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- 種族
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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
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パラダイスキーパー ～翼ある護り手達と絶望凍る湖～
一行が取り残された翼獣達を見つけ出すまで、そこまで時間は掛からなかった。
彼らは、湖から程近いところに身を潜めていたのだ。
傷ついた翼獣達と何やら彼ら独自の手法で情報を交換しているらしい相棒の翼獣へと、
「湖を目指して逃げてくる途中で動けなくなったってところか？」
と、新田 亮は問いを零してみる。
強気な色を覗かせる双眸が、まあそんなものだと答えたような気がした。
「１頭、特に傷が深いね……無事ではないけど、ここまで逃れられて本当に良かったよぅ」
「だな。出来れば外に逃がしてやりてぇケド、出口みたいなもんは見当たらねぇし……」
呉井 陽太が細く息を吐くのに続いて、楢木 春彦が鈍色の空を見上げて苦い声で呟く。
「長の話から察するに……魔物を倒すことが脱出の鍵、だとは考えられないだろうか？」
顎に手を宛がって、考え考え言葉を紡ぐのは華城 尊だ。
春彦が、尊の方へと顔を遣って頷く。
「かもしれねぇな。それでもせめて、安全な場所で護りてぇところだ」
「確かに、この子達を守りながら魔物を倒すのはちょっと難儀するかもね……」
翼獣達の傷の具合を確認する卯木 衛の手元を見遣ったまま、壬生 由貴奈が応じた。
そうしてそのまま、衛へと静かに声を掛ける。
「うーちゃん、どう？」
「陽太さんの見立ての通りです。とにかく、先ずはこの子から治療しねえと」
由貴奈へとそう返して手際良く鞄からハンカチなどを取り出しながら、
「――大丈夫、絶対助けるし絶対負けねえ。だから大丈夫だ」
衛は深く傷ついた翼獣へと確かな声音で言い、明るく笑み掛けてみせた。
余程苦しい思いをしたであろうこの子達を、少しでも安心させられればと。
その為に、常に前を向いていようと、そんな誓いのままに。
衛の言葉に頷いて、椿 美咲紀も手にした花よりも鮮やかな笑みをかんばせに乗せた。
「その通りなのですよ！ 『大丈夫』にする為に、翼獣達と皆で助けに来たんだもの！」
力づけるように言った美咲紀の名を、八神 修が呼ぶ。
「美咲紀、癒してやってくれるか？」
「勿論！ この子達全員を癒すのには時間が掛かるけど、卯木さんと一緒だし！」
ぐっと拳を握る美咲紀へと、衛が声を投げた。
「美咲紀くん、俺は、自分の服でも何でも使ってこの子達を治療するから……」
「はい！ 私はその上から、ろっこんでの治癒に回るのです！」
頷いて、衛が応急処置を施していく。
美咲紀も一つ息を吐くと、花を手に癒しの舞いを舞い始めた。
その傍で翼獣ルークが、比較的傷が浅い仲間の顔を元気づけるように舐めている。
「元気出して！ 皆で無事に帰るんですから！」
衛や美咲紀の邪魔にならないよう気を配りながら、修は翼獣達へと声を掛けた。
「――魔物は、俺達で何とかしてみせる」
だから安心してほしいと、ふわり、かんばせに笑みを乗せる修。
そんな仲間達の様子を見守っていた由貴奈が、ふと、言葉を零す。
「ねえ、さっきの話なんだけど。『安全な場所』って、今のところ……」
見つけられていないよね、と、言い切ることは叶わなかった。
傍らの翼獣ミケが、突然、歯を剥き出して唸り声を上げ始めたからだ。
「……ミケ？ どうしたの？」
ムク、リブ、カイ、ルーク、ヨク、亮が連れている翼獣――皆が一様に、空に向かって唸っている。
一方で、傷つき逃れてきた翼獣達は、こちらも皆が皆、身を寄せて震え始めた。
「おい、これって……」
「っ、皆、来るよ！」
上空の空間が、どろりと淀む。
辺りを警戒していた春彦が頬に冷たい汗を伝わせ、陽太が鋭く声を上げた。
手品のようにそこに現れたのは――翼獣の倍ほどの大きさをした禍々しい魔物。
目には鬼火のような、青白く不気味な光が宿っている。
「アレが噂の魔物か……」
声が上擦るのをもどかしく感じながら、呟く春彦。
魔物の無機質な双眸が、一行を見て、次いで、その後ろの翼獣達を見た。
「通させるか！」
朗々と声を張って、尊が傷つき震える翼獣達の前へと庇い立つ。
それを戦闘開始の合図にしたように、修がヨクの背へととび乗った。
「とにかく、６頭から魔物を引き離すように立ち回るんだ！」
「ああ、助けると決めたからな」
応じて、亮も翼獣の背に跨って飛翔する。
「ミケ、行くよぉ」
由貴奈もまた、気合十分の相棒と共に空高く舞い上がった。
ミケ達の体調も気になるが、それでもミケの方が自分よりも機動力が高いとの判断だ。
