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【星幽塔】今日、どう過ごす?
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「どうも。この前言ってた素材入ってるかな?」
気持ちよく晴れたサジタリオ城下町。その路地裏のお店で店主と話しているのは
ヒューマ・ノ・スキッド
だ。ヒューマの職業は
店持ち
の薬師。彼の手にかかれば薬草は勿論、モンスターから虫まで何でも薬になってしまう。
薬を調合するには材料が必要だ。ヒューマは自分でもよく採取に行くが、稀少な素材などはこうして独自の人脈を使って入手したりしている。ヒューマの言葉に申し訳なさそうに店主は首を振ったが、彼は大して落ち込まなかった。待つのも仕事。これが出来なければ薬師は務まらない。ヒューマは軽く頷くと、その温和そうなライムグリーンの瞳を向け、また口を開いた。
「それじゃ、『魅惑の粉』は? 最近出回ってるって聞いたんだけど」
そして、表通りをぶらぶら歩くヒューマの姿があった。
「空振り、か」
今回は成果なし。まあまた時をおいて覗いてみよう、稀少な物だというのは最初から分かってた事だし。
ヒューマは自分に言い聞かせるように息をつく。そして鮮やかなターコイズブルーの短めの髪を掻きながら、他に街で仕入れる物はないか考え始めようとしたが……突然ぐらりと目眩がし、思わず足を止めた。
「あれ?」
(地震……じゃないよな?)
周囲は何事もなく過ごしているのでそんな訳はない。首を捻っていたヒューマはようやくある事に思い当たった。
「そうだ……最近飲み物ばかりでご飯食べてなかった」
誇張かと思う言葉だが、字面通りだ。実はヒューマはイカの要素が入った人間で、80%が水分(確かに肌は羨ましいほどプルプルだ)。研究に没頭し始めると寝食を忘れ、よく自分がブレンドしたお茶だけ過ごしてしまうのだ。今日だって、ようやく研究も一段落したので街に出てこられたのだった。
「……ちょうどいいや、『Bar アストラル』でご飯でも食べていこう」
ついでに素材のクエストも依頼できるし。
ただでは起きない研究者気質だが、兎にも角にも。ヒューマは何日かぶりのご飯を食べようと、『Bar アストラル』に向かう事にした。
*
「さて、今日はどこにいってみようかな」
青空の下、うーんと伸びをする長身の男性の姿があった。
白銀に光る髪を無造作にカチューシャで留め、背中には身長と同じくらいの見事な透ける美しい翼。微笑……というよりは張り付いた笑顔と言った方が近いかもしれないが、そのいつも上がっている口角が印象的だ。
彼の名は
ダルディ・ラ・チェルディ
。絵師を生業とするほしびとだ。今は子供向けの絵本を作る事に情熱を注いでいる。そのためにはまずネタ探しと、各所で珍しい話や色々な武勇伝を聞いて回っている最中なのだが。
今日はどうしようか、闘技場とかに行ってみてもいいんだけど……。
高く昇った陽を眺め、ダルディは考える。そしてその笑みと共に細められた目を更に細くして、ダルディは独りうんと頷いた。
「やっぱり……『Bar アストラル』かな」
あそこが1番話を聞くには効率がいい。今ならお昼時だから人もたくさん集まっているだろうしね。
ダルディは簡単な画材一式を抱え直すと、『Bar アストラル』を目指す事にした。
(やっぱり正解だったな。大盛況だ)
広いホールをダルディは満足そうに見渡した。『Bar アストラル』は昼食時も様々な客でいっぱいだ。さて、これからどうするかと思案しているダルディの背中に店員の声が飛んだ。
「悪いね! いっぱいだから相席だよ!」
「ああ、分かってる」
ダルディは静かに微笑んで答える。そしてとりあえず空いている席を見つけたので、先客に声をかけた。
「ここ、いいかい?」
ダルディの声に気付き、ターコイズ色の髪の男性が、そのライムグリーンの瞳をダルディに向ける。そして穏やかに言った。
「ああ、別に構わないよ。どうぞ」
「ありがとう」
ダルディはその男性……ヒューマに小さくお辞儀をすると、席に着いた。
「へぇ、君は薬師なのかい」
すぐに打ち解けた2人。ヒューマの自己紹介にダルディの瞳が輝いた。
「何か、面白い話ないかい? 冒険話とか、不思議な薬とか」
「冒険か。僕もフィールドワークには行くけど、冒険ってほどじゃないからな……。あ、そういえば」
ふとヒューマが気付き、言葉を続けようとした時、上から可愛らしい声が降ってきた。
「なに、なに? 冒険の話? 聞きたい聞かせて~!」
それはトレイに飲み物を載せたこのバーの店員、
アリス・ミーティア
。背中にある小さな羽で飛びながら、混雑した店内を上手に給仕をして回っている。アリスは「注文の飲み物おまちどおさま」と言って2人のテーブルに品を置くと、ちゃっかりとそのまま彼らの横に舞い降りた。
「で? 何の冒険話なの?」
トレイを抱え、わくわくした様子でそのアクアマリンの瞳を輝かすアリスに、ヒューマは苦笑した。……仕事、いいのかな?
