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【星幽塔】今日、どう過ごす?
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第一階層にある森の奥深くに
不思議な歪みが見える場所
があるらしい。
そんな噂が囁かれる森の中から、2人のほしびとが姿を現した。
艶やかな黒いポニーテールを揺らし軽い足取りで歩くのは、
シーナ・キュクノス
。耳元から生える小さな翼が印象的な可愛らしい少年だ。
そしてシーナからだいぶ遅れて歩いているのは
ベルラ・ガーネブラッディ
。顔の右半分を覆う藁色のボサボサ髪にウエスタンハットを被せた、覇気の無いおっさんだ。ベルラはだるそうにシーナの背に言った。
「おいおい店は逃げないぞ。そんな焦らんでも」
シーナはくるりと振り返ると、腰に手を当て口を開いた。
「お店は逃げなくても新鮮な食材は逃げちゃいますよ。今日の夕ご飯がかかってるんですから」
「もう金は渡すからおめぇさんに任せ……そんな目で睨むな、冗談だよ」
シーナのじと目を避けるようにベルラはハットを目深にかぶったが、すぐにひょいと顔を上げた。
「そうだ、食材を見る前に少し武器屋を覗きたいんだがいいか?」
「いいですけど……だったらもうちょっと速く歩いて下さい」
「へいへい」
返事だけでベルラは相変わらずのマイペース。シーナはふうと息をつくと、たたたっとベルラの横に舞い戻った。
「もう、歳のせいで外出する体力も無くなっちゃったんですか? ほら行きますよ」
ベルラの腕に自分の腕を絡め、シーナはぐいぐいと歩き始める。ベルラはウエスタンハットを押さえ、彼の揺れるポニーテールに苦笑した。
*
サジタリオ城下町の武器屋。店員と話を弾ませるベルラを、シーナは店の入り口から見つめていた。
剣術に長けるベルラは、武器にはやはり興味があるようだ。シーナとしても、剣の師匠が生き生きしている姿を見るのは嬉しいはずなのだが。
(むぅ……師匠、僕のこと忘れちゃったのかな?)
こうほっとかれるのは正直面白くない。複雑な弟子心である。シーナが口を尖らせ店の壁に凭れていると、その頭がぽんと優しく叩かれた。
「すまん、長居しすぎたよ」
「師匠!」
顔を輝かせたシーナにベルラは剣を差し出した。
「ほら」
「え?」
シーナはきょとんとしながら剣を受け取る。ちょっと剣を見つめていたシーナが信じられないという表情で顔を上げた。
「僕に……ですか?」
「ああ。そろそろ頃合いかと思ってな。今のおめぇさんに見合う剣がちょうどあったから」
ベルラはそう言うとにっと笑った。
「その内それで稽古つけようかね」
「あ……ありがとうございます……がんばります」
頬を軽く上気させ呆然と言うシーナ。それを優しく見つめていたベルラはまた軽く彼の頭をぽんぽんと叩くと、「よし、次は夕食の買い物だったな」と歩き出した。
活気に溢れた城下町。ベルラは腰に剣を下げ軽快に歩くシーナを見ながらも、街の隅や人混みの気配に神経を配っている自分に気付き、苦笑した。
(いつまで正義感ぶら下げてるんやら……)
どうしても繁華な街に来ると、昔の癖で犯罪等が起きていないか気になってしまう。今更、なのに。
ベルラは気持ちを切り替えるように軽く首を振る。そして顔を上げた時、ふとある店が目に入った。
(ふーん……)
ベルラは前を行くシーナに声をかけた。
「おい、ちょっとあの店見てみないか?」
よろず屋『Sisyphe』から出てきた2人。シーナが笑顔で言った。
「買ってくれてありがとうございます、お師匠様」
その手には珍しい花の蜜が入った紙袋。ベルラが小さく頷いた。
「ああ」
「お礼に今日は師匠の好きな物を作ってあげますね。何がいいですか?」
「好物ねぇ……スープ系か? あとは肉かねぇ」
「じゃあ肉のシチューにしましょうか」
そう言うとシーナはベルラの手元をひょいと覗き込んだ。
「それ、面白そうですね」
「あ? ……ああ」
ベルラの掌には小さな包みがあった。それは先程の店で半信半疑で購入した『魅惑の粉』。シーナが上目遣いにベルラを見た。
「ねえ師匠、どんな味なのか試してみていいですか」
(使ったら僕も師匠みたいにカッコよく見えたりするのかな?)
