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魔女の咬み痕
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【西館二階廊下】
前触れも無かった。
「……あっ?」
スピカ・フォーツ
を襲ったのは、壁を走るイソギンチャクかクラゲかといった小さな生き物だった。
細く長い触手は暗がりで七色の光を帯びながら伸び、衣服の上からスピカの腹へと刺し込まれている。
「っ、スピカ君!!」
「あうっ」
すぐさま
鷹司 凜太郎
が針のような触手を引き抜き払うと、生き物は天井を走りどこかへ消えていった。
「スピカ君、大丈夫かい!?」
「……だ、だいじょうぶ。ありがとう、リンタロウ……」
よろめいたスピカの肩を抱いて支えると、彼女は凜太郎を見上げて微笑む。顔色は心なしか青ざめて見えた。
「な……なんだよ、今の……? 何なんだよあの化物は!? シャレになんねえ、シャレになんねえよ……!!」
化神 小次郎
の口走った言葉はこの場の誰をも代弁してはいたが、答えを持ち合わせる者もまたこの場にはいない。
男性のような厳めしい名前を持ち、武術の嗜みもある小次郎ながら、進む先も見えない闇を恐れるのは年頃の少女と変わりない。
「な、なあお前。なんか知ってんじゃないのか? 少しでも事情を知ってるなら教えてくれよ、こっから脱出する方法とか……」
「ふ。ふ、ふ、ひ。知っている。この香りを覚えている。懐かしい、俺たちの故郷……」
小次郎だけではなく、居合わせる何者をもこの男は見ていないようだ。
確か、誰かがこう呼んでいるのを聞いた。加納 弥三郎。
ボロ布のようにほつれた服を纏い、足取りもおぼつかないこの狂人はあの異形たちと何らかの関係があるように思われたが、彼の精神は会話もままならないほどに混沌としている。先ほどから何かしら情報を引き出そうと試みているものの成果は無きに等しく、かろうじて分かるのは、彼が二十代後半から三十代くらいの日本人男性であるということだけだ。
「ひ、ひ。君なんだろう? ようやく、俺を、君が、俺のもとへ、帰ってきたんだ。ようやく……」
「ね、ねえ……何が起きてるの? どうなってるの、これ……?」
弥三郎の狂気をはらんだつぶやきは、今や周囲へも伝染し始めている。
桃川 圭花
もまた抵抗する術もなく、徐々に理性を蝕まれつつあった。
彼らはどうやら常から身につけているものを無作為に一つ二つ持たされているようだったが、その選別には少なからずのブレがあるらしい。
「見えないのよ、私。眼鏡が無いと何にも……ねえ、何が起こってるの?」
圭花にとって致命的なのは、ちょうど眠りにつこうとベッドの脇へ眼鏡を外したままであったことだ。
「長かった。俺は、君の役に立てたのか。いいや。関係ない、関係ない、俺はただ君を、君を、ふ、ふふひ、君をただ君を俺は」
「……フォーツの傷はどうだ。出血は?」
もっとも、弥三郎の妄言を耳にしながら未だ冷静な者も中にはいる。
新田 亮
は周囲へ鋭い視線を投げながら尋ねた。
「ああ……少し出血しているようだ。傷は浅いが、血が止まらない……」
青ざめたスピカを抱きかかえたままの凜太郎が言うと、亮は眉をしかめた。彼は日頃から救急用具の類や武器となる硬球を詰めたウェストバッグを持ち歩いているが、総じてあまり大きなものやかさばるものは持ち込むことができなかったようだ。
「何か、傷の手当ができるものが必要だな。あんな怪物がいるんじゃ、いつ誰がケガをしてもおかしくない」
「ど、どうすんだよ? このままじゃあたしたちまで……」
「周りに……何かない? 私は見えないけど、もしかしたら何か役立つものが……探してみたらどうかしら」
小次郎の混乱は深まりつつあったが、圭花はそのプライドの高さが優先しているのか、努めて声の震えを抑えて言った。足手まといだとは思われたくなかった。
「それなら、あちらがちょうど良さそうですよ」
不意に口を開いたのは、
日向 透
だった。
彼はこの場においてほぼ唯一の光源である、弥三郎が手に提げていたカンテラの取っ手を持ち上げると、廊下の向こうを照らし出す。
白い壁やベッド、点滴を立てるポールのようなものが並んでいる部屋が、そこにはちらりと見えた。
「どうやら医務室か何かのようです。あそこに行けば、薬や包帯が手に入るかもしれませんよ。それに……」
「あ、あ。そうだ、俺は……俺は君を。あそこに。俺は、君を」
透が言葉を継ぐ前に、弥三郎がよろめきながらに立ち上がり歩き出した。
