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<七福猫シリーズ>弁天猫を探せ編
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● たそがれどき
琵琶とヴァイオリンとトライアングルと篳篥。
アイドルボイスとにゃあにゃあという歌声とハミング。
それから猫たちの鳴き声。
愉快な雅楽団は参道商店街を駅の方から鳥居の方へ、ゆっくりゆっくり行進した。
ときは気づけば黄昏時。
鳥居の前に、影がふたつ、佇んでいる。
左が青の弁天・オルカ。右が赤の弁天・悠月。
鳥居の根元に置かれた簡易スピーカーから曲が流れる。
和風とも中華風ともいえぬエキゾチックなイントロが流れる。
両手を合せた合掌のポーズから、旋律が動くのに合わせて舞いはじめる。
指先を揃えてゆるり優雅にひるがえせば、まるで古の踊りの女神のよう。
夕日が差し込む金色のステージで、オルカと悠月がまるで鏡合わせの双子の舞神のように対照的な動きをすれな、やわらかい薄布でできた着物の袖や羽衣も、ひらりひらひら、意志を持って舞っているかのよう。
踊りはオルカが一歩前に出てリードする。
歌は悠月が。
聖歌で鍛えた高く澄んだ歌声で紡がれるは、どこか異国の恋の歌。
――さあ、最高のステージにしよう。
オルカの声が耳朶に蘇る。
主旋律を紡ぐ自分の声に、低いオルカのハモリが重なる。
(即興だから何時も程の完成度じゃないだろうけど)
それでも悠月の声を聴いてると呼吸も聞こえそうなくらい近くに感じる。
オルカは悠月を横目で見遣る。
鳥居の脇で相談してアレンジしたものを、数回練習しただけのステージ。ほとんど即興に近いものだ。
遊びに近い、軽い気持ち。あ。悠月、今の、予定と違う。
けれど細かいミスは目を瞑ろう。
悠月もミスに気付いて、ウィンクでゴメン、と返してきた。
構わない。これもLIVEだ。
ミスをカバーするために、くるりターンして、予定していたより近くに寄りそう。
ちょうどユニゾンで謳うサビ部分。1オクターブ違う自分たちの声が、それでいて合わさって溶ける様。
ふたりの動きが自然と揃う。
ぞくぞくとした感覚が、悠月の背を駆けあがってゆく。不安はない。
(――ああ、楽しいな)
悠月の金の瞳が夕日を映して赤く煌く。
夕日の反対側に残る青と同じ色をしたオルカの瞳と交差し合う。
(――Sei mitico(最高だ)! ああやっぱり悠月と歌うのはたまんないな~)
――歌いたい、わたしも。踊りたい、わたしも――!
踊る悠月とオルカ、そして集まった人々の脳裏に、鈴を転がしたかのような声が強く聞こえた。
綾花がはっとして雅楽団のみんなに告げる。
「今の、弁天猫の声だと思います!」
綾花は、みんなと出会う前に、恵比寿猫のふくよかなお腹をなでなでしながら、弁天猫の声の特徴を聞き出していたのだ。恵比寿猫はこう言っていた。
まるで鈴を転がしたかのような乙女声じゃ! と。
「ふふ、不思議なことにはちょっとやそっとじゃ動じなくなってきちゃったな」
日和がくすくす笑う。
「弁天様って音楽とか芸能の神様だったよね。だったらもっと音楽や舞を紡いでみようよ」
「そうだね」
頷いて。
ふたりの弁天の踊りと歌声に見入っていたサキリがトライアングルを高く掲げれば、ほかの面々も琵琶やヴァイオリンを構え直し、悠月とオルカの踊りに合わせるようにして、演奏や歌で盛り上げはじめた。
日和のろっこん<音楽のちから>の影響であろうか、バイオリンの音色が聞こえる範囲にいる人々の心から、ささくれだった部分が消えてゆく。
リズムは徐々に早く、原始的に、単調になってゆく。
集まった観客たちの手拍子が加わる。
上がるボルテージ。
サキリのトライアングルの速いリズムが、踊りを煽る。
鳥居の下でくるくる回る赤と青の弁天。それはまるで輪廻の渦。
神魂の影響でいつも以上にうずうずと歌ったり踊ったりしたくなっている弁天姿の者たちも、くるくるくるくる回り出す。羽衣や着物の裾があちらでもこちらでもひらひら楽しそうに動くので、猫たちまでもがにゃあにゃあじゃれて踊り出した。
「これは、すごい光景です! 写真写真!」
美咲紀は次々とシャッターを切る。
弁天猫の声が、歌と歓声の狭間に交じって聞こえて来る。
――はやく見つけて! わたしを! あなたたちの輪に加わって踊りたいわ!
「すごく近いような気がする!」
瀬莉が頭の中にがんがん響く声に耳を塞ぎながらあたりを見回す。
いったいどこに? ずっとそこにあったにも関わらず、気づかれない場所ってどこ?
「もしかして、売り物になってるとか、飲食店とかで置物みたいに飾ってたりする?」
そこに、弁天の格好をしたおばちゃん集団に囲まれた博美と亮がたいそう賑やかにやってきた。
「ほんとにこっちなのか、おばちゃんたち」
「あたしたち耳はいいのよ。いつも噂話に聞き耳立てているからね」
「そうそう。任せなさい!」
「そういえば土産物屋のショーウィンドウの端っこに、昔っから売れない猫の像、あったわよね!」
「あっ、そういえば、あったあった! 手のひらくらいの大きさのやつよね」
「「それじゃないか?」」
博美と亮の声が被る。ついでにおばちゃんの話が耳に入った雅楽団のメンバーの声も。
子ども達の声が揃ったのを聞いたおばちゃんたちの動きは素早かった!
ものすごい勢いで鳥居に近い、本屋の向かいの土産物屋に突入すると、顔なじみらしい店主にあっという間に声を掛けて、ショーウィンドウの中で埃まみれの小さな像を取ってくる。
「あんたたちの探し物はこれかしらねっ!?」
だが像は、埃を被りすぎていて、造形の詳細が分かりにくかった。
「綺麗な布、あるぞ。拭いてみよう」
誰にも気にかけてもらえないって事は汚れてたりするのかもしれない、と、掃除道具を準備していた刀が、像を受け取り、埃や汚れを丁寧に落とす。
「これも使ってください」
綾花も濡らしたハンカチを差し出す。
ややあって――、
琵琶を抱えた麗しいアルカイックスマイルの弁天猫の像が、皆の前に姿を現したのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
神話・伝説
定員
15人
参加キャラクター数
13人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年07月02日
参加申し込みの期限
2017年07月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年07月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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