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「う~……ごめんね修君。でも和歌ってわかんなくて~」
向かいに座る
八神 修
に眉尻を下げた
七夜 あおい
は、申し訳なさそうにそう言った後、「あ」と小さく呟きくすくす笑った。
「『和歌がわかんない』って……ダジャレだ~」
修はそのくだらなさに脱力する事はなかった。ただ、微笑んだだけだった。
―――今日もあおいは可愛らしいなぁと思いながら。
放課後の図書室。新学期が始まったばかりでテスト前でもないこの時期は、人もまばらだ。
以前からあおいの勉強をちょこちょこみてやっていた修は、進級しクラスが離れてしまっても、あおいの事が心配だった。だから今日、放課後あおいのクラスを覗いて訊いてみたのだ。
「あおい……勉強の方は順調か? よければ力になるけど」
その途端、あおいはバッと教科書を取り出して目をうるうるさせた。
「……古典がわかりません、修君~っ」
(ああ、やっぱり嬉しいな)
目の前で一生懸命和歌の訳をしているあおいを見ながら、修はこの静かな時を楽しんでいた。
クラスが変わって、改めて同じクラスにあおいがいたあの時間がどれだけ贅沢だったか、修はひしひしと感じていた。
だからこうして以前と変わりなくあおいが頼ってくれるのが、嬉しかった。クラスが離れても……修の恋心は変わらなかった。
明るくて世話好きであっさりしてて優しくて。
笑顔が素敵で友達思いで頑張り屋で。
挙げだしたらキリが無い。だって俺の心はいつでもあおいでいっぱいなんだ。
ふわふわのパステルな雲に乗っていた修の心は、当のあおい本人の声によって現実に引き戻された。
「修君……? 修君、大丈夫?」
「! いや、なんでもない! どうした、わかんないとこがあったか?」
訝しげなあおいに修は慌てて答える。あおいはトン、と教科書のページを指した。
「『他にも自分が気に入った和歌を探してみましょう』って書いてあるんだけど……どうしよう?」
「ああ……ほんとだ。確か図書室にも和歌集は結構あったはずだ。見てみようか」
「ほんと? 助かる!」
修はあおいと連れ立ち、和歌集が置いてある書棚に向かった。
「え~と和歌は……あ、あったここだ」
「うわ~何だかいっぱいあるねー……」
整然と並び立つ林のような書棚の列で。修に連れられたあおいは明らかに余り歓迎していない顔で、そこに収まる背表紙達を見る。修はうーんと顎に手を置きながら書棚を見上げた。
「どれも読めば面白いんだけどね……あおいには……」
「あ! あれは何か見たことある!」
そう言うと、よいしょと背伸びをしてあおいは嬉しそうに書棚に手を伸ばした。
「あおい、危ないから俺が取る……」
修が言い終わらない内だった。ちょっときつく入っていた本を何とか抜き取り、「やった!」という顔をしたあおいは……そのままぐらりとバランスを崩したのである。
(危ない!)
修はあおいを支えようと咄嗟に手を伸ばした。
時間が、極限まで遅く感じた。
俺が 支えなくては
あおいの髪がふわりと浮いてる
あ、いい香り……シャンプー
目が綺麗だ
怪我しないように 俺が下に
―――ドサッ!
「……ッツ!」
横の書棚で頭をしたたか打った修は、目をつぶったまま思わず顔をしかめた。……いやでもあおいが無事なら痛くない!
(あおいは!)
床に座り込んだままハッと修は目を開ける。そして息を呑んだ。
あおいの顔が……本当に目の前にあったのだ。
近い。
いつも冷静な修の思考が停止した。彼をポンコツに出来るのはあおいくらいなのかもしれない。
修の背には書棚。あおいの手が自分の顔の横にあって。ああそうか、これってあれか……ラブコメのシチュエーション。いや事故でもダメだろ。
息がかかりそうな距離。あおいが何か言ってる。ああ、でもあおいが大丈夫そうで良かった……。
修はふうと目を閉じた。
あおい 大好きだ
「修君? ごめん大丈夫だった?!」
心配そうに声をかけるあおいに、修は目を開けると悪戯っぽくウインクした。
「姫君がご無事なら……俺は本望です」
「もう、ふざけて……! 何ともなくて良かった」
少し安心したように、あおいは修から離れぺたりと床に座り込む。
(本心なんだけどな)
修は苦笑するとゆっくりと立ち上がる。そして見上げるあおいに手を差し伸べた。
「さ、本を選ぼう」
その後、終始和やかに2人は時間を過ごした。
ほんとはちょっとだけまだ打った頭が痛むけど。あおいが笑ってくれればそれが俺にとって1番の薬だから。
「おすすめの歌って何かある? 修君」
選んだ歌集をパラパラと見ていたあおいが顔を上げた。
「そうだな……そういや今の季節にぴったりなのがあるけど」
「え、どんなの? それにしようかなぁ」
にこにこと笑うあおいに修は静かに微笑んだ。
かすめては思ふ心を知るやとて春の空にもまかせつるかな(良暹:『金葉集』)
霞む春の空のように仄めかしてしまった恋心。この歌を詠んだ僧の気持ちが今の修にはぴったりだった。
―――君を前にしたらどうやったって恋を止めることは出来ないのだから。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
KAN
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年08月29日
参加申し込みの期限
2017年09月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年09月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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