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こねこのふしぎなひみつきち ~愛と葛藤の脱出劇~
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【カオスとパラダイスの大広間】
もともとの大広間では、さらに混沌とした子猫パラダイスが広がっていた。
「さぁ! 私の操るねこじゃらしを捕まえてごらんなさいなのです」
「おうおう! 何匹でもかかってこいやー!」
椿と鈴木は、子猫の群れに囲まれていた。
より正確に言うならば、子猫たちに登られ、たかられ、まといつかれて、人間猫タワーと化していた。
「私は捕まってしまいましたが、ほらほら、猫じゃらしはそう簡単にキャッチできませんよ! 私の猫じゃらしテクは伊達じゃありません!」
「にゃにゃー! 今のはおしかったにゃー」
「ふ、俺の猫じゃらし二刀流をその目にしかと焼き付けるがいいぜ!」
「にやにゃにゃ、お主、なかなかやりおるにゃ!」
子猫たちも興奮して喋りまくるので、完全なカオスとなっている。
毎日2匹の飼い猫と、全力で遊び倒している椿。
獣医である父の影響で、野良猫と遊ぶためにおもちゃを常備しているほど動物好きの鈴木。
2人にとって子猫の秘密基地は、拉致監禁だとか誘拐事件だとかまったく考慮に値しない、まさにこの世の極楽だったのだ。
「……猫好きは秘密基地と相性が良いのか?」
2人の様子を眺めながら、八神は八神で子猫を抱きかかえてマッサージしている。
かなり気持ちが良いらしく、茶トラの子猫は八神の腕の中で溶けそうなほど緩んでいた。
背中にも肩にも子猫がよじ登り、彼もまた猫タワーにしか見えなくなっている。
「次はあたいにゃ!」
「ぼくにゃ。ちゃんと並ぶにゃ」
異様に動物に好かれる体質で、さらに自他とも認める猫好きの八神のこと。表面上の態度こそ落ち着いているが、心情としては椿や鈴木と大差なかった。
「ふーん、君たち随分慣れているのね。あたしも猫は好きな方だけど」
子猫に埋もれているような状態の八神たちを見て、真境名はその綺麗な目を大げさに見開いて感心した。
「家でも猫や犬と一緒ですので」
「なるほどね。あたしも子猫ともっと仲良くなりたいけど、どうしようかな」
八神の答えに納得したように応えた真境名は、周りの子猫を見渡す。
普通になでたりあやしたり、可愛がっているつもりだが、もうちょっと親しくなりたい気もする。
どんなに短くても夜まで拘束されるのだ。どうせだったら楽しまないと損だ、と考える真境名に、灰色の子猫が話しかけた。
「お姉ちゃん。ポケットになにか入ってるのにゃ」
言われてパーカーのポケットを探ると、小さな鈴が2つあった。先日、壊れたキーストラップから落ちたものを拾った後に、忘れていたらしい。
軽く振ってみると、まるで風鈴のような高く綺麗な音で鳴り響く。
その途端、周りの子猫が興味津々で寄ってきた。
八神はバックから猫じゃらしをもう一本取り出すと、真境名に手渡す。
「その鈴、この猫じゃらしにつけてみたらどうでしょう。子猫たち、喜ぶと思いますよ」
「そうね。じゃ、遠慮なく借りるわ」
さっそく、猫じゃらしの飾り部分に鈴を結びつけてみたら、とても良い音が鳴った。
周りの子猫たちが一斉に猫じゃらしを目で追い、狙いを定めて飛びかかる。
「ほらほら、こっちよ。そうそう、いい調子!」
「にゃ! ……にゃぁ?」
子猫なだけに足元がおぼつかず、勢い余ってひっくり返り、キョトンと振り返る姿はとても可愛らしかった。
「いいわね。なんだかとっても癒される」
最近勤め先で副店長に就任した真境名は、覚えることが山積みで忙しかった。
待遇が良くなったとはいえ、やはりプレッシャーもそれなりにある。
適度に休暇を取ってはいるものの、今までにないストレスを感じているのも事実だった。
だからこそ、たまの休みに散歩に出かけ、道端にいた子猫と遊ぼうと追いかけたら、拉致られた訳だけれど。
まぁ、悪くないわ。子猫たちには感謝かしらね?
一心不乱に猫じゃらしを追いかける子猫たちの仕草を目にして、真境名は明るい笑顔を浮かべていた。
「さて、と。俺もちょっとゆっくりさせてもらおうかな」
まとわりついていた子猫たちが小さなあくびと共に船を漕ぎ始めたので、八神は静かにカバンから本を取り出し、ページをめくり始めた。
内容は動物行動学。もともと興味があるジャンルだったが、最近あらためて読み直しているところだ。
八神には昼寝する子猫たちに囲まれて読書するなんていう状況は、理想的な休日の過ごし方に他ならないのだが、傍から見た友人にとってはどうやら違ったらしい。
「はっ! シュー君、こんな所でまで本を開くとは何事ですか!」
子猫を引き連れながら駆け寄ってきた椿によって、幸せな読書時間はあっという間に奪われてしまった。
「まったく。鬼か悪魔か、いやミサキュウリか」
笑顔で悪態をつく八神にも、椿は動じなかった。
椿は取り上げた本のタイトルを見ながら、微妙な笑みで応じる。
「動物行動学? シュー君、本よりも実際に動く動物を観察した方がいいのではないでしょうか。見てください、この可愛いにゃんこの真っ直ぐな瞳を!」
本を小脇に、白黒ブチ模様の子猫を抱えて八神の目前に突き出した。
確かに猫の瞳は輝いている。
獲物を前にした狩人のように、「遊んでにゃ!」と声ない訴えを力いっぱい込めて。
「分かりましたよね! こんな所で本を開いてても布団か爪とぎ板の代わりにされるかで、かえって本が危険なのです。こんなものはぽぽぽーいとしまっちゃうのですよソーイ!」
八神が応じる間もなく、本はカバンの中へと華麗かつ速やかにしまわれた。
「わかったわかった。まぁ、こんな機会はなかなかないのも事実だし。俺もじっくり遊ぶことにするよ」
「それでこそシュー君なのです。さぁ、お相手はよりどりみどりですよー!」
さっそく八神の振る猫じゃらしに飛びつく子猫。先ほど寝たと思った子猫たちも、すぐに起きて絡みだす。
他のメンバーとも遊び倒しているにもかかわらず、まだまだ元気いっぱいだ。
八神は椿と一緒に猫たちの相手をしながら、ほんの少しだけ違和感を覚えていた。
動物行動学なんて本を読んでいたせいか、少し子猫たちの行動が少し気になる。
猫はよく眠るものだ。
成猫でも1日に13時間前後も寝て過ごすと言われているし、1歳未満の子猫にいたっては20時間近く睡眠をとることも珍しくない。
しかしこの秘密基地にいる子猫たちは、ほとんど寝ていないようだ。
確かに昼寝をしているものもいるが、すぐに目を覚まして活発に遊んでいる。
多くの猫と一緒に過ごしている八神には、実感として活動的すぎるように見えていた。
「うーん。おめえら元気だな。っていうか、元気すぎねぇか?」
八神だけでなく、鈴木もまた同じ感想を抱いているようだった。
今のところは、だからどうということもない違和感だが。
「気のせいかな」
そう呟いた八神の声は、芝居がかった八十八旗のセリフにかき消された。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿都
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年08月05日
参加申し込みの期限
2017年08月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年08月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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