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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
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【星幽塔】最終決戦！ すべての希望に火を灯せ！
【緑の扉】影の名は。
深夜子は、シールドをしっかりと構えつつ、にこりと少女に微笑みかけた。
「こんにちわ……えっと、名前を知らないからキヒヒさんって呼ぶわね？」
じっと対象を見つめながら、『ろっこん』の発動条件を満たすために、適当な名をつけて挨拶を試みる。
『えエ……。もう少しかわいい名前はなかったのォ……？』
少し不満そうな影の少女の放つ銃弾が深夜子を襲う。
「……ッ……あら、だったら、本当の名前、私に教えてくれない？」
銃弾は重く、シールドごと腕を弾かれそうになるものの、深夜子は歯を食いしばってそれに耐える。
（……以前、クローネのときは挑発に乗って失敗した。あのときの二の轍は踏まないわ……！）
笑顔は絶やさず、視線は少女に向けたまま、深夜子は少女に挨拶を続ける。
『……本当の名前ェ？ そうねェ、たくさんあり過ぎて……どれが本当の名前だかわからないわぁ……』
おどけた調子で少女が銃を撃ちながら笑う。
その言葉の意味はわからなかったが、深夜子にはわかる必要もなかった。
あと数秒で、彼女には影の少女の本名が見えるようになるはずだからだ。もっともそんなものがあればの話だが。
（……あと２秒、１秒……見えた！？）
駄目元で試したろっこんだったが、発動した。
しかし、その効果に深夜子は戸惑う。
確かに、影の少女の名前が、深夜子には見えた。が、それは一つではなかった。
ドロシー・シャルロット・花子・アーネチカ。多様な国籍の名前が、少女からは見え隠れする。
本名しか見えないはずなのに、複数の名前が見える。
（……つまり全部本名って、こと？）
そこまで考えたところで、張りつめていた緊張の糸が切れた。
『さァ……終わりにしましょォ……！』
影の少女が言うと同時に、銃弾を放つ。
「……ッ」
盾が飛ばされて、無防備になる。そこにさらに銃撃。
「……きゃあっ！？」
身軽な冒険者風の格好だった深夜子に、盾を弾かれた今、銃弾を防ぐ術はなかった。
腕と足を撃ち抜かれて、戦闘不能になる。
このままでは銃を持つ少女の格好の餌食になるところだが――。
『……キヒッ！？』
そのとき突風が吹き荒れて、影の少女が一瞬怯む。
「そこの人、安全な場所まで運びます！ 痛むでしょうけど、少しだけがんばリリエルです！」
風を起こしたのは、リリエル・エーテライトだった。
「……あ、ありがとう……！」
深夜子はリリエルに抱えられて、前線から退く。
『に、逃がさないわァ……！ ほかのアタシは何やってるのォ……？』
影の少女があたりを見まわす。見れば、影の虎を蹴散らしてこちらに駆けつけた三峰 徹之進や、体勢を立て直したまもるやシダがほかの三人の少女と相対している。
『くッ……役立たずねェ……ほかのアタシ……！ でも、逃がさないんだか――』
「――逃がさない？ それは、あたしの台詞ッ！」
『……！？ ギャンっ！？』
刹那、影の少女の頭にメリィ・ランページが放った魔火がヒットする。
ダメージは少ない。が、それでいい。決着はこの虎の手でつけると、メリィは決めている。
「こっちだ！！ あたしと勝負しろ！ それとも、あたしが怖いのかっ！」
あえて挑発し、メリィは少女のヘイトを自分に向けようとする。
「……ふふっ。安い……挑発ねェ……でも、その手には乗らないわァ……」
だが、そこで少女は武器をしまい、四つの身体を一つに戻す。
「……傷は癒えたわねェ？ じゃあ、お空に返りましょォ♪」
影の少女が言うや否や、ドラゴンザレスは再び黒い翼をはためかせて空へ舞いあがろうとする。
「ああっ、また逃げられた……！」
メリィが、また逃げられたと眉を吊り上げる。
と、そのときだった。
ヒュン、と新たな矢がまた大型弩砲から飛んでくる。
『アッハハァ……♪ もう同じ手は……食わないわァ……♪』
今度は影の少女がドラゴンザレスを巧みに操り、その矢を避ける。
翼をはためかせ、空中を弧を描くように飛び、華麗に回避。
いくら大型弩砲でも当たらなければ、意味はない。
だが、
『さあ、今度こそ終わりに――』
と、次の瞬間、さらにヒュン、ヒュン、ヒュンと様々な方角から次々へと新たな大型弩砲の矢が飛んでくる。
『……キヒッ！？ あっちの大型弩砲にも、射手がいるのォ……！？』
少女が驚きに目を見開いている。
彼女が視線を巡らせる先には、東西南北のそれぞれの方角から、大型弩砲による支援を行う冒険者達の姿があった。
