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パラダイスキーパー ~翼ある護り手達と絶望凍る湖~
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山のように折り重なる死体、辺りに蔓延る血の臭い。
怒号、慟哭、目の前で果て行く命達。
大切なものが、包もうとした手のひらの、その指の隙間からさらさらと零れ落ちていく。
そこは、
ベルラ・ガーネブラッディ
の出身国だった。それを模していた。
そして――そこは目を覆いたくなるような、大きな戦争の真っ只中なのだった。
「覚悟していたが……予想以上に胸糞悪い世界だ」
ウエスタンハットにくしゃと触れる手に、嫌に力がこもってしまう。
じきに――ベルラの目前に、その男は現れた。
翼獣を引き連れた男は、ベルラ自身だ。
過去のベルラの亡霊。藁色の髪は今と違って長く、肌には結晶化の痕もない。
よもや己と相見えようとは、とどこか遠くに思っているうちに、偽ベルラが口を開いた。
『何故××を助けてくれなかった? って何度も責められただろ、偽善者が』
偽者は、吐き捨てるように言って腰の魔法長剣を抜き放つ。
ベルラへと剣先を向ければ、魔法の源たる宝石が、金に、橙に、緑に、鈍く光った。
『仮初の英雄サマには滑稽な最期がお似合いだろうさ。醜く足掻けよ、さぁ! 死ね!』
偽ベルラのカーマインの双眸が、ぎらと煌めく。
「ソキウス」
と短く呼んで、ベルラは翼獣ソキウスの背にひらりと跨った。
考えることは相手も同じようで、偽ソキウスに乗った長髪のベルラも高く飛翔する。
長剣を抜きながら、ベルラは乾いた声で「はは」と自嘲めいた笑みを漏らした。
「さすが、痛いとこ的確に突いてきてんの」
ぐるる、と、ソキウスが不服げな声を漏らす。
その頭に、ベルラは空いている方の手でごく軽く触れた。
「分かってるさ。……分かってるよ、ちゃんと」
相手の剣を、キン、と高い音を立ててこちらの剣で受け止める。
何とかその一撃をいなすも、ベルラは己の剣に迷いがあることに気付いた。
(この場所の惨状に、奴の言葉に。剣先が鈍るなんて、洒落にもならねぇな)
偽ベルラの剣が、再び迫る。
反応が僅か遅れて、ベルラは咄嗟に、結晶化した右腕を盾にした。
エメラルド色の煌めきの向こうに、偽ベルラの顔が見える。
どうやら、体勢を立て直す隙は与えてくれそうもなかった。
『そろそろ死ぬ覚悟はできたか、英雄サマ?』
英雄。かつてのベルラを謳った呼び名に、偽ベルラは侮蔑の色を乗せる。
(くそっ……やっぱ俺をよく分かってるじゃあないか。でも……)
――他ならぬベルラ自身だって、己の弱さを知っている。
結晶化した腕で相手の一撃を弾き返して、ベルラは異国の呪文の詠唱を始めた。
力の解放を喜ぶように、橙と緑の宝石が煌々と輝きを帯びる。
じきに剣に宿るは、炎を孕んだ風。
轟と唸るその刃で、ベルラは偽ソキウスの片方の翼を削ぎ落とした。
肉と羽根が焼ける、嫌な音と臭い。
聞くに堪えない叫び声を上げながらも、偽ソキウスは主を何とか地上まで送り届けた。
『くそっ……』
ベルラが先刻胸中に呟いたのと同じ台詞を、偽者が吐き捨てる。
自身もソキウスの背から地に降り立って、もう一度、ベルラは力呼ぶ呪文を唱え始めた。
偽ベルラも、既に詠唱に入っている。
殆ど時を同じくして、2人のベルラの剣が金色の光を纏った。
偽者が、微塵の迷いもなくベルラを斬り捨てようとする。
険呑な一撃を刃に受ければ、互いの剣から眩い光の欠片がちらちらと散った。
「……おめぇさんも、俺の一部なんだよな」
『っ、何を……』
「おめぇさんは、俺の弱さだ」
だから、受け入れなくてはいけない。
自ら壊し、乗り越えなくては。
ぐん、と柄を握る手に力を込める。
相手の手から剣が離れて、カラカラと虚しいような音を立てて地を転がった。
(そうだ、ほんの僅か、上回ればいい)
全てを守り切れない非力さを嘆くのも、それでも救いたいと願うのも。
己を《英雄サマ》と詰ったのも、飾りではない真の英雄になりたいと切望したのも。
それは全て、ベルラ自身だ。
『くそっ!』
もう一度言ってがむしゃらに掴み掛ろうとしてくる相手の懐へと、潜り込む。
ベルラは、偽者の腹部を、思い切りよく蹴り飛ばした。
――振るう力は、己が抱く正義を貫く為に在り。
身を折った偽者が、苦悶の表情を浮かべる。
――失った数々の尊き命は、己が犯した罪を贖う導となる。そして――。
光纏う剣を、ベルラは怯んだ相手の胸元へと突き刺した。
『あ……』
剣を引き抜けばくず折れるその身体を、ベルラはそのまま抱き留める。
――守る先に求めるは、人々の笑顔だ。
「……支えてくれた人達を、おめぇさんは忘れちまったんだろうなぁ」
「今の俺は、独りで戦ってねぇんだわ」
偽ベルラの身体が、空気に溶けるようにして霧散していく。
「……ケガレの浄化、ってのは、これでいいのかね」
呟いたベルラの服の裾を、ソキウスが口に咥えてぐいと引っ張った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
巴めろ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
バトル
神話・伝説
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年09月17日
参加申し込みの期限
2017年09月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年09月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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