シーナの胸に淡い期待が浮かぶ。しかしベルラは眉を顰めた。
「多分偽物だろうが……やめとけ。おちびにはいらん物だろ」
「えー」
シーナは口を尖らせて抗議した。その後も「偽物なら気にする必要もないじゃないですか!」などと駄々をこね続け、とうとうシーナは音を上げたベルラから粉を舐める許可を取る事に成功した。
掌に粉を出してもらい、ペロリと舐めるシーナ。「ちょっと甘い……かな?」と小さく首を捻ったが、すぐキラキラとした瞳をベルラに向けた。
「どうですか? 何か変わって見えます?」
「……良く分からんなぁ」
「えー」
ぶうと頬を膨らますシーナと、それを見守るベルラ。2人は食材を買おうとまた歩き出した。
(本物か……しくったな、使わせるんじゃなかった)
シーナの後ろ姿を注視しながら、ベルラは内心で嘆息した。
先程はああ言ったが、ベルラはすぐにシーナの変化に気付いていた。元々可愛らしい少年であるが、粉を舐めた途端、匂い立つような魅力を放ち始めたのである。
まさか他階層の稀少物があんな店にあるとはと思わなかった。これは早く買い物を終わらせて帰るしかないと考えていた時、シーナの声が上がった。
「―――やめて下さい!」
道の先に目をやると、シーナが見知らぬ大男に腕を掴まれていた。
「何を勘違いしてるか知りませんが、他を当たってください」
シーナは大男に掴まれた腕を必死に振り解こうとしていた。突然「遊ぼうぜ」と舐めるような視線で話しかけてきた大男。全く相手にしなかったのが悪かったのか、突然腕を掴んできたのだ。
「ちょっ……離して!」
「いいじゃねぇかよ」
大男はもがくシーナを引き寄せるとその耳元に息を吹きかける。ぞわわっとシーナの全身に鳥肌が立った。
(嫌だ気持ち悪い!)
何とか逃れようとするシーナだが、体格差がありすぎる。するとシーナに回されていた太い腕がふと緩んだ。
振り向くシーナ。そこにはベルラが大男の肩を掴んでいた。
「何だてめぇは!」
「そこのちびのツレだ」
ベルラはくいっと大男の腕にいるシーナを顎で指すと言った。
「解放してやってくれないか。これ以上は正当防衛ってことで目は瞑れんぞ」
「んだと……すっこんでろ!」
凄む大男にベルラはすっと表情を変えた。
「―――最後の忠告だ。俺の弟子から離れろ」
「うるせえ!」
頭に血が上った大男がシーナから手を離し、ぶんとその太い腕でベルラに殴りかかった。
「ベルラ!」
横からシーナの小さな叫び声が上がる。しかしベルラは顔色1つ変えずにシーナをとんと押し下がらせると、ひょいと大男の大振りパンチを避けて言った。
「最後だって言っただろうが」
そのままベルラはヒュッと大男の膝に回し蹴りを喰らわせる。大男がぐらりとバランスを失った所に飛び込んで腹にパンチを1発。……大男は地面に伸びてしまった。
「し、師匠……」
何事かと集まってきた見物人を掻き分けながら進むベルラに手を引かれながら、シーナはその背中を見上げた。
がっしりした広い背中。シーナは、剣を抜くまでもなく大男を倒してしまったベルラの先程の姿を思い出した。
悔しい……けどカッコいい。
するとその背中から声がした。
「大丈夫だったか?」
「は、はい」
シーナは答える。ベルラが横顔だけ見せた。
「俺が出るまでもなかっただろうが……どうにも許せなかったもんでな」
「……いえ、助かりました」
赤くなる顔を隠すように、シーナは俯いた。
そのままシーナはベルラに手を引かれながら、黙って歩き続けた。
―――ドキドキするこの胸を、ベルラが気が付きませんように。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
KAN
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年07月14日
参加申し込みの期限
2017年07月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年07月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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