深夜子は、シールドをしっかりと構えつつ、にこりと少女に微笑みかけた。
「こんにちわ……えっと、名前を知らないからキヒヒさんって呼ぶわね？」
じっと対象を見つめながら、『ろっこん』の発動条件を満たすために、適当な名をつけて挨拶を試みる。
『えエ……。もう少しかわいい名前はなかったのォ……？』
少し不満そうな影の少女の放つ銃弾が深夜子を襲う。
「……ッ……あら、だったら、本当の名前、私に教えてくれない？」
銃弾は重く、シールドごと腕を弾かれそうになるものの、深夜子は歯を食いしばってそれに耐える。
（……以前、クローネのときは挑発に乗って失敗した。あのときの二の轍は踏まないわ……！）
笑顔は絶やさず、視線は少女に向けたまま、深夜子は少女に挨拶を続ける。
『……本当の名前ェ？ そうねェ、たくさんあり過ぎて……どれが本当の名前だかわからないわぁ……』
おどけた調子で少女が銃を撃ちながら笑う。
その言葉の意味はわからなかったが、深夜子にはわかる必要もなかった。
あと数秒で、彼女には影の少女の本名が見えるようになるはずだからだ。もっともそんなものがあればの話だが。
（……あと２秒、１秒……見えた！？）
駄目元で試したろっこんだったが、発動した。
しかし、その効果に深夜子は戸惑う。
確かに、影の少女の名前が、深夜子には見えた。が、それは一つではなかった。
ドロシー・シャルロット・花子・アーネチカ。多様な国籍の名前が、少女からは見え隠れする。
本名しか見えないはずなのに、複数の名前が見える。
（……つまり全部本名って、こと？）
そこまで考えたところで、張りつめていた緊張の糸が切れた。
『さァ……終わりにしましょォ……！』
影の少女が言うと同時に、銃弾を放つ。
「……ッ」
盾が飛ばされて、無防備になる。そこにさらに銃撃。
「……きゃあっ！？」
身軽な冒険者風の格好だった深夜子に、盾を弾かれた今、銃弾を防ぐ術はなかった。
腕と足を撃ち抜かれて、戦闘不能になる。
このままでは銃を持つ少女の格好の餌食になるところだが――。
『……キヒッ！？』
そのとき突風が吹き荒れて、影の少女が一瞬怯む。
「そこの人、安全な場所まで運びます！ 痛むでしょうけど、少しだけがんばリリエルです！」
風を起こしたのは、リリエル・エーテライトだった。
「……あ、ありがとう……！」
深夜子はリリエルに抱えられて、前線から退く。
『に、逃がさないわァ……！ ほかのアタシは何やってるのォ……？』
影の少女があたりを見まわす。見れば、影の虎を蹴散らしてこちらに駆けつけた三峰 徹之進や、体勢を立て直したまもるやシダがほかの三人の少女と相対している。
『くッ……役立たずねェ……ほかのアタシ……！ でも、逃がさないんだか――』
「――逃がさない？ それは、あたしの台詞ッ！」
『……！？ ギャンっ！？』
刹那、影の少女の頭にメリィ・ランページが放った魔火がヒットする。
ダメージは少ない。が、それでいい。決着はこの虎の手でつけると、メリィは決めている。
「こっちだ！！ あたしと勝負しろ！ それとも、あたしが怖いのかっ！」
あえて挑発し、メリィは少女のヘイトを自分に向けようとする。
「……ふふっ。安い……挑発ねェ……でも、その手には乗らないわァ……」
だが、そこで少女は武器をしまい、四つの身体を一つに戻す。
「……傷は癒えたわねェ？ じゃあ、お空に返りましょォ♪」
影の少女が言うや否や、ドラゴンザレスは再び黒い翼をはためかせて空へ舞いあがろうとする。
「ああっ、また逃げられた……！」
メリィが、また逃げられたと眉を吊り上げる。
と、そのときだった。
ヒュン、と新たな矢がまた大型弩砲から飛んでくる。
『アッハハァ……♪ もう同じ手は……食わないわァ……♪』
今度は影の少女がドラゴンザレスを巧みに操り、その矢を避ける。
翼をはためかせ、空中を弧を描くように飛び、華麗に回避。
いくら大型弩砲でも当たらなければ、意味はない。
だが、
『さあ、今度こそ終わりに――』
と、次の瞬間、さらにヒュン、ヒュン、ヒュンと様々な方角から次々へと新たな大型弩砲の矢が飛んでくる。
『……キヒッ！？ あっちの大型弩砲にも、射手がいるのォ……！？』
少女が驚きに目を見開いている。
彼女が視線を巡らせる先には、東西南北のそれぞれの方角から、大型弩砲による支援を行う冒険者達の姿があった。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
-
- 2017年07月20日
- 参加申し込みの期限
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- 2017年07月27日 11時00分
- アクション投稿の期限
-
- 2017年07月27日 11時00分
