花だって ふたたび咲きほこる
歌おう今 希望の歌を
友の胸に 届くように
旅立つ君の 行く手を照らす
道しるべに なるように
澄んだ声が、西を茜に染め始めた空に響く。
それは、最近の高校生なら大概が知っている『旅立つ君へ』という曲だった。
大体小学校高学年から中学校くらいの間に、教科書や追加で付けられる歌の本などに掲載されていて、習うケースが多いのだ。
黒子もまだ病に掛かる前、うっすらと習った覚えがあった。
今はそんな懐かしさよりも。
「お前……上手ぇじゃんか」
歌い終えた後も胸に残る余韻に、黒子は呟いた。
「良い歌だよね。勇気を貰える気がするの」
sakiの声は、歌う前よりも心なしか明るく感じられた。
「なあ、俺とバンドやろうぜ。その声なら、ぜってえ他の奴にも負けねぇよ!」
「え?」
「大丈夫、俺よりよっぽど上手いんだから自信持てよ。幸運な俺が保証してやる。
お前は出来る奴だ。だから俺と組まねぇか?」
「……いいの?」
「いいのも何も、もう今晩のライブ出る事になってるんだ。つっても他のメンバーまだ見付かってねぇから、sakiが参加してくれねぇと他の出演者の演奏くらいになっちまうけどな」
「そっか……なら、私に出来るなら一緒に出させて欲しいな」
黒子、ボーカルをゲット。
しかも、歌唱力の高い逸材だ。
「『俺は幸運だ』な。お前みたいないい奴と組む事が出来てよ!」
ディスプレイの前の黒子自身も、『幸運』の二文字が刻印された舌を見せるようにして笑った。
「こんちわー」
そこへ声を掛けてきたのは、蒼月庭のカフェで会った皇翔だった。
皇翔は片手をビシッと上げるジェスチャーをして。
「話は聞かせて貰った!
っていうか、吉祥さん見掛けたから話し掛けようとして、つい聞いちゃったんだけどね」
「お友達ですか?」
吉祥天と打ち解けたsakiは暢気に尋ねる。
「saki、お前ネコ動知らねぇ?」
「名前は聞いた事あるよ」
「そうか……」
どの世界の大物も、知らなければしょうがない。
「あ、皇翔です~よろしくね♪ 吉祥さんにはライブで僕のパートも、ギターやって貰う事になってるんだよ」
「そうなんですか!」
自分の事を知らないらしいsakiにも、彼はフランクだった。
こうしてどういう立場の人でも気さくに交流出来るのも、Cat Islandの良いところなのかも知れない。
「うん、後一時間ちょいくらいかな……通しでリハやる予定から、sakiちゃんも吉祥さんと一緒に来てよ。吉祥さんパートの内容だけバンド仕様に変えればOKだし、僕も歌聴いてるからスタッフに推薦するし……あ、良かったら今回、僕ベースやろうか?」
「マジですか」
成り行きを見守っていたら、ベース(臨時)もゲットした。
(っていうかこの人プロじゃねぇか……どうなるんだこのバンド)
黒子は期待感に口端を吊り上げた。
<< もどる
1
…
12
13
14
15
16
…
21
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
キャットアイランド ~詳しくはウェブでね♪~
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
羽月ゆきな
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年06月04日
参加申し込みの期限
2013年06月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年06月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!