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【星幽塔】今日、どう過ごす?
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『Barアストラル』
では、開店準備の真っ最中。その中に
アリス・ミーティア
の姿もあった。
ここでの給仕を仕事にしている彼女。このバーのマスコット的存在だ。今、彼女はカウンター奥の棚の掃除を任されていた。
「よーし、上から綺麗に拭いちゃおっと」
布巾を握りしめ高い棚を見上げるアリス。どうやって拭くのかと思ったら……彼女は背中の小さな天使の羽をパタパタと羽ばたかせ、ふわりと浮き上がった。
何とも便利な羽である。小柄な彼女が棚の掃除を任された理由も頷ける。アリスは酒のボトルに注意しながら丁寧に掃除をしていたが、ふとその手が止まった。
「うーん、このお酒美味しそう! 後からマスターに言ってちょこっともらおうかな」
水色の瞳を輝かせて、アリスは舌なめずり。と、先輩店員の声が飛んだ。
「こらアリス! 忙しいんだからさぼらない!」
「ごめんなさ~い!」
ペロリと舌を出し、アリスは慌てて掃除を再開する。もう少しで開店時間だ。グラスやおしぼりを用意して、モップで床も拭かなくっちゃ!
*
アリスが一生懸命店の掃除をしている頃、バーのすぐ傍の道路で一生懸命モップで何かを描きちらしている人物がいた。
ミチカ・ピチカ
。とんがり帽子についた星飾りを生き生きと揺らし、モップを振るう彼女の周囲は、カラフルな魔方陣で埋め尽くされていた。
バー周辺はえらい事になっていた。
道は勿論、近くのお店の塀や壁にもよく分からない魔方陣がペタペタと描かれまくっている。今、道を黄色に染めんばかりの勢いで描きなぐっていたミチカがハッと顔を上げた。
「あ! あの魔法の呪文思い出したー!」
周囲を歩く人の驚きの視線など意にも介さず、ミチカはきょろりと辺りを見回す。そして道に書くスペースがなくなった事を悟ると、モップを担いで近くの屋根に登り始めた。
ぴょんと跳ねたかと思ったらんしょんしょとぶら下がり、よじ登り。その小さな体で見事に店々の屋根に到着した。
「確かね~、こうだった!」
ミチカはブンとモップを振り上げると、今度はピンクの絵の具を使い、謎の文字を屋根いっぱいに書き始めた。
晴れ渡る青空の下、サジタリオの町がどんどんカラフルに染め上げられていく。
*
「まさか夜通し戦う事になるなんて……」
サジタリオの町をフラフラと歩く少女の姿があった。
水上 桜
。れっきとした寝子島の住民であり、普通の高校生だが、何の因果かよく星幽塔に飛ばされ、戦いに巻き込まれる。今回もどうやら危険な冒険をしてきたばかりのようだ。
桜の姿はなかなか悲惨であった。モンスターの数が予想より多く長期戦を強いられたのだ。何とか生還したものの、汗まみれな上にモンスターの返り血が全身に飛び散っている。その立ち上る生臭さは、無我夢中で戦い、ギリギリの命のやりとりをしてささくれ立っている桜の精神を更に不快なものにしていた。
(ああ、早くお風呂に入りたい……)
狩人の光が宿る杖を支えに、桜は最後の希望である公衆浴場を目指す。俯きながらも何とか歩を進めていた桜だが、その内不思議な事に気が付いた。
(道……落書きされてない?)
そうなのだ。よく見ると道のあちらこちらに見慣れない文字や円などがカラフルな絵の具で描かれている。その落書きを目で追いながら桜は顔を上げ、更に驚いた。
建物から道路まで、この近辺一帯見事に落書きだらけだったのである。
「すごいわね……」
ここまでいくと悪戯とはいえ立派だ。半ば感心しながら呟いた桜の耳に、何やら元気のいい声が飛び込んできた。
「待って! もう少しで魔方陣が完成しそうなの!」
「そんな事言われてもこっちも困るの~。もうすぐ開店なんだから!」
屋根の上で女の子2人が言い争いをしている。面白い事に背中の小さな羽でふよふよ飛んでいる方はモップに水をつけて屋根の落書きを消そうとし、とんがり帽子をかぶった方が絵の具のついたモップでガンガンと何かを描き続けていた。
桜を始め通行人が注視する中モップバトルを繰り広げる2人。すると、とんがり帽子……ミチカがモップに3色の絵の具をつけて一気に何か描きあげると、満足そうに頷いた。
「よーし、わりと上手く描けたかも! 今回はこれでしゅーりょー!」
ほっぺに絵の具をつけて笑うミチカに、ふよふよ飛んでいた方……アリスが苦笑いをして言った。
「終わった? じゃあ消すの手伝ってよ?」
「モチロンキレイに消すよー。ホントだよ? 消しとかないと危険だって先生が言ってたし」
なかなか不穏な事を言うミチカだが、ボソリと小さく付け加えた。
「……作品だからホントは消したくないんだけど」
「何か言った?」
「ううん、なんでもナーイ!」
ミチカは無邪気にニッと笑うと、今度はモップに水をつけ、屋根をごしごしとこすり始める。すると拭いた所から屋根が輝きを取り戻した。
「すごいねー、それ魔法?」
アリスが感心したように訊く。ミチカはえへんと胸を張った。
「ううん! でも描く前よりキレイにお掃除する主義なの!」
そう言うとミチカはますます張り切ってモップを動かす。しかし張り切りすぎて、ガシャンと何かにぶつかった。
「あ!」
それはさっきまで使っていた絵の具の缶。缶は絵の具をぶちまけながら、下の見物人達に降りかかった。
蜘蛛の子を散らすように逃げる見物人達。しかし桜は動かなかった。
(缶が危ない!)
