this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
魔王再臨~Komm, du süße Todesstunde
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
つぎへ >>
●すでにすべて終わりぬ~Der Schluß ist schon gemacht
「さあ、がんばろっか! ここを守るために!」
私たちは、二人で一人なんだから――そう言ってホンタくんの背中を撫でたきとりは、精一杯走り回って敵を翻弄してくれるよう彼に頼んでから、世界樹の前で守りに入る。
(私と繋がっている以上、そんなに遠くには行けないですが……死者が相手なら振り切れるはず)
――可愛らしいわんこの見た目通り、ホンタくんの戦闘能力は然程では無い。しかし身軽さにかけては自信があり、彼は森で戦う仲間たちが有利になるように吠え声を響かせ、注意を引きつけては次々に罠へ嵌めていった。
「あ……落ちた……」
そっと夏朝が見守る中、ホンタくんを追いかけようとした死者たちは、なだれ込むようにして崖下へと落下していき――今度は開けた場所に誘い込まれた者たちが、朧の弓矢の掃射を受けて崩れ落ちる。
「よし、僕達も、行こう……」
宙を漂う『ねこにまりも』達に声をかけ、夏朝も距離を取りつつ皆の支援に奔走した。杖の先から放たれる、珊瑚の弾丸が死者を貫く一方――吹き荒れる風弾は敵群を、きとりの攻撃が届く間合いまで弾き飛ばしていく。
「いかんせん、蔓が伸びる距離が短いのが弱点なのですが……これならっ!」
長くすると重いし――とぼやくきとりであったが、間合いに入ればこっちのものだ。しもべや仲間たちと上手く連携し、不利な点を上手く補えば立派に戦える。
「侵略になんて、負けませんからね! みみみん!」
そうして、次第に森を脅かす死者たちの数が減っていき、熾烈な攻撃も大分和らいできた。逃げた森のまもの達は大丈夫だろうかと、朧が避難場所に目を遣ると――其処では竜魔人の姿になった修が、身を挺して猫つちのこ達を守っている所だった。
「あぁ、森以外の奴等も手を貸してくれてんのか……そいつはよかった……」
――そう。中には彼のように、森を守ろうとしてくれている竜も居る。けれど修は同族の攻撃に晒され、その硬い鱗ですらも次第にひび割れていっているようだ。
「……大丈夫、皆は僕が守るよ」
腕に抱いた猫つちのこ達が、不安そうなまなざしで此方を見上げるのに、修は優しい微笑みで以って応える。その間にも、鱗を闇の槍に変えて応戦し続けているのだが、いずれ限界は来るだろう。
「円環と循環により、この世界は維持されてる。それを守るため俺の力を貸すよ」
修が言葉を投げかけたのは、最初に夏朝が見つけた猫つちのこだった。他の仲間とは何処か違う彼の様子を見て、話があるのなら聞こうと思ったのだが――猫つちのこはじぃっと修を見つめ、彼が何を為すのかを見守っているように見える。
(竜が相手じゃ、分が悪そうだけど……)
一方で、尚も修を襲い続ける竜を何とかしようと、朧は必死に森を駆けていた。否、勝ち目が薄くてもやるしかない――崖すら登れる強靭な脚力を活かし、彼は数度の跳躍を繰り返して竜の懐へと飛び込む。
「――っ、鱗が固いって言うなら、目でもどこでも狙ってやる!」
――矢を打ち込める距離まで近づいた所で放った一撃は、鱗に阻まれて弾かれた。しかし朧は諦めず、鱗が無い場所――竜の腹部へと狙いを定める。
「とにかく巻き込まれることが、俺は一番だいっきらいなんだよ!」
彼の矢が真っ直ぐに柔らかな腹を貫いた直後、最期の力を振り絞った竜の尾が辺りを薙ぎ払った。けれど、それが相手の限界だ――吹き飛ばされつつも朧は、己が竜を討ち果たした手応えを確かに感じていたのだった。
世界樹の森に攻め込んだ獄炎竜の軍勢は、まもの達の抵抗により、次第に追い詰められていた。地上を進軍する死者たちは、守りを打ち崩せぬまま撃破され――精鋭の竜らもまた、確実に仕留められてその数を減らしていく。
「……この流れなら、邪魔されずにゲヘナの元まで行けそうですね」
協力して竜の攻撃を凌いでいた梢と五月は、今が好機とばかりに獄炎竜、ゲヘナの元へと向かっていた。腐りかけた肉体でも尚、浅ましく生にしがみ付くのかと――そんなお説教をする気持ちは梢には無い。ただ。