目を細め、透は暗闇に微笑む。
「……彼も、行き先は同じようですね?」
選択の余地は無かった。
【西館一階廊下】
どこからか入り込んだ水が、膝下までを埋めている。水は冷たく澄んでいて、
史越 奈津樹
の両脚を刺すように突いた。
にもかかわらず、まるでどこか幻像の中へ取り込まれてしまったように、彼はぼんやりとした精神の鈍化を感じずにはいられない。
「これは……夢、なのか?」
目の前に、ありえないものが踊っている。
「ぐっ、う、ううう、うッ……ジャック、さん……ッ!!」
「壁だ、ライ、そのまま壁に叩きつけろ!! タケミチ、お前の能力を使え!!」
「了解っ!!」
香月 良衣
の首へ絡みつく、透き通った腕。異形は彼女の首へ取りつき折り曲げようとしているようだった。
異形は、水面に浮いていた。ガラスめいたシースルーの身体はちらちらと虹色の光を帯びて、美しくも見える。精巧に作られた、人の上半身のような何かだった。頭部には髪の毛の代わりなのか、同じように虹色にきらめく触手がなびいている。ぶつ切りの腹の断面からは短く細かい触手が生えて水をかいていた。
「誰かが目の前で肉の塊に、とか冗談じゃないぜぃ☆ うりゃあッ!!」
人でないものに自分のろっこんが通用するのかは半信半疑ながらに、
志波 武道
は良衣をとらえるそいつの首元へ真っすぐに手刀を打ち込んだ。
手応えはすぐにも武道自身へと伝わり、麻痺の強度や持続時間が人間に対するその半分にも満たないことが知れるが、この状況においては十分に過ぎるといえた。
「今だ、良衣ちゃん!!」
「はいっ! このォッ……!!」
首へ食い込む手の力が和らいだ隙を突き、良衣は異形の腕を掴み返すと思い切り身をひねり、石壁へ全力で叩きつけた。びしゃりとやけに重い水音が響き、異形は水面へ落ちる。
「ナツキ、押さえ込め!」
「え? あ、うん。了解」
奈津樹が靴のかかとを叩き込み壁へ異形を押さえつけた直後、水を跳ね上げ駆けこんだ男が銀色に輝く剣を振り上げ、透き通る首を断ち落とした。頭の触手が数度波打つようにばたついた後、異形は動かなくなった。
彼らは安堵の息を漏らす。
「良くやった。身体を硬化する魔術に、麻痺を引き起こす魔術か? その歳で大したものだ」
「魔術……?」
白髪交じりの壮年から中年といった精悍な男は、剣にこびりついた粘液を振り払うと、感嘆してうなずいた。
「……それで?」
全てを傍観していた
朝鳥 さゆる
はもたれていた壁から背を離し、男へ尋ねる。
この状況にあって微塵の動揺すらも見せないさゆるに、周囲の彼らはどこか不審を覚えながらも、今は曖昧な感覚を突き詰めている余裕を誰しも持ち合わせてはいなかった。
さゆるは問う。
「あなたは、何者? ここはどこなのかしら」
「ああ。自己紹介が途中だったな」
さゆると同様に狼狽なく、荒事にも手慣れたそぶりであるのが、手に銀の長剣を持ち腰には回転式の拳銃と小型のカンテラを提げるこの男だった。
「ジャック・マクマスター。ハンターだ」
「ハンター……猟師さんなの?」
良衣が首に手を添えながら言うと、ジャックと名乗る男は苦笑いを交えて否定する。
「いいや、俺が撃つのは兎や鹿じゃない。つまり、ああいった連中を狩るのが専門だ」
剣先で切り離された異形の首を指し、男は事もなげに告げた。
「ここの学長とは古い馴染みでな。彼の頼みで、危険な魔女を討ちに来た」
「……学長? ここ、学校なんですか?」
「ああ。知らずにここへ来たのか? お前たちは」
確かに、尋ね返した武道にもそのような予感はあった。水没した長い廊下に、チョークや木製の指し棒のようなものがいくつか浮いているのを見つけていたので。
男にもいぶかしむ様子はありながら、ともかくジャックは口にした。異形うろめく、陰鬱なこの場所を表すその名を。
「『ガラウルガレン神秘大学』。世に隠匿されしあらゆる魔術、あらゆる神秘が集う学び舎さ」
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担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年07月27日
参加申し込みの期限
2017年08月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年08月03日 11時00分
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