「いや、僕の話じゃないんだけど……この前店に来た客は、夢を紡ぐ蝶を追ってた事を思い出したんだ」
「夢を紡ぐ蝶! 凄くいいね!」
アリスに次いでダルディも作り笑いすら忘れその青色の瞳を輝かす。そしてテーブルの上に素早く画材を用意すると意気込んで訊いた。
「で? どんな蝶なんだい?」
「いや、それが捕まえられなかったって言ってたから、僕も現物を見た事がないんだ」
「あー、それは残念~」
アリスがしゅんと肩を落とす。しかしダルディは耳にしている羽根飾りのイヤリングを揺らし、微笑んだ。
「その客の持ち物、何かないかい?」
「持ち物?」
ヒューマは少し驚いた顔をしたが、すぐに自分の持っている袋を漁り始める。そして空の瓶を取り出した。
「そういや回復薬が切れたって言ってたから、瓶だけ取りあえず預かったんだけど」
「ああ、それで十分だ」
不思議な顔をしているヒューマとアリスの前でダルディは瓶を受け取ると、静かにその上に手をかざす。するとポウッとダルディのイヤリングと掌が銀色に輝きだした。
「……わぁ、綺麗……」
アリスがその輝きに目を見張る。アリスとヒューマは動かないダルディを息を詰めて見守っていたが、やがてふうと彼の肩の力が抜けた。
「夢を紡ぐ蝶……とても美しい……」
ダルディは独り呟くと、浮かされたように絵筆を滑らかに紙に走らせる。他の2人の存在は忘れてるかの如く、夢見心地に。やがて彼の絵筆が止まると、2人が同時に感嘆の声を上げた。
「「すごい……」」
そこには七色に輝く幻想的な美しい蝶の姿があった。ダルディは息をつくと、ヒューマに微笑んだ。
「素晴らしい記憶をありがとう。本物はもっともっと美しかった。家に帰ったら描き込まないと」
「いや、こちらこそ蝶の姿を見せてくれてありがとう。こんなに綺麗ならあいつに今度は絶対捕まえて来るように言わないとな」
顎に手を置き改めてヒューマはダルディの絵に見入る。アリスもほうっと感嘆の溜息をつくと、顔を上げた。
「ダルディって凄いのねぇ。絵描きさん?」
「ああ。絵本を描きたくてネタを集めてるんだけどね。何かないかい?」
「ネタ? ネタねぇ……ああ、そういえば別の酒場で踊り子さんが踊りながら全部脱いじゃったって聞いたけど」
「それは子供向けじゃなくて……僕達向けかな?」
ダルディが笑顔を崩さずヒューマを見る。ヒューマのぷるんとした頬が心なしか赤くなった。
「そう? それじゃ……あ、これは?」
アリスはその豊満な胸元に挟んであった何かを取り出す。さすがにダルディもヒューマもぎょっとしたが、アリスは気にする様子もなく小さな包みを2人に見せた。
「『魅惑の粉』っていうらしいんだけど」
「『魅惑の粉』だって?!?」
今まで物静かな様子だったヒューマが突然ガタンと立ち上がった。
「それ、どうしたの?!」
「え……お客さんがくれたんだけど」
「そんなに珍しいのかい?」
ヒューマの様子にダルディが訊いてくる。ヒューマが興奮した様子で頷いた。
「出回り始めたばかりで、中々手に入らないんだ。ねぇ君、これ売ってくれないかな?」
ヒューマの申し出にアリスは笑顔で頷いた。
「私も貰った物だからお金はいいわよ。半分分けてあげる。お客さん少ない時に使ったら繁盛するかな~なんて思ってたの」
「君は十分可愛くて魅力的だと思うけど?」
「え? あ、ありがとう」
ダルディの言葉に500歳のアリスは少女のように頬を染めた。女は幾つになっても褒められれば嬉しいものだ。