「まかいの英雄を狩るは、残された勇者一味の残党の意志、です。……英雄『獄炎竜』ゲヘナ。勇者の意志という不穏分子を屠り、まかいに平穏を齎すのが英雄としてのあなたの務めでしょう」
――そう、彼女は裏切り者としてではなく、英雄として戦えとゲヘナに言っている。ひたすらまっすぐに、台風の如く竜に向かっていく梢は、その身に宿したありったけの魔力を剣に纏って振り下ろした。
(戦いに意味など必要ない……自分が戦いを選んだから、戦うんです)
その生きるか死ぬかの死合いに、ゲヘナの竜としての本能が呼び覚まされたのだろうか。爛々と瞳を輝かせた彼もまた、二つ名に相応しき炎を操り、梢の風圧を散らして攻め立てる。
「……貴方が何を恐れ、何を厭い、オフィーリアの配下になったのかは存じません。しかし」
其処へ五月の操る放電が、雷の檻を形成して竜の炎を遮った。迸る雷に打たれ、大地に落下していく配下の竜を見遣ったゲヘナは、ぐるると喉を鳴らして勇ましきまもの達を睥睨する。
『懐かしい……そうだ、嘗て我もこうして、まかいを暴れ回る勇者と戦った』
え――と梢が驚く間もなく、ゲヘナの振り下ろした爪が彼女を掠めた。刃を交えながらの戦語りは、遠い遠い昔の話。若かりし頃の己を倒そうと、火山に攻め込んだ勇者たちと熾烈な戦いを繰り広げたゲヘナは、その戦いの末に互いの力を認め合い友情を結んだのだと言う。
『……その際に勇者へ贈った宝剣が、汝の持つものだ』
形見として梢が守り続けていた剣を指さし、静かに告げたゲヘナは――不意に、勇者の記憶が欠けているのだろうと彼女へ問うた。
「それは、まぁ……こう見えて私も長生きしてますし」
『その忘却は、起きるべくして起きたものだ。思い出せぬのも無理はない。その勇者こそが、先代のまおうだったのだから』
――時が凍り付いたように、誰も身動きが取れない中で、ゲヘナは微かな記憶を頼りに友のことを語る。まかいの空気に馴染んだからか、もしくはまものの血が混ざっていたのか――とにもかくにも、まおうを倒す筈の勇者が、まおうに選ばれてしまった。
けれど、まかいはそれでも平穏だった――だが、まおうの辿る最期を思うゲヘナは、いつか訪れる彼との別れを次第に恐れるようになる。
『生涯の友と幾ら讃え合おうと、何事も無かったかのように世界は忘れてしまう。我や皆の記憶から、その存在が……生きた証が消えてしまう』
きっとそれは、死よりも恐ろしいことだ。せめて自分が生き続けることで、彼との関わりを世界に残しておきたかったが――やがてゲヘナにも、避けられぬ死の病が暗い影を落としていった。
『……遠い世界の物語には、無二の親友を喪ったことで死を恐れ、不死を求めて旅立った英雄も居たと言うが。まものの身でも、どんな形であれ生に縋りたいと願うものらしい』
――彼は自分だけでは無く、友の分まで生きようと願ったのだろうか。しかし、五月はゆっくりとかぶりを振ってゲヘナと向き合った。
「けれど死を否定する事は、時間を止めるのと同じ事。……私はしがない時告げ鳥。止まった時間は動かさねば」
――全てを知った上で、彼女たちは彼と戦うことを選ぶ。例え自分たちが、大切な何かを忘れてしまうのだとしても、今この時を確かに生きているのだから。それは死者では無く、生者の権利であり義務だ。
「……今、だよ」
地上から援護を行う夏朝の風弾に合わせて、五月の時計がかちりと針を動かし――そうして放たれた強烈な稲妻は、瞬く間にゲヘナを塵へと還していた。
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
魔王再臨~Komm, du süße Todesstunde
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
柚烏
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ★(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
神話・伝説
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年08月12日
参加申し込みの期限
2017年08月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年08月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!