咄嗟に杖を振るい、缶を塀に向かって叩き落とす。缶は誰に当たる事なく勢いを失って転がったが……桜は見事に絵の具をかぶってしまった。
「ご、ごめんなさい~!」
ミチカが慌ててぴょんぴょんと屋根から下りてきて謝った。アリスも心配そうに桜の傍に舞い降りる。
「大丈夫?! 私の働くお店すぐそこだから、洗い流そっか?」
2人に囲まれた桜は、少し困り顔をしながらも笑顔を見せた。
「いいのよ、どうせお風呂に行こうと思ってたから、ちょうどいいわ」
「ほんと? ほんとにダイジョウブ? モップでごしごししなくていい?」
「……遠慮するわね。ありがとう」
振り回されるミチカのモップから少し後ずさりすると、桜はミチカを覗き込んだ。
「あなたこそちょっと汚れちゃってるけど。一緒にお風呂に行く?」
「え?! お風呂?!」
ミチカは目を大きく見開くと、なぜか帽子をぎゅっと押さえ、首を振る。帽子の星飾りが波打つように震えた。
「お風呂は……行かないの!」
「そう……まぁ、無理にとは言わないけど」
桜は肩を竦めると、2人に片手を挙げた。
「じゃあ、私行くわね」
「あ、お風呂終わったらお店……『Bar アストラル』に寄って! 私そこで働いてるの」
アリスが歩き出す桜に声をかける。桜は笑顔で軽く頷くと、そのまま人混みに消えていった。
「さて、と……」
桜を見送ると、アリスは傍らのミチカと目を合わせた。
「ダイジョウブだよー。ちゃんと最後までキレイにするから!」
アリスの視線に何かを感じ取ったのだろう。疑われるのは心外だと言わんばかりにミチカは意気込んで言う。その可愛らしい様子にくすりと笑いながらアリスが言った。
「そうだ、綺麗に消し終わったら、お店でご飯食べてけば?」
「オゴリ?!」
ミチカが目を輝かす。そのおでこをピンとアリスが弾いた。
「な訳ないですー」
「だよね~」
にひゃと笑うミチカに苦笑すると、アリスは元気に言った。
「よし、頑張ろう!」
「うん!」
アリスとミチカは互いのモップを交差させると大きく頷く。そして2人はまたごしごしと道や塀をこすり始めた。
『Bar アストラル』の周辺がピカピカになっていく。もうすぐ開店時間だ。
*
「はぁぁぁぁぁぁ~……」
公衆浴場で湯船にぶくぶくと浸かる桜の姿があった。
湯船に入る前に、しっかりと身体中を洗った。汗も、ほこりも、返り血も。戦闘の残滓を徹底的に洗い流した。……勿論、絵の具も一緒に。
心も体も綺麗になって、こうしてお湯に手足を伸ばしていると本当に気持ちいい。モンスターには何とか勝ったが、お湯の魔力に桜は完全に身も心もノックアウト寸前だ。
(もうこのままでいたいな……)
白い肌を淡く染めながら桜は思う。このまま、何もなく星幽塔で過ごせたらどんなに楽だろう。
けれど、駄目なのだ。まだ星幽塔に平和は戻っていない。色んなものと決着をつけなければ。逃げてしまっては桜は一生後悔するだろう。
桜はふうと息をついた。この魅惑の場所を抜け出すのはとっても名残惜しいけど。
お風呂から出て、新しい服に着替えよう。さっきの子が誘ってくれたバーに行って食事をするのも悪くない。―――最終決戦のために、英気を養わなくては。
束の間の戦士の休息。街に出るために桜は自分を癒やしてくれた湯船から立ち上がった。
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3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年07月14日
参加申し込みの期限
2017年07月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年07月21日 11時00分
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