「本当にありがとう。これで粉の研究が出来るよ。魅力を特化してみたり、逆に中和してみたり出来たら面白いよな……」
粉を受け取ったヒューマがぶつぶつ呟く。彼を見たアリスとダルディは言葉を失った。
ヒューマの顔には、それはそれは不気味な笑みが浮かんでいたのである。
「……ヒューマ、怒ってるの?」
アリスが怖々と尋ねる。「え?」とヒューマは笑み(と呼んでいいのか分からないが)はそのままに顔を上げた。
「ああごめん。僕夢中になると何か怖い顔になるらしくて……他意はないよ」
アリスとダルディは無言で顔を見合わせる。その時彼らのテーブルに別の店員の声が飛んだ。
「アリス! サボってると棚のお酒飲ませてやらないってマスターが言ってるよ!」
「えー、嘘?! サボってるんじゃなくてお客さんと楽しく話してたんだもん!」
アリスは急いで言い返すと、「ダルディ、ヒューマ、またね!」と言ってふよふよとカウンターの方に飛んでいった。
我に返ったヒューマは、ダルディとまた談笑を始め、アリスはカウンターでマスターに一生懸命掛け合っている。
今日もいつものように『Bar アストラル』は騒がしくも楽しいようだ。
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あとがき
担当マスター:
KAN
ファンレターはマスターページから!
星のサーカス団団員のKANです。
ご参加の皆様、ありがとうございました!
まずお詫びを。
今回は当方のアクシデントのせいでリアクションお届けが数日遅れてしまいました。本当にごめんなさい。
もうPCが爆発する事はないと思いますが(……だといいなぁ)、これからも期日までに皆様にリアクションをお届けできるよう、遅筆ですが頑張ります~!
さて。
今回のシナリオ、寝子島住民さん以外階層に指定はなかったのですが、やはりサジタリオにお店を出されてる方が多く、第一階層での1日となりました。てへ。
『魅惑の粉』を使ってくださるアクションも多く、自分の担当した第八階層を思い出し、感慨深かったです。
今後『魅惑の粉』を使うシナリオがあった時のための覚え書き。
*魅惑の粉
振りかけても、体内に取り込んでも可。振りかける場合は髪や皮膚に付着が条件。服の上からのみは効果が出にくい。
煮ても焼いても効果は同じ。煙に成分が溶け込むことはない。他の物質との相乗効果なし(現段階)。
魅入られてしまった者はミントの成分を体内に取り込めば、魅惑の効果を解除出来る。
魅惑の粉の使用者がミントを口に含んでいても、魅惑の効果は変わらない。
無臭。味は若干甘い程度。
こんな感じでしょうか。
最終決戦のシナリオは出ましたが、星幽塔の世界がなくなる訳ではありません(た、多分)。
また楽しい星幽塔の日常を描けたらいいなと思っています。
それでは。
また皆様にお会いできること、楽しみにしています!
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3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年07月14日
参加申し込みの期限
2017年07月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年07月21日 11時00分
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