「さっきの言葉は嘘にしない」
戦うぞ！ と、修は仲間達と共に敵を翻弄するべく、ぐんと魔物へと迫った。
彼らは、湖から程近いところに身を潜めていたのだ。
傷ついた翼獣達と何やら彼ら独自の手法で情報を交換しているらしい相棒の翼獣へと、
「湖を目指して逃げてくる途中で動けなくなったってところか？」
と、新田 亮は問いを零してみる。
強気な色を覗かせる双眸が、まあそんなものだと答えたような気がした。
「１頭、特に傷が深いね……無事ではないけど、ここまで逃れられて本当に良かったよぅ」
「だな。出来れば外に逃がしてやりてぇケド、出口みたいなもんは見当たらねぇし……」
呉井 陽太が細く息を吐くのに続いて、楢木 春彦が鈍色の空を見上げて苦い声で呟く。
「長の話から察するに……魔物を倒すことが脱出の鍵、だとは考えられないだろうか？」
顎に手を宛がって、考え考え言葉を紡ぐのは華城 尊だ。
春彦が、尊の方へと顔を遣って頷く。
「かもしれねぇな。それでもせめて、安全な場所で護りてぇところだ」
「確かに、この子達を守りながら魔物を倒すのはちょっと難儀するかもね……」
翼獣達の傷の具合を確認する卯木 衛の手元を見遣ったまま、壬生 由貴奈が応じた。
そうしてそのまま、衛へと静かに声を掛ける。
「うーちゃん、どう？」
「陽太さんの見立ての通りです。とにかく、先ずはこの子から治療しねえと」
由貴奈へとそう返して手際良く鞄からハンカチなどを取り出しながら、
「――大丈夫、絶対助けるし絶対負けねえ。だから大丈夫だ」
衛は深く傷ついた翼獣へと確かな声音で言い、明るく笑み掛けてみせた。
余程苦しい思いをしたであろうこの子達を、少しでも安心させられればと。
その為に、常に前を向いていようと、そんな誓いのままに。
衛の言葉に頷いて、椿 美咲紀も手にした花よりも鮮やかな笑みをかんばせに乗せた。
「その通りなのですよ！ 『大丈夫』にする為に、翼獣達と皆で助けに来たんだもの！」
力づけるように言った美咲紀の名を、八神 修が呼ぶ。
「美咲紀、癒してやってくれるか？」
「勿論！ この子達全員を癒すのには時間が掛かるけど、卯木さんと一緒だし！」
ぐっと拳を握る美咲紀へと、衛が声を投げた。
「美咲紀くん、俺は、自分の服でも何でも使ってこの子達を治療するから……」
「はい！ 私はその上から、ろっこんでの治癒に回るのです！」
頷いて、衛が応急処置を施していく。
美咲紀も一つ息を吐くと、花を手に癒しの舞いを舞い始めた。
その傍で翼獣ルークが、比較的傷が浅い仲間の顔を元気づけるように舐めている。
衛や美咲紀の邪魔にならないよう気を配りながら、修は翼獣達へと声を掛けた。
「――魔物は、俺達で何とかしてみせる」
だから安心してほしいと、ふわり、かんばせに笑みを乗せる修。
そんな仲間達の様子を見守っていた由貴奈が、ふと、言葉を零す。
「ねえ、さっきの話なんだけど。『安全な場所』って、今のところ……」
見つけられていないよね、と、言い切ることは叶わなかった。
傍らの翼獣ミケが、突然、歯を剥き出して唸り声を上げ始めたからだ。
「……ミケ？ どうしたの？」
ムク、リブ、カイ、ルーク、ヨク、亮が連れている翼獣――皆が一様に、空に向かって唸っている。
一方で、傷つき逃れてきた翼獣達は、こちらも皆が皆、身を寄せて震え始めた。
「おい、これって……」
「っ、皆、来るよ！」
上空の空間が、どろりと淀む。
辺りを警戒していた春彦が頬に冷たい汗を伝わせ、陽太が鋭く声を上げた。
手品のようにそこに現れたのは――翼獣の倍ほどの大きさをした禍々しい魔物。
目には鬼火のような、青白く不気味な光が宿っている。
「アレが噂の魔物か……」
声が上擦るのをもどかしく感じながら、呟く春彦。
魔物の無機質な双眸が、一行を見て、次いで、その後ろの翼獣達を見た。
「通させるか！」
朗々と声を張って、尊が傷つき震える翼獣達の前へと庇い立つ。
それを戦闘開始の合図にしたように、修がヨクの背へととび乗った。
「とにかく、６頭から魔物を引き離すように立ち回るんだ！」
「ああ、助けると決めたからな」
応じて、亮も翼獣の背に跨って飛翔する。
「ミケ、行くよぉ」
由貴奈もまた、気合十分の相棒と共に空高く舞い上がった。
ミケ達の体調も気になるが、それでもミケの方が自分よりも機動力が高いとの判断だ。
「さっきの言葉は嘘にしない」
戦うぞ！ と、修は仲間達と共に敵を翻弄するべく、ぐんと魔物へと迫った。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2017年09月17日
- 参加申し込みの期限
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- 2017年09月24日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2017年09月24日